エイチーム(3662)

エイチームは、 従来型携帯電話向け公式サイトの運営で成長。現在はスマホゲームと比較情報サイト運営が柱。

株主優待はありません。

エイチームの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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ゲームからWebサービスへバトンタッチ

事業内容

エイチームは、スマホゲームをはじめとするエンターテインメント事業、様々なWebサービスを運営するライフスタイルサポート事業、自転車専門通販のEC事業を行っています。

インターネットを軸に事業を行う総合IT企業と謳っており、携帯電話向け公式サイトの運営で成長し、SNSゲーム、スマホゲームで急成長して2012年に上場しました。

スマホゲームで稼いだ資金をWebサービスとECに投資し、両事業を成長させています。

エイチーム 沿革

決算説明資料 2018年7月期 通期より抜粋

SNSゲーム、スマホゲームで成功した上に、その後もWebサービスやECで成功しており、組織がしっかりしている企業だと評価されています。

エイチームはそのバランスが非常に良いと思うので投資したいと思っています。複数の事業で成功できる企業というのは”組織がしっかりしている企業”だと思います。

引用元:田舎で働く社長のブログ—都会に移転しました—

エンターテインメント事業

スマホゲームやツールアプリを提供しています。

スマホゲームについては、戦国BASSA、ヴァルキリーコネクト、ユニゾンリーグ、三国大戦スマッシュ!、ダービーインパクト等を開発・運営しています。

また、無料で使える便利なツール・アプリとして、快眠サイクル時計、楽々カロリー管理、視力ケア アイトレ3D、3分フィットネス等を開発・提供しています。

エンターテインメント事業については、2017年7月期下期をピークに減収傾向が続いており、2018年7月期においてはライフスタイルサポート事業に売上・利益を逆転されています。

ライフスタイルサポート事業

ライフイベントや日常生活に密着した様々なWebサービスを運営しています。

引越し比較・予約サイト「引越し侍」、車査定・車買取サイト「ナビクル」、結婚式場情報サイト「ハナユメ」、キャッシング・カードローン総合検索サイト「ナビナビキャッシング」の主要4サイトが順調に成長しています。

また、2017年12月にはプログラマ向け情報共有サービス「Qiita」を運営するIncrements社を買収しています。

2018年7月期においては、エンターテインメント事業の売上・利益を超過し、エイチームの主要事業となっています。

EC事業

自転車専門通販サイト「cyma-サイマ-」の企画・開発・運営を行っています。

200以上の豊富な品ぞろえで、プロが整備した自転車を自宅に届けてくれるECサイトです。

2018年7月期時点では黒字化しておらず、先行投資が続いています。

EC事業として自転車を選んだセンスを評価されています。

僕はECが得意なのである程度わかるのですが自転車を選ぶセンスがまず素晴らしいです。フリークアウトの佐藤さんも以前やられてましたよね。

引用元:田舎で働く社長のブログ—都会に移転しました—

エンターテインメント事業の衰退

エイチーム エンターテインメント事業

決算説明資料 2018年7月期 通期より抜粋

エイチームの主要事業として業績を牽引してきたエンターテインメント事業は2017年7月期まで順調に成長し、業績を牽引してきました。

ROE等の指標的に見ても文句のつけようがない業績推移と評価されています。

それを踏まえてエイチームは文句の言いようのない業績推移だね。ROEとかなかなかみない水準だよ。事業的に大きな資産がなくても商売出来るってことだね。

引用元:大河の一滴

しかしその後、2017年7月期3Qにピークをつけ、減収傾向が続いています。

ゲーム運営の効率化等によって2018年7月期3Qは利益を確保したりもしていますが、全体的に見れば減益傾向でもあります。

既存ゲームのV字回復は難しく、新作ゲームもヒットするかどうか分からないという不透明感を指摘されています。

エイチームのゲームは発売して2年以上経過しているものが多く今からV字回復は難しいですし、
下期に新作ゲームがでるのですがヒットするかしないかはわかりません。

引用元:Kabu Berry

先行投資が集中する2019年7月期は減益へ

エンターテインメント事業の落ち込みをライフスタイルサポート事業で補って、2018年7月期は増収増益で着地となりましたが、2019年7月期は先行投資が集中するため減益となることが発表されました。

中長期的な成長に向けた種まきの1年と称し、事業投資に加えて、企業基盤の強化、人材採用・育成を含む先行投資が集中すると説明しています。

ライフスタイルサポート事業については、既存事業の育成(+広告宣伝)に加えて新規事業を複数立ち上げ、先行投資を加速する見込みです。

エンターテインメント事業については、既存ゲームの収益最大化を図りつつ、新規開発に注力する見込みです。

EC事業については通期黒字化を目指します。

ここまで順調な増収増益で業績を伸ばしてきただけに、減益予想の発表で株価の反応が気になります。

財務は拡大と改善が進む

業績の続伸により、FCFを創出し、財務の拡大と改善が進んでいます。

2018年7月期においては、キャッシュ60億円に対して、借入金1億円に留まり、自己資本比率は69%となっています。

中期経営計画

具体的な中期経営計画は発表していませんが、中長期的な展望として、

  • ライフスタイルサポート事業については、2020年7月期において売上300億円規模(年率+26%以上成長)
  • エンターテインメント事業については、全世界に向けて月商10億円規模のアプリを複数創出し、海外売上比率50%
  • EC事業については、自転車専門通販No.1サイト、国内自転車販売台数の3%確保

を目標に掲げています。

総合評価

SNSゲーム、スマホゲームで急成長し、次にWebサービスを第2の柱にして成長を継続してきました。しかし、2019年7月期はついに減益予想を開示したことで先行き不透明感が漂います。

2018年9月時点でPER13.1倍/PBR3.74倍となっています。

2017年12月を天井に下落トレンドとなっています。しかしながら2019年7月期の減益予想はネガティブサプライズであり、下落トレンド継続・下値探りの展開となると思われます。

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