朝日工業(5456)

朝日工業は、 関東地盤の中堅電炉メーカー。建築用棒鋼が主力。有機肥料や種苗など農業資材や環境分析も。

主力の鉄鋼事業の業績が不安定です。株主優待はおこめ券で長期優遇制度(1年以上保有)でクオカードもあります。

朝日工業の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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鉄鋼建設資材・砕石・農業資材の3事業

鉄鋼建設資材事業

売上利益ともに過半を占める主力事業です。

異形鉄筋やねじ節鉄筋など、建設資材として鉄鋼を生産しています。

五輪需要が旺盛で期待されていましたが、2017年3月期においては需要を取り込めず低調であり、原料価格が高騰し、減収減益に沈みました。

2018年3月期は増収増益を見込んでいます。

鉄鋼建設資材部門では、高強度・太径・ネジ節等種目を絞ったスペシャルな鉄筋に注力することとしており、中でも高強度鉄筋のアイテム数を拡充し、五輪需要等に備える方針です。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

農業資材事業

鉄鋼建設資材に次ぐ規模になっているのが農業資材事業です。

有機肥料、種苗、農業資材の製造・販売を行っています。

こちらの事業セグメントも2017年3月期は減収減益に沈みました。

2018年3月期には「エコレット」を中心に肥料の拡販を行い、種苗に関しても販売展開していく計画です。

農業部門については、「エコレット」を中心とした肥料の拡販を実施するとともに、大玉トマト「有彩」・かぼちゃ「プリメラ」といった自社品種種苗に関しても、国内外に販売展開していく計画となっています。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

砕石事業

天然資材である石や砂を使いやすく加工し、土木・建設材料向けに販売しています。

事業規模が小さいですが、2017年3月期は増収増益と伸ばしました。群馬の砕石会社から事業譲渡を受けた以外は特にトピックがないとされています。

砕石砕砂事業において、子会社の上武が昨年11月に群馬の砕石会社より事業譲受を受けた以外は、これといったトピックもなく、さらに初年度から業績未達となってしまったので、この中計の信頼度はイマイチです。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

中期経営計画は初年度から未達

ASAHI2018プロジェクトとして、2019年3月期を最終年度とする3年の中期経営計画を発表しています。

初年度である2017年3月期から売上・経常利益ともに未達スタートとなり、中期経営計画の達成は危ぶまれています。

2019年3月期で売上370億円、経常利益21億円を掲げています。

継続企業の前提に関わる注記からは脱却

朝日工業は、2011年度~2014年度まで、4期連続の最終赤字でした。

このため、「継続企業の前提に関わる注記」がついていましたが、2015年度に黒字化し、これを解消しています。

社の存続如何については、ここから脱却したと評価されています。

2014年5月の雪害による製鋼工場の停止や4期連続の最終赤字を理由に「継続企業の前提に関わる注記」がついておりましたが、既にこれを解消しており、足許の数字は未達ながらも、しっかりとした黒字基調を継続しているため、社の存続どうこうが議論される次元は抜けたと思います。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

株主優待はおこめ券

株主優待は保有株式数に応じておこめ券が貰えます。

  • 100株以上  4kg分(1,760円分)
  • 200株以上  8kg分(3,520円分)
  • 300株以上   12kg分(5,280円分)
  • 500株以上   16kg分(7,040円分)

100株、200株、300株と、株数に比例しておこめ券も増えていきます。500株以上では少しだけ利回りが悪くなります。(株数は5倍なのに、おこめ券は4倍)

これに加えて、長期保有の優遇制度として、1年以上継続保有した場合にはクオカードが貰えます。

  • 100株以上  500円相当
  • 200株以上 1,000円相当
  • 300株以上 1,500円相当
  • 500株以上 2,000円相当

こちらもおこめ券の場合と同じように、100株、200株、300株は利回りが同じで、500株以上の場合だけ少し利回りが悪くなります。

通常優待がお米券、1年以上の長期でクオカードが追加されます。長期優待をもらってしまうと抜けられませんね…。

引用元:maruyuki-blog

総合評価

鉄鋼事業は市況や為替の影響を受けやすく、赤字~黒字まで利益のブレが大きいです。

農業資材事業が安定的であれば安心材料ですが、2017年3月期で減収減益に沈んだことから、業績は読みづらい状況が続いています。

その裏返しがPER6倍台という評価であり、指標的な割安感はありつつも、それが解消されるカタリストには乏しいように思います。

一方で、配当・優待はなかなか魅力的であり、少ない株数を底値で拾えればホールドしても良いかと思います。

業績よりも、良いシナリオは再編だとしながら、再編に向かうにはハードルが高いと指摘されています。

本当に良いシナリオは再編絡みなのですが、当社の場合、上場したのも2000年以降と同業の中ではかなり遅く、株主もバラバラなので、なかなかそれ狙いで手掛けるのも難しいかな・・・という印象です。(買収するにしても、今度は農業部門や砕石が要らないという話になる。)

引用元:なちゅの市川綜合研究所

全体的に良い評価となっています。

株価(1,404円)★★★★☆:だいぶ戻ってきました
配当金(2.1%)★★★☆☆:無配からの復活です
優待内容 ★★★★☆:1年以上でクオカード追加
参考指標:PER 6.55倍、PBR 1.17倍
総合得点(15点満点):11点
※ データは2017年7月4日終値時のものです

引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活

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