アバント(3836)

アバントは、連結経営・会計システムのパッケージソフト開発、ライセンス販売、導入サービスなど展開。

株主優待はありません。ただし、2017年12月末基準で東証2部昇格の記念優待があります。

アバントの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

スポンサーリンク

人員急拡大中のITコンサル

事業内容

アバントは3つの事業を行っています。

売上比率60%程度はコンサルティング事業です。IFRS適用、ガバナンス、経営情報活用等の分野でコンサルティングを行っています。

売上比率35%程度はサポート・情報検索事業です。連結会計システムで高シェアであるDivaSystemに関するサポート業務です。時価総額上位企業ではシェア50%を握っており、高い競争力を有していると評価されています。

DivaSystemの競争力については、東証一部上場企業の時価総額上位100社に限れば約50%のシェアを誇っており、また、これまでの契約更新率も高い数字を維持しているため、現時点ではかなり高い競争力を有していると考えられる。

引用元:マイナーな割安株発掘隊

最後は、売上比率5%程度でライセンス事業を行っています。他社製品ライセンス販売や、自社パッケージ販売です。

財務は鉄壁

2017年6月期において、無借金であることに加えて約39億円のキャッシュを保持しています。自己資本比率は53%となっています。

2016年6月の時点でも以下のように問題のありそうなことろは見当たらないと評価されていますが、2017年6月期には更にキャッシュを積み上げ、財務良化しています。

会社の時価総額約60億円に対して利益剰余金が約24億円、有利子負債は約2億円。
自己資本比率は約51%、PBRは約2倍、流動比率は約184%。
貸借対照表を調べても特に問題のありそうなところは見当たらない。

引用元:マイナーな割安株発掘隊

中期経営計画

アバントは、2020年6月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。

2020年6月期において、売上高134億円(年率+8%成長)、営業利益16億円(年率+8%成長)を目標値としています。

前回策定の中計は未達想定ながら、途中でローリングした中計となっており、利益成長が緩やかなものに変わっています。これは、大量の人材確保を行ったことで「働き方改革」と併せて費用が必要であることから、あえて数値をローリングしてきたと指摘されています。

本来であれば達成可能圏である旧中計を全うしてから、というのが筋ですが、ここ一年でやっと大量の人材を確保出来たことや、人材集約型モデルである当社は、いわゆる「働き方改革」対策費用として今後はある程度人工に余裕を持たせる必要があるため、その辺の基盤作り費用を織り込み、あえて数値をローリングしてきたものと推察されます。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

長期計画

緩やかな利益成長である中計とは異なり、2027年6月期を最終年度とする10ヵ年の長期計画は大きな利益成長を掲げています。

2027年までの10年間において、

  • ROE20%台の維持
  • 営業利益年率+18%成長
  • 配当10倍以上

の3つを発表しています。

内容は漠としたものであると指摘されており、確度は不明です。

向こう10年の長期計画も開示しており、2027年6月期に営業利益68.3億円(CAGR18%)という壮大な目標を掲げています。R&D、M&A、海外展開などで実現していく方針ですが、あまりに漠とした内容ですので、確度は新中計の進捗を睨みながらの判断となります。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

利益成長もさることながら、配当10倍の目標も気になります。足元でも大幅な増配が続いており、財務状態が良いことも考えると、配当10倍は達成の可能性があります。

本長計では「配当10倍(単純計算で年160円)」の目標も新たに掲げており、こちらも画餅的ではありますが、足許の当社の株主還元姿勢は、急速に充実していることも事実であり、配当金【9→11→16→20円(予】も、と純資産配当率4%水準での大幅な増配傾向が続いていることを鑑みると、あながち夢物語でもない印象も受けます。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

東証2部昇格の記念優待

アバントは、2017年9月に東証2部へと昇格しました。これを記念して、2017年12月末基準で記念株主優待を実施することを発表しています。

100株以上の保有でVisaギフトカード1,000円分となります。

総合評価

2017年11月時点ではPER24倍まで買われており、成長性が評価されたフェアバリューであると思われます。

足元の中期経営計画では「働き方改革」費用のために利益成長は鈍いですが、長期計画に沿った利益成長・増配が実現できる見込みが付けば、より評価されそうです。

その過程においては、優待新設・東証1部昇格といったイベントもありそうで、個人投資家の好みそうな銘柄でもあります。

スポンサーリンク
オススメの記事
オススメの記事