ビーアールホールディングス(ビーアールHD)は、極東興和が中核。中国、関西地盤のPC橋梁中堅。M&Aで関東、東北へエリア拡大し全国化。
株主優待は年2回(3月9月)でクオカードです。2018年9月以降は1年以上の継続保有が条件となりました。
ビーアールHDの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
高速道路リニューアルプロジェクトで受注が積み上がる建設業者
事業内容
ビーアールHDは、子会社5社で構成するグループ各社において、橋梁を中心とするプレストレストコンクリート工事を行う建設事業を主力としています。
また、コンクリート二次製品の製品販売事業、情報処理・ソフトウェア開発の情報システム事業、マンション賃貸運営の不動産賃貸事業も行っています。
NEXCOやJRTTからの受注が積み上がる
ビーアールHDは橋りょう土木工事の設計・施工を主事業としており、NEXCOから「高速道路リニューアルプロジェクト」に関する受注を獲得しています。
また、鉄道・運輸機構(JRTT)からも、各新幹線関連の受注を獲得しています。
2017年3月期においても、大型案件の受注が相次いでいるとコメントされています。
引き続きNEXCO絡みの受注が好調に推移しており、新名神淀川橋工事(50億円)や、北陸新幹線深山トンネル(25.6億円)といった大型の案件受注が相次ぎました。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
2018年3月期においても、期初における受注工事残高が275億円となっており、これをこなすだけで通期予想は達成可能であるため、今期業績は鉄板と評価されています。
建設事業における受注工事残高は1年前から更に3割弱も多い275億円と、期初の手持ちだけで通期の売上予算を超過しているため、今期業績もまず鉄板と思われます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
2019年3月期については、前年同期と比べて130億円以上多い410億円が受注残高として積み上がっています。
豊富な受注にも拘わらず利益が伸びない計画となっているのは、採算悪化を想定し、保守的に見込んでいると指摘されています。
期初時点の受注高は前年同時期と比べて130億円以上多い410億円程を確保しており、既述の各新幹線をはじめとしたJRTTからの受注が激増しているほか、官公庁(主に宮城県)の受注が寄与し、期初の手持としては過去最高額が積み上がっています。豊富な受注にも拘わらず利益が伸びないのは、労務費及び資材の高騰などによる採算悪化を想定し、保守的に見込んでいるものと推察されます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
2019年3月期1Q決算が発表されましたが、-6%減収、-48%営業減益で着地しています。
例年1Qは完成高が少なくブレが大きくなっているものと思われますが、大型工事の進捗が伸びないことや採算悪化も懸念されます。
決算発表翌日は-10%以上の株価急落となりました。
受注残については高水準にあり、2~4Qでの巻き返しが期待されます。

2019年3月期 第1四半期決算概要より抜粋
東証1部昇格後に株式分割と優待拡充
ビーアールHDは、無事に東証1部に昇格した後に、株式分割と優待拡充を発表しました。
株式分割と優待拡充(新設)は、東証1部へ昇格するための常套手段ですが、当社の場合は、昇格後に行ったことで、不思議がられました。
先月発表された分割と優待拡充が…。
もう東証一部にも昇格しましたし、なぜこんなに太っ腹な優待にするのでしょうか?
引用元:バネ男のディフェンシブ投資日記
果たしてそれは、公募増資に向けた株価対策であったようです。
このような施策は専ら”鞍替え前”に実施されるのが通例であるので違和感がありましたが、9月になって公募増資と自社株の売出が発表されました(@209円、11.8億円)。つまり会社側は、時価総額と調達金額の極大化を目論んでいたものと推察されます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
ここだけを捉えると悪意を感じざるを得ませんが、その後に半年ほどで、株価は公募増資の2倍まで上昇しており、当社・株主双方にとって良い増資という結果となりました。
財務はそこそこ
上記公募増資によって2017年3月期に財務改善が進みました。業績好調により2018年3月期にはさらに改善しています。
2018年3月期においては、キャッシュ39億円に対して借入金42億円とほぼ実質無借金経営まできており、自己資本比率は28%となっています。
株主優待はクオカード
株主優待は年2回(3月9月)で、保有株式数に応じてクオカードが貰えます。
- 100株以上 500円相当
- 1,000株以上 2,000円相当
- 10,000株以上 3,000円相当
クオカードはオリジナルなものです。
企業のオリジナルな柄が入っていていいですね
引用元:主婦りんごの株主優待生活
優待内容が太っ腹であるため、維持されるか不安との声もあります。
元々そんなに高くない株価だったのに分割してさらに単元株主を増やして500円の優待を年2回配るなんて結構ふとっぱらな企業だと思うのですが、この先このまま優待を維持し続けられるのか少し不安ですねw
継続保有が条件に
2018年9月以降は1年以上の継続保有株主のみ優待がもらえるようになりました。
ただし、初回の2018年9月は移行措置として6ヶ月以上の継続保有でも対象となります。
総合評価
2018年8月時点の総合評価
受注残は豊富ながら採算低下を見込んで利益はあまり伸びない計画となっています。
2018年8月時点でPER14.6倍/PBR2.93倍となっています。建設業としては高い評価を受けており、会社計画は保守的とみなされているようです。(四季報予想を用いればPER13.0倍水準です。)
1Q決算で株価急落となり、2017年以降の底値水準である400円割れを試す展開です。受注残高は高水準で業績は底堅いと思われますが、大型工事の進捗や採算性については個人投資家には見極めづらく、決算勝負とならざるを得ないのが難点です。
中期経営計画は開示されていないものの、3期連続増配や配当性向引き上げにより、今後は手元資金だけで成長できると評価されています。
中期的な業績目標は開示されていないものの、会社側では「今後も安定した増収増益基調を維持できる見込み」とアナウンスしている状況や、今期は5.5→7.0円へ3期連続の増配予想しているほか、配当性向も20.9→24.8%へ大きく引き上げているので、当面は手元資金だけで成長出来るメドが立ったと判断しています。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
優待内容を高く評価されています。
株価(486円)★★★☆☆:最近上がってきています
配当金(1.44%)★★☆☆☆:増配予想
優待内容 ★★★★★:高い優待利回りです
参考指標:PER 17.1倍、PBR 3.4倍
総合得点(15点満点):10点
※ データは2018年6月27日終値時のものです
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
2017年8月時点の総合評価
2018年3月期の業績達成は鉄板ということで、着実な成長が見込めそうです。
一方で、人手不足が叫ばれる建設業界であり、増益率は10%程度から大きく拡大することはなさそうです。
さらに、2017年初からの株価上昇によって2017年8月時点でPER17倍と割安感もありません。
ここからの新規投資は慎重になる必要がありますが、100株での優待利回りはそこそこ良いので100株(4万円程度)のホールドは問題ないと思われます。
100株は保有しておいて問題ない銘柄と評価されています。
株価(397円)★★★☆☆:上昇後は停滞気味
配当金(1.26%)★☆☆☆☆:配当より優待重視のようです
優待内容 ★★★★★:高い優待利回りです
参考指標:PER 17.1倍、PBR 3.3倍
総合得点(15点満点):9点
※ データは2017年7月27日終値時のものです