ココカラファインは、 ドラッグストア大手。関東『セイジョー』、関西『セガミ』などが統合し08年誕生。屋号を順次統一。
株主優待は買物優待券です。
ココカラファインの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
合併とM&Aで拡大するも、統合に苦戦
事業内容
ココカラファインは、ドラッグストア事業と調剤事業を2本柱として、他にも介護、在宅調剤、インターネット販売等の健康関連サービスを提供しています。
2008年に、関東のセイジョーと関西のサガミメディクスが経営統合して誕生しました。
その後2013年4月には、セイジョーとサガミメディクスに加えて、ジップドラッグ、ライフォート、スズラン薬局、メディカルインデックスの6社が合併して現在に至っています。
店舗ブランド
合併して誕生した経緯もあり、M&Aを繰り返してきたこともあり、店舗ブランドは多岐に渡ります。
主力はココカラファイン、ココカラファイン薬局で、約半数の店舗を占めています。
残り半数の店舗は、セイジョー、セイジョー薬局、ドラッグセガミ、ジップドラッグ、ライフォート等のドラッグストアまたは調剤薬局です。
店舗展開

第10期報告書(Cocokara Fine Report)より抜粋
2018年3月時点で、グループ店舗数は1,322店舗となっています。
地域的な内訳は以下のようになっています。関東・中部・関西で多くを占めており、東北や九州には未進出の県も残っています。
- 北海道・東北地区:36
- 関東・甲信越地区:441
- 東海・北陸地区 :212
- 関西地区 :385
- 中国地区 :132
- 四国地区 :21
- 九州・沖縄地区 :95
合併と苦戦と成果
ココカラファインは、全国ドラッグストアの合併やM&Aにて誕生しました。
規模が大きくなったものの、ブランド統一やコスト削減等の課題が山積していました。
合併効果が出せないまま数年が経過していると指摘されています。
合併後のブランド統一もできず、合併による業務仕入れなどの統一でのコスト削減もできず合併効果が出せないまま数年が経過している。
引用元:株主優待侍
それでも少しずつ課題解決を進めています。
ポイントカードや基幹システムの統合など、今期(=2014年3月期)はいろいろと無理をしたと指摘されています。
さまざまなドラッグストアの寄せ集め所帯である当社は、バラバラだったポイントカードや基幹システムを統合するなど、今期はいろいろと無理をしました。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
2014年3月期~2015年3月期は利益が落ち込んだものの、2016年3月期以降は利益水準を回復させています。
ブランド転換も進み、全国の店舗を分類して、立地特性に合わせた商品構成を行っていると評価されています。
なかなか統合効果が出なくてもどかしかったが、ここにきてようやく成果が出てきたよう。売上高が6%程度の伸びのなか営業利益は約2.5倍となり、営業利益率も約4%までに回復。全国に1,307店を出店しているが、ブランド転換もすすみ現在は455店がココカラファインという店名になっている。全国の店舗を都市型・商店街型・住宅地型・郊外型に分類してそれぞれ立地特性に合わせた商品構成などを行い、買い物がやりやすいように考えてきている。
引用元:株主優待侍
好財務
ここ数年は無借金経営となっており、安定したCFによってキャッシュを積み上げて財務を拡大・改善しています。
2018年3月期においては自己資本比率56%となっています。
棚卸資産(商品)や買入債務が大きいため自己資本比率は低めになっていますが、無借金の好財務です。
中期経営計画
ココカラファインは、2020年3月期を最終年度とする5ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2020年3月期において、売上高4,200億円(年率+2%成長)、経常利益220億円(年率+10%成長)を目標値としています。
資本効率の観点からはROE10%、ROA10%を目標値としておりますが、2018年3月期段階で達成済みです。
株主優待は買物優待券
株主優待は保有株式数に応じて買物優待券がもらえます。
- 100株以上 2,000円相当
- 500株以上 3,000円相当
- 1,000株以上 5,000円相当
500円券×4枚で2,000円分なので使いやすいと評価されています。
500円券×4枚でわりと使いやすい。が、ここで買い物するときにはまとめ買いが多いので大抵1回の買い物で使い切ってしまうのだけどね。
引用元:株主優待侍
ネットショップで使えるクーポンも付いてきます。
今回は540円のネットで使えるクーポンも入っていました。2980円以上の購入で送料無料になるようです。
引用元:プチ投資ブログ
店舗に行けない株主のために、株主優待券を返送すると、同額のカタログギフトに交換してくれます。
「お買い物優待券」をカタログギフトに交換してみました
引用元:我が株主優待闘争記
総合評価
合併やM&Aで規模を拡大したドラッグストア&調剤薬局チェーンです。統合の苦労はあったものの、ここ数年は成果が出てきており、最高益を叩き出しています。
2018年7月時点でPER15.9倍/PBR1.92倍となっています。ドラッグストア業界の中では指標的割安感があります。
株価は2018年5月を天井にして下落トレンド入りしています。今期予想が1桁増収増益に留まるのが嫌気されています。ブランド転換にかかりきりのため、競合他社に比べると成長力に乏しく、それが株価にも反映されていると思われます。
業績好調にも関わらず、同業各社と比べると低PERだとコメントされています。
業績好調にもかかわらず時価は底値圏。同業各社と比べても際立って低PER.。東海東京調査センターは新規に「アウトパフォーム」で格付け開始。
引用元:鎌倉雄介の株道場