大黒天物産は、岡山発祥の食品ディスカウントストア。SC向け複合大型店「ラ・ムー」、単独店「ディオ」を展開。
2017年で30期連続の増収増益を達成した安定成長株です。配当等の株主還元は低水準ですが、5月の株主優待銘柄としても知られています。
大黒天物産の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
食品のディスカウントストアで成長を続ける
大黒天物産は、岡山県発祥で、中国地方や近畿地方を中心に食品ディスカウントストアの「ラ・ムー」や「ディオ」を展開しています。
新規出店による営業エリア拡大で成長を続けています。2017年で30期連続の増収増益を達成し、その安定した経営力は、ニトリやファストリを彷彿とさせるものがあります。
成長の波
そんな大黒天物産も、当然ながら、成長には波がありました。
高成長を遂げたのは2002年~2011年の9年間で、年間成長率が20%を超える水準でした。
同社業績は2011年5月期まで高成長を遂げてきた。2002年5月期を起点として2011年5月期までの9年間の年平均成長率は、売上高で25.9%、営業利益で23.6%であった。
引用元:卸売業を深く知るためのサイト
その後、停滞期に入ります。オペレーションコストの増加や、競合他社の存在が指摘されています。
同社は食品のディスカウンターとして成功したのであるが、そこから惣菜などに手を広げてオペレーションコストが上がったことや、九州を地盤とするコスモス薬品(3349)の中国地方進出により、停滞を余儀なくされた。
引用元:卸売業を深く知るためのサイト
2014年5月期になると、立て直しに成功し、成長を再加速させています。その勢いは2017年現在も続いています。
しかし、前期、今期とようやく立て直しに成功した感がある。とりあえず、消費税増税を挟んで、価格を上げたことによって、収益性が回復している。
引用元:卸売業を深く知るためのサイト ※前期=2014年5月期、今期=2015年5月期
安定成長を続けるスキの無い株
上記のような成長の波はあるものの、30期連続で増収増益する安定成長っぷりは評価が高いです。
スキが無い、非の打ち所がないと評価されているブログです。あえてケチをつけるとすれば、ROEがじわじわ落ちていて、株主還元が低水準というところです。
非の打ち所がない。
とぱっとみ思うところです。が、まあケチをつけようと思えば長期BPS推移がもうちょっと高ければなんてところですかね。あとなにげにROEがじわじわ落としていたりするのでその辺。CFがあるわりには有利子負債少ないねとか、優待たしても株主還元もうちょっと頑張れるよね?とかは言えなくもないけど、だいたいスキはあまりなさそうだよ。
好財務
ROEの低下と株主還元が低水準に留まっている反面として、財務は健全化が進み、実質無借金経営となっています。自己資本比率も50%を超えています。
単純な株主還元(配当・自社株買い)よりは、出店・エリア拡大による成長を選択しているということだと思います。
しかし、株価が上昇して指標的な割安感に乏しくなっており、今後は、配当性向の向上や、連続増配に期待がかかると思われます。
株主優待はブドウ
株主優待
株主優待は、保有株式数に応じて果物が貰えます。
100株保有の場合は2,000円相当のブドウ(ピオーネ)です。大粒でとても美味しいと評価が高いです。
これで2,000円するそうです、このピオーネ。
絶対に自分じゃ買えないし、買わない(笑)
こういうのをもらって味わえるのが株主優待の醍醐味ですね。
で、食べてみましたが、すごいジューシーで美味でした。
引用元:なんてったって東京&株主優待☆青赤と優待生活はやめられない☆
株主総会がすごい!
株主優待よりも個人投資家の期待を集めているのが、株主総会の立食パーティーとお土産です。株主優待にもなっているピオーネまでお土産として貰えてしまいます。
株主平等の原則から、株主総会のお土産は無くなる傾向にありますが、大黒天物産は大盤振る舞いが続いています。岡山県倉敷市で開かれるため、行けない株主にとっては、そのお金で増配してほしいと思ってしまうのが本音ではないでしょうか。
倉敷アイビースクエアにて
大黒天物産株主総会に行ってきました~今年の参加者は441名とのこと。
引用元:らのっちの株大好き♪
お土産には、ピオーネやお買い物割引券まで貰えるそうです。
クロワッサン、クールドスパゲティ、チーズあられ、牛乳ケーキ、岡山名産大粒ピオーネ(?3,000円相当)、お買い物割引券(2,000円相当:今日から2ヶ月以内、以後無効)をいただきました。
引用元:ぼちぼちの株主優待
総合評価
30期増収増益の安定成長ができる実力は、素晴らしいの一言です。
しかし、安定成長が当たり前になっているためか、直近で銘柄分析を行っている個人投資家ブロガーはあまりいらっしゃいませんでした。あまり注目度は高いくないようです。
評価は小売にしては常に高い水準で来てるね。その中で直近は高い方だと思います。
2017年現在、株価は最高値圏にあり、指標的な割安感はありません。今後も5~10%程度の安定成長が続くと思いますので、なかなか株価は下がらないでしょう。
全体相場の暴落時に拾って、第2のニトリを夢見て超長期投資するというのが良さそうです。とは言え、配当利回りが低いにも関わらず超長期投資するというのは苦しいですね・・・。その意味で個人投資家には不人気なのかもしれません。