エスクロー・エージェント・ジャパン(EAJ)は、金融機関からのBPO(業務受託)と不動産関連業務のエスクロー(第三者寄託)が両輪。
株主優待はクオカードです。1年以上の継続保有で長期優遇もあります。
EAJの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
不動産取引のエスクローとBPOをトータルで受託
事業内容
EAJは、不動産・金融業界において、BPO事業とエスクローサービス事業を行っています。
BPO事業
BPOとは、Business Process Outsourcingの略であり、業務プロセスの一部を専門的な企業へと業務委託することです。EAJは、不動産調査や金銭消費貸借契約の締結事務等といった不動産売買時に発生する事務作業を受託しています。また、業務に必要な人材派遣のサービスも提供しています。
難しい内容に見えますが、要は、不動産取引に関わる司法書士や金融機関、不動産業者というプロ達が、コスト削減のためにEAJへと事務処理を委託するということです。そのため、EAJの人件費はそんなに高くはなく、派遣請負業と同じなのではないかとも指摘されています。
エスクローは派遣請負業と同じなのではないか。
と思いました。
違ってたらすみません。(^_^;)
引用元:Kabu Berry
エスクローサービス事業
エスクローとは、売り手と買い手の間に第三者を入れて決済する仕組みのことです。
買い手から一旦代金を預かり、売り手から渡された商品(不動産)を買い手が確認することで、預かっていた代金を売り手に渡します。
最近ではネットオークションでもこのような仲介を行っている場合があります。
詐欺防止という意味合いが強いとコメントされています。
詐欺防止の意味合いが強いように見えます。もともとは企業間のやりとりで採用されていたようですが、最近では個人間でもネットオークションでこの取引形態を見ることがあります。
EAJの強みは、エスクローサービス事業で仲介に入りつつ、面倒な事務処理の方もBPO事業で受託してしまうというワンパッケージサービスにあります。
さらに、エスクローサービスからより発展して、新事業として不動産オークションも行っています。これにより、安全・安心・納得の不動産取引を拡大させるとしています。
2018年2月期においては不動産オークションが伸長していると評価されています。
相続に伴う売却相談活発化を背景に新事業の不動産オークションが伸長。エスクローも順調。BPOの住宅ローン融資業務の減少こなす。
引用元:株得
エスクローの認知・利用が拡大
日本では馴染みの薄かったエスクローですが、認知・利用が拡大しており、それがEAJの成長になっています。
エスクローサービスが不動産取引の常識となりえる可能性があり、伸び代は大きいと評価されています。
エスクローサービスが不動産取引の常識的存在となりえる可能性を秘めていると感じます。
業界での認知度は決して高いとは言えない反面これからの伸びシロは大きく、ポテンシャルの非常に高いサービスだと言えます。
引用元:Trade Room
財務は鉄壁
大きな投資が発生するビジネスモデルではなく、営業CFもしっかりと稼いでいるので、キャッシュが積み上がっている状態です。上場以来で無借金経営でもあります。
2018年2月期においてはキャッシュ22億円(cf. 時価総額200億円)を保持し、自己資本比率は85%と財務は鉄壁の状態です。
中期経営計画
2018年2月期
EAJは、2018年2月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2018年2月期において、売上高16.7億円(年率+12%成長)、営業利益2.6億円(年率+8%成長)を目標値としています。
この保守的な中期経営計画は、初年度となる2016年2月期でいきなり達成してしまうという事態となりました。逆に言えば2016年2月期からEAJの急成長が始まったということになります。
2021年2月期
EAJは、2021年2月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2021年2月期において、売上高60億円(年率+26%成長)、経常利益19億円(年率+38%成長)を目標値としています。
前回の反省を踏まえてか、一転して超強気の中期経営計画を発表してきた印象です。
目標達成のために、受託できる業務を面で広げていくのが基本戦略となるとコメントされています。
基本的には既存の決済代行ASPを核とし、従来の司法書士や土地家屋調査士周りの業務代行だけでなく、建築士・税理士・鑑定士業務等もパッケージし、受託出来る業務ドメインを“面”で広げていくのが基本戦略となります。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
営業利益率を向上させる計画であることや、同時発表された5分割について、会社側の自信の表れであるとコメントされています。
同時に発表された1→5株の分割も会社側の株価に対する自信の表れとも受け取れます。暫く調整期間はあるかもしれませんが、3,000円割れの水準は絶好の押し目と思われますが、いかがでしょうか。
引用元:IR情報を頼りに株式投資 ~Fair Discloser Please!!~
株主優待はクオカード
株主優待は100株以上で1,000円相当のクオカードがもらえます。
1年以上の継続保有の場合は、1,000円相当が追加されます。
つまり、一律100株以上の保有で、
- 1年未満 1,000円相当
- 1年以上 2,000円相当
となります。
1:5の株式分割後も優待維持
EAJは、2017年12月に1:5の株式分割を行いましたが、優待基準については100株以上据え置きとなっており、実質的に、優待利回りが5倍となりました。
優待利回りが高いため魅力的と評価されています。
配当は1株当たり3円で、利回り0.57%と低いのですが、優待だけでも結構魅力的な銘柄です。
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
総合評価
2016年中盤から破竹の勢いで業績を伸ばしましたが、2018年2月期については減速感がある着地となりました。事業内容の理解が難しく、業績予想がしにくいため、個人投資家にはあまり人気がないかもしれません。
2018年6月時点でPER36.0倍/PBR7.6倍と高い評価を受けています。中期経営計画の達成はともかく、今後も2ケタ成長が見込まれているものと思われます。
何はともあれ、優待利回りが2%超(1年以上保有で4%超)となっており、100株を長期ホールドするのはアリだと思います。