イー・ギャランティ(8771)

イー・ギャランティは、企業の売掛債権保証で成長。リスクは再保証先に委託。地銀との業務提携積極化。伊藤忠系。

株主優待はクオカードです。

2018年3月期で8期連続増配となっており、連続増配継続が期待されます。

イー・ギャランティの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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売掛債権保証の1年契約ストックビジネスで成長

ビジネスモデル

その他金融業に分類され、売掛債権保証ビジネスという一般的には馴染みのない事業で成長しています。事業内容が理解しにくいため、個人投資家からは敬遠されがちにも思えます。

ビジネスモデルの簡単な説明については以下のブログが分かりやすいです。

イーギャランティは売掛債権保証など、様々なリスク保証商品を組成する企業です。組成した商品の多くは金融機関に売却(流動化)するため、イーギャランティ自身はリスクを取らないこともポイントです。

ビジネスの形がわかりづらいですが、一例で言うとこんな感じです。

売掛債権保証額 1,000万円
保証料 50万円(5%) ←顧客がイーギャンラティに支払う
流動化(金融機関に転売)20万円(2%) ←イーギャランティが債権保証を行う金融機関などに支払う。

引用元:すぽさん投資ぶろぐ(旧サイト)  ※コメント欄

保証残高は安定して積み上がっており、これが売上・利益へと変わることで安定成長しています。

イー・ギャランティ 保証残高

2018年3月期決算説明資料より抜粋

事業の安定性と拡張性

イーギャランティの事業の特徴について考えてみます。

この事業では、1年契約の売り切りを繰り返していくことになり、ストックビジネスと考えられています。そのため保証残高が徐々に積み上がり、売上・利益が安定的に成長しています。このことから安定性は高いと考えられています。

・1年更新契約主体のストックビジネス。販売網拡充が進み、将来のメシの種である保証残高は順調に伸びている。
・リスクのほとんどは流動化。リーマンショックや東日本大震災も無事乗り切った実績。業績の安定性は高い。

引用元:ろくすけの長期投資の旅

ただし、1年ごとに販売することで、弱めのストックビジネスとする考え方もあります。

一応ストック型ですが、1年契約の売り切りを繰り返していくような販売形式なので、多少弱めのモデルと考えた方がよさそうです。

引用元:すぽさん投資ぶろぐ(旧サイト)  ※コメント欄

また、このストックビジネスが大きくなると、更にビジネスに良い効果が表れてくると考えられています。競合が現れない限り、安定成長が続くことが期待できます。

・規模が大きくなればなるほど、分散の効いたリスクポートフォリオを構築できる。その結果、流動化コストの抑制につながり、受託と流動化の間で抜けるサヤが大きくなる。強力な競合が現れない限り、規模とともに利益が逓増していく可能性。

引用元:ろくすけの長期投資の旅

2013年に急騰後は横ばい

上記のように安定的な成長を遂げているイー・ギャランティですが、株価は2013年に急騰後は横ばいを続けています。

株価が成長を先行して折込み、その後から成長がやっと追いついてきたという段階にありそうです。

人々は、祭りは終わりまたの祭りを期待しながら日常にいる

引用元:似非FPが投資のことをまったりのんびり考えるブログ

2017年段階では、PER20倍程度となっており、株価に成長が追いついてフェアバリューになったと言えそうです。

評価は結構お高めのPER20超えですが2013年に吹いた後では低めなところに来てるね。業績は絶好調でもありこの傾向が続くならいずれは・・とは見れそうです。

引用元:似非FPが投資のことをまったりのんびり考えるブログ

安定成長を継続中

リーマンショック時も黒字を確保し、その後も安定成長を続けています。アベノミクスの中で、倒産件数も少なく、低リスクの案件を積み上げられる状況も、安定成長に貢献していると思います。

年間の企業倒産件数が1万件を下回っているような状況であるため
当社は大企業の低リスク案件を積み上げていく方針を採っています。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

また、保証期間を延長することも始めており、中長期的に更なる安定成長が期待されます。

保証期間を1年→2年に延長し、出口となるファンドも5-10年という
長期間での設定を開始しているため、中長期的な当社収益の安定化
が図れるほか、長期的資金の運用ニーズの取込みが可能となります。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

連続増配企業となる期待

2017年時点で7期連続増配ですが、安定的な業績成長および成長率鈍化から、更なる連続増配が期待されています。

・明確な方針は無いが、前年度を下回る業績は考え難い業態のため、成長を通じた配当の増加は期待できそう。連続増配系銘柄になる素質はある。

引用元:ろくすけの長期投資の旅

年率2桁の高い成長が継続するものの、モメンタムに
やや陰りも見られるため、そろそろ株主還元の充実に舵を切る頃合

引用元:なちゅの市川綜合研究所

筆頭株主に伊藤忠商事がいることからも、配当金の増額は今後もますます求められるのではないかと思います。

好財務

無借金経営を継続しており、2018年3月期においてはキャッシュ85億円(cf. 時価総額420億円)を保持しながら自己資本比率は58%となっています。

超好財務なのでまだまだ還元可能なはずとも指摘されています。

無借金の超好財務なので本当はまだまだ還元可能なはずですが、地銀等の金融機関が顧客となることもあり、当社自身の“与信”確保が必要な側面もあるようで、伊藤忠の冠があっても相当の手許資金が要るようです。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

株主優待はクオカード

2013年に株主優待を新設し、1,500円分のクオカードとなっています。

優待利回りは1%を下回っており、利回り的な魅力には欠ける内容とみなされています。

最低購入金額が158900円で1500円のクオカード。微妙です。。。
同時に増配も発表しています。

引用元:株主優待バリュー株投資ブログ ※2013年1月の優待新設時点

総合評価

2018年7月時点の総合評価

ファンダメンタルズ的には隙は見当たりません。さらに、2桁成長へとモメンタムが再加速することが好感されているようです。

2018年7月時点でPER26.0倍/PBR5.06倍となっています。2桁成長に復帰する見込みでることを織り込んだ水準です。

今後も連続最高益・連続増配が見込まれ、押し目買いが有効かと思われます。

2017年5月時点の総合評価

成長見通しの割に株価が高い(高評価されすぎていた)ことを理由に、2014年時点では、すぽさんブログで3.5という評価でした。

中長期的な成長見通しと、株価の割高が気になります。3.5です。

引用元:すぽさん投資ぶろぐ(旧サイト)  ※コメント欄

その後、株価は横ばいを続けますが、利益成長がようやく株価に追いつき、2017年時点ではPER20倍程度となっています。

今後は、安定成長を継続するも、成長率は鈍化すると予想されており、成長に期待するよりは、連続増配への期待が大きいです。

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