エレコム(6750)

エレコムは、PC周辺機器大手。マウス、キーボード首位。スマホ周辺機器も強い。ファブレス経営。海外強化。

2018年3月期で8期連続増配で着々と成長しています。株主優待は3月9月にクオカードと、9月に自社製品です。

エレコムの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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業態を広げ続けるファブレスメーカー

事業内容

エレコムは、PC周辺機器大手のファブレスメーカーです。

マウスパッドやマウス、キーボード、無線LANルータ、外付けHDD等のパソコンサプライの最大手として知られています。

ここ最近では、工場を持たないファブレス経営の強みを活かして、さらに業態を広げ、スマホアクセサリーの分野でも大手となっています。

苦しい家電・PC業界にありながら、エレコムの利益成長やROEといった指標はとても良いと評価されています。

どちらかと言えば苦しい業界っぽい家電やPC系業界。数字もなかなか浮いた感じでないものが続きましたが、このエレコムの数字はとてもいい。

引用元:似非FPが投資のことをまったりのんびり考えるブログ

PC周辺機器として競合他社にあるメルコのシェアを奪っているという指摘もあります。

つまり、ここエレコムがメルコのシェアを奪い、業績を伸ばす一方、メルコは売り上げ・経常利益とも減らしているということであろう。

引用元:鎌倉雄介の株道場

BtoB市場への取組強化

2018年3月期の決算発表において、今後はBtoB市場への取り組みを強化していくことを発表しました。

具体的には以下4つの新規事業を立ち上げるとしています。

  • 堅牢タブレット立ち上げ、堅牢PC市場への参入
  • 監視カメラ
  • 地域防災システム
  • DCT技術を活かしたIoT関連ビジネス

特に監視カメラ事業については、市場規模が拡大を続けており、有望な市場と思われます。

エレコムは、コスト競争力・開発技術力・工事施工力の3つを有しており、十分に市場参入できると名言しています。

ポケモンGO効果

2016年夏に一世を風靡したのがポケモンGOです。

ポケモンGOは外に出ないと遊べないというゲーム性や、スマホのバッテリー消費が早いということから、モバイルバッテリーが飛ぶように売れると報道されていました。

そこでモバイルバッテリーを販売しているメーカーが続々と株価を飛ばしました。

エレコムも例外ではなく、2016年6月に2,000円ほどであった株価は、7月に3,000円まで昇ります。

【エレコムにポケモンGO人気波及】
エレコム(推)は前日比130円高となる2400円で寄り付いた(終値は2262▼8)。
この急騰の理由は明確ではないが、おそらくポケモンGO関連としての買いが入ったためと思われる。

引用元:鎌倉雄介の株道場

しかし、業績への影響は軽微であるのではないかとの冷静な判断から、株価は元の木阿弥となります。

DXアンテナ買収

むしろ、2016年の出来事の本命は、3月に行われた船井電機からのDXアンテナの買収にあるとされています。

約100億円が投じられた買収は、エレコムの次の一手として注目されています。

エレコムのアセットにはなかった、アンテナであり、法人向け販路であり、保守メンテナンスであることから、さらなる業態の拡大が期待されます。

DXアンテナとの販売シナジーも期待できると評価されています。

同社は従来型のアンテナに強みを持つだけでなく、TV向けの放送波伝送技術を強化しており、従来の建物TV線をそのまま同軸活用して、ネットや監視カメラ、インターフォン等に展開していく技術を有しています。そのため、当社製品をエンド端末とする親和性が高いほか、同社は定期的なアンテナの保守(メンテ)という独自の販路を有するため、販売シナジーも期待出来ます。

引用元:なちゅの市川綜合研究所  ※同社=DXアンテナ

買収した2017年3月期には営業利益率1%と低いものでしたが、2018年3月期には早くも4%へと改善しており、今後は営業利益率10%目指すとしています。

DXアンテナの成長が次第にエレコム全体の収益にも寄与する見込みです。

財務に見る攻めの姿勢

ほぼ無借金の優良財務であったエレコムですが、DXアンテナの買収費用100億円の捻出のため、転換社債を発行しています。

優良な財務を痛めた面はあるものの、攻めに転じたという見方もできます。

ちなみに同社はのれん代の発生こそないものの、ほぼ損益均衡圏で利益に寄与しておらず、当社も同社買収のために約100億円の転換社債(CB)を刷って、ほぼ無借金だった優良な財務を痛めて攻めに転じています。

引用元:なちゅの市川綜合研究所  ※同社=DXアンテナ

注意が必要なのは、転換社債の存在により下限転換価格2,400円において、すべて転換されると約10%の希薄化が生じる点です。

1株利益やPERといった指標を見る際には、10%引きで分析しておく必要がありそうです。

優待はクオカード&自社製品

株主優待は、年2回(3月9月)で1,000円分のクオカードが貰えます。

また、3月には、自社製品も貰えます。

  • 100株以上  自社製品2,000円分
  • 1,000株以上 自社製品5,000円分

自社製品はカタログから選んで申し込むことになります。

2017年分の自社製品の株主優待カタログが以下のブログで紹介されています。

3月末の株主は、クオカードに加えて株主優待カタログに掲載された自社製品を選べます。

引用元:The Goal

マウスとモバイルバッテリーを選択されたそうです。

そんな優待品、先日我家にも届きました。

夫はマウスで私はモバイルバッテリー。

引用元:主婦投資家ゆりぴょんの漫画お気楽株生活

総合評価

2016年夏のポケモンGO影響で大きな上髭をつけましたが、月足株価は綺麗な右肩上がりとなっており、エレコムの安定成長を象徴しているように思えます。

DXアンテナ買収により、さらに売上は伸びることは確実ですが、これに利益成長が付いてくれば更なる評価に繋がるものと思います。

2018年6月時点でPER16.9倍/PBR3.23倍となっています。

優待銘柄としても優秀であるため、タイミングを図って参戦したいところです。

売上・利益の伸びにはかなりの安定感があるとし、単なるPCアクセサリ屋と括るのはあまりに過小評価ではないかと指摘されています。

そんな訳で当面はこの買収効果を見定める段階ですが、当社はPC関連等の製品で非常に高いシェアと販路を握り、トップライングロースを継続しながら、コンスタントに纏まった利益も積み上げているため、かなりの安定感があります。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

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