イーレックス(9517)

イーレックスは、代理店通じた電力小売り主力。外資と提携し家庭向け参入。高知、大分にバイオマス発電所保有。

2014年IPOでマザーズ上場、2015年東証1部に昇格しました。新電力会社として急成長しており、グロース株に分類します。

イーレックスの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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バイオマス発電所を保有する電力小売り

2014年IPOでマザーズ上場

イーレックスは、2014年12月にIPOでマザーズへ上場しました。

公開価格1,170円に対して、初値は1,301円(+11%)と上々の船出となりました。

その1年後に東証1部へと昇格も果たしました。

ビジネスモデル

イーレックスは、自社のバイオマス発電や他社電源から電力を調達し、販売代理店を通じて小売りしています。小売りで余った電力は、日本卸電力取引所(JEPX)を通じて既存の電力会社へと卸売りもしています。

新電力会社は多くの参入があり、大規模な風力発電所を作る大企業もあったりと、レッドオーシャンの様相ですが、ここまでのイーレックスは順調に成長していると言って良いと思います。

バイオマス発電所

イーレックスの特徴として、バイオマス発電所を保有していることが挙げられます。

バイオマス発電所とは、PKS(パーム油を搾油した後の椰子殻)を燃料として火力発電する仕組みです。一般的な火力発電所(石炭・石油)よりも、二酸化炭素排出係数を軽減できるとして、比較的クリーンなエネルギーとされています。

2017年時点では、高地県土佐市と大分県佐伯市に発電所を保有しています。

自社保有のバイオマス発電所は、2013年に稼働した発電出力20MWの土佐発電所と2016年11月に稼働した発電出力50MWの佐伯発電所(出資比率70%)です。

引用元:投資日記

さらに、今後もバイオマス発電所を造っていく計画です。

20年3月期以降に大船渡と豊前に発電出力75MWのバイオマス発電所を稼働させる予定となっています。大船渡は35%出資でイーレックスが全量を販売、豊前は65%出資で全量を九州電力に販売するそうです。
また、21年3月期以降にも2つのバイオマス発電所を計画中とのことです。

引用元:投資日記

電力小売り

電力の販売は、卸売りよりも、小売りの方が利益率が高く、おいしい商売です。

しかし、電力小売りはレッドオーシャンの様相でもあります。

そんな中でイーレックスの小売りプランは東京電力よりは魅力的(安い)プランとなっているようです。

世帯当たりの1か月の電気使用量は資料によってバラバラなのですが(ここによる271kwh、ここによると428kwh)、単純計算すると基本料金を除く使用料金は前者の271kwhで月444円・年換算5333円、後者の428kwhで月1190円・年換算14278円安くなります。

引用元:投資日記

しかし、最大勢力である東京ガスと比較すると、消費電力によってはイーレックスが安いということもないそうです。大企業の東京ガスよりは、小回りの効くイーレックスの方が魅力的なプランを作れそうなものですが・・・。

しかしその他の業者を見ていくと、例えば東京ガスはガス自由化の危機感からかかなり割安な料金を提示しており、月140kwh以上ではイーレックスよりも安い料金となっています。

引用元:投資日記

意欲的な中期経営計画

イーレックスは、2017年3月期において、売上312億円、営業利益35億円を達成し、大きく成長しています。

好業績からか、株価も右肩上がりを続けています。

チャートがここ1年右肩上がりで、今後も右肩上がりが期待できる中期計画であると判断しました。

尚、この中期計画が仮に未達でも、売上高で対前年比30%位で成長してくれるだろうと妄想するとまだ買える水準だと判断しています。

引用元:草木無量がただただ書く

イーレックスはかねてより、売上1,000億円を標榜しています。

2016年5月に発表された中期経営計画では、

  • 2017年3月期 売上334億円
  • 2018年3月期 売上512億円
  • 2019年3月期 売上673億円
  • ⇛長期ビジョンとして売上1,000億円

としていました。

翌2017年5月には中期経営計画の数値見直しとして、

  • 2018年3月期 売上503億円(▲9億円)
  • 2019年3月期 売上678億円(+5億円)
  • 2020年3月期 売上935億円
  • ⇛2021年~2022年目標として売上1,000億円

としました。直近の2018年3月期の目標が引き下げられたことを嫌気して株価は下落しましたが、かなり意欲的な中期経営計画と言えると思います。

資金リスク

イーレックスは、設備投資が先行しており、フリーキャッシュフローがマイナスの状態が続いています。

上場で得た資金、公募増資で得た資金、借入金を使って設備投資を回している状況にあります。

今後も資金が必要になることを考えると、いつ増資が行われて不思議ではなく、その点はリスクだと思われます。逆に公募増資時の株価下落を押し目とした投資をするにはチャンスかもしれません。

ただ、イーレックスは設備投資が先行していてフリーキャッシュフローがマイナスです。

そのリスクをとって投資していることは付け加えておきます。

引用元:草木無量がただただ書く

バイオマス発電所に資金需要があると思いますが、計画中のプロジェクトの資金調達は完了しているそうです。

リスクとしてはまず資金調達の増資リスクがあります。ただ、フィスコのレポートによると大船渡・豊前の2プロジェクトの資金調達は完了しているとのことです。

引用元:投資日記

気になる創業者リスク

イーレックスの創業者は、株式会社エナリスの旧社長である池田元英氏です。

エナリスで粉飾決算とそれを利用した増資を行ったということで、現在はエナリスからも退いています。

イーレックスに池田氏のようなマインド・風潮が残っているとすれば大きなリスクだと思われます。

イーレックス上場の際にも個人投資家界隈を騒がせました。

しかも池田大先生は粉飾決算と粉飾決算を利用して増資もしてるので
刑事事件に突入して逮捕される可能性は否定できないというのが今の状況ですにょ(σ´∀`)σ
イーレックス(9517)も悪いことをしてるとは思っていませんが可能性が0とは言えないおね。

引用元:スイングトレード ★ 日記.

ぷちエンロン事件のエナリス池田元英さん創業の新電力会社イーレックス、無事に上場まで漕ぎ着けて兄弟仲良くストップ高

引用元:市況かぶ全力2階建

総合評価

資金リスクおよび創業者リスクは気になるところですが、それを補って余りある成長力をもったグロース株だと思います。

とはいえ、中期経営計画では3年間で売上/利益を3倍にする計画ですが、PER18倍の現状の株価からは、中期経営計画は信じられていない状態と言えます。業績の伸びに比べて、営業キャッシュフローが一向に増えないというのも怖いです。

ひとえに問題は、中期経営計画に掲げたような急成長を続けられるかどうかにあります。

新電力は競争激化の様相であり、普通の人は知名度のある東京ガスを選びがちなところを、イーレックスが魅力的なプラン等で顧客獲得を図れるかがポイントとなりそうです。

業績の伸びは申し分ありません。ビジネスがストック型というのも、(実際どうなるかはわかりませんが)拡大余地が大きそうなのも良いです。PERは18倍と低くはないですが成長率を含めて考えると割安感があると思います。
現在、株価は決算を受けてかなり売られています。中期経営計画がやや下方修正されているのかもしれませんが、PERは20倍を割っているので今後の決算で悪い数字が出てこなければ下値は限定的なのではと思います。

引用元:投資日記

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