FCホールディングス(FCHD)は、 道路、橋梁、鉄道の調査、設計コンサルタントが中心。交通調査・自治体都市計画など官需に強い。
株主優待はクオカードです。3年以上の継続保有で長期優遇もあります。
FCHDの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
九州地盤の建設系コンサル
事業内容
元々は福山コンサルタント(9608)としてジャスダック上場でしたが、2017年1月に、持株会社FCHD(6542)としてジャスダックに新規上場しました。尚、福山コンサルタントは事業会社としてFCHDの傘下となっています。
FCHDは以下の事業会社を傘下にしています。
- 福山コンサルタント
- 環境防災
- HMB
- 福山ビジネスネットワーク
福山コンサルタント
道路や交通に関わる点検・診断・対策を行っており、主に6つの分野におけるコンサルサービスを提供しています。
- 交通マネジメント系
→交通調査・解析、交通計画、道路計画などを行っています。交通需要を推計し、交通に関わる多様な点検・診断・対策を行います。 - 地域マネジメント系
→地域計画、都市計画、都市施設計画などを行っています。人口減少や高齢化などを受けてそれぞれの地域の実情にあった将来計画を検討立案しています。 - 環境マネジメント系
→道路整備や河川・ダム事業に伴う生活環境や自然環境の調査、予測、評価、環境保全対策を行います。環境アセスメントの手続きが必要な事業において調査から図書作成、説明会補助まで手続きに関する対応を行います。 - ストックマネジメント系
→高速道路や基幹道路の計画設計、駅前等の都市施設の計画設計などを行っています。 - リスクマネジメント系
→橋梁、トンネル等の様々な施設について、リスクの予測や評価、点検、対策検討を行っています。 - 建設事業マネジメント系
→建設プロジェクトの企画、設計、施工管理などの総合的なマネジメントを行っています。
環境防災
自然・生活・社会環境の調査、都市開発などにともなう環境に及ぼす影響などを調査・分析・評価する環境アセスメント業務をおこなっています。
土壌汚染やアスベスト問題に対しても、調査・分析・対策工事までトータルにサポートしています。
HMB
豪雨・地震・劣化に対する建物の被災度や、路面の内水氾濫、斜面の崩壊危険度まどを監視・診断するシステムを販売するとともに、対策を提案するビジネスを行っています。
福山ビジネスネットワーク
グループ全体の事業に関わる研究開発、外部企業とのアライアンス等を行っています。
また、各社の管理系間接業務を集約し、グループ全体の効率化とコスト削減に寄与しています。
業績予想が困難
FCHDは、主要顧客が官公庁であり、会計年度に完了・納品する業務契約が大半を占めるため、売上高が第4Qに集中する事業特性をもっています。
1Q~3Qまでの期間は赤字となっており、4Qで一気に売上・利益が乗る形となります。
そのため、期間中における業績予想が極めて困難であるとされており、4Q一発勝負となります。(実際には4Q決算発表に向けて業績予想の修正が入る時点で業績が判明します)
高速道路における逆走対策技術
NEXCOでは、高速道路の逆走事故をゼロにするという目標を掲げており、2016~2017年にかけて民間企業から逆走技術の公募を行いました。
その中から実道での検証を行う技術を選定しており、その中に、福山コンサルタントとアスカネットが共同で提出した「空中浮遊映像表示による逆走警告」技術が選ばれています。
→参考)NEXCO西日本リリース:高速道路における逆走対策技術の公募
これは、逆走している車からのみ見える映像によって、逆走車両への注意喚起を行うものです。
映画で見たような近未来の3D技術だと評価されています。
この技術はみるだけで画期的なものだと思いますし、アスカネットのブログを書いたときでもこの3D技術はみているだけで心躍りますね!映画でみたような近未来がついにやってきた!感じがします。
引用元:Kabu Berry
2017年3月、この選定結果を受けて、株価は2日連続でストップ高となるなど高騰しました。
しかしながら、14の技術の1つに選ばれただけで、実現するか(最後の1つまたは2つ?)は分からないため、慎重なコメントもあります。
その中で勝ち残れるかどうかというのはわかりません。単純1/14にならばだいたい7%です。
引用元:Kabu Berry
財務は鉄壁
典型的な金余りコンサルといった印象です。
2017年6月時点で、無借金経営であり、キャッシュは18億円(cf. 時価総額39億円)を保持しています。自己資本比率は72%と盤石です。
株主優待はクオカード
株主優待は1,000株以上でクオカードがもらえます。100株単位の銘柄ですが、優待は1,000株以上となることに注意です。
- 3年未満 3,000円相当
- 3年以上 5,000円相当
総合評価
小型、ジャスダック銘柄、好財務と個人投資家好みの銘柄に見えますが、地味過ぎてあまり注目はされていないようです。業績が予想しにくいことと、優待が1,000株というのがネックです。
2018年6月時点でPER7.8倍/PBR0.95倍となっています。時価総額の半分ほどのキャッシュを持っており、指標的割安感はあります。ありますが、万年割安放置といった印象です。
100株優待を拡充して、東証2部または1部への昇格を明確にすれば人気が出そうですが・・・。
指標的に割安で、地味ながら良い銘柄であると評価されています。
福山コンサルタントは地味な銘柄ですが、アベノミクスバブルの元で着実に業績を改善してきています。指標的にも割安ですし、PF中位としては実に良い銘柄であると評価しています。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
中長期で考えて「買い」と評価されていますが、株主優待が1,000株というのに引っかかっています。
業績も良好・成長意欲もあるということで、中長期で考えて「買い」でOKでしょうということです。ただし、株主優待は1,000株持っていないともらえないのがちょっと嫌ですかね。
引用元:割安株投資研究所