フコクは、ワイパーやブレーキなど自動車用ゴム製品大手。独立系。北米、アジアなど海外生産を増強中。
株主優待はお米です。
フコクの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
ニッチトップの自動車部品メーカー
事業内容
フコクは、ワイパーブレードラバーの生産で有名な自動車部品メーカーです。ワイパーブレードラバーを含めた機能品事業の他、金属加工事業、防振事業を行っています。
1953年に創業した富国ゴム工業が前身であり、自動車メーカーへの営業をきっかけにして1956年にはワイパーブレードラバーに関する技術開発に精巧し、その後の高シェアを獲得するに至っています。
機能品事業
ワイパーブレードラバー生産量世界トップで、日本国内では圧倒的なシェアを獲得しており、世界でも約40%のシェアを占めています。
その他にも、ブレーキシステムに使われるシール部品、ジョイント部をカバーするブーツ、ラジエターのパッキン等を生産しています。
売上比率で46%を占める主力事業です。
金属加工事業
燃料タンク、動力の伝達を行うプロペラシャフト、駆動系の接合に使われるコンパニオンフランジ等を生産しています。
売上比率で9%と割合は小さな事業ですが、売上・利益を伸ばしています。
防振事業
エンジンの振動・騒音を低減するダンバー、サスペンション等に使われるロッド・ブッシュ、操縦者を振動から守るビスカスマウント等を生産しています。
売上比率で36%を占める事業です。
海外展開

2017年3月期 株主通信より抜粋
フコクの主力製品であるワイパーブレードラバーは、国内シェアほぼ100%であり、成長余地は他製品に頼るしかありません。
一方で、海外展開も進めており、ASEAN、中国・韓国、欧米の各所に子会社を設立し、ワイパーブレードラバーをはじめとする自動車部品を生産・販売しています。
海外売上比率は約5割というところまで来ており、国内に頼らない成長が期待できます。
海外売上比率が約5割と、人口減少の国内に頼っていない点も高評価です。
特別損失で最終赤字転落
リーマンショック後は、最終黒字を確保し続けてきましたが、2018年3月期は最終赤字に転落しました。
1つめの要因は、子会社の東京ゴム製作所がいすゞ自動車に納入した自動変速機用オイルホースのリコール対策費用として、17.7億円の特別損失を計上したことです。
2つめの要因は、連結子会社であるフコクチェコおよびフコク本社の生産設備に関する減損損失を計上したことです。
どちらも一過性の要因であるため、翌2019年3月期は一転V字回復を見込んでいますが、業種柄いつこのような特損があってもおかしくないことはリスクです。
財務は安定的
上記の最終赤字により財務は若干悪化しています。
それでも、2018年3月期においては自己資本比率は48%となっており、安定的な財務状態が続いています。
自己資本比率は5割台と、財務面は安定的です。
株主優待はお米
株主優待は一律100株以上で新潟県小国町産(棚田米)コシヒカリ2kgです。
非常に美味しいと評判の高いお米です。
いただいた新潟県長岡産(棚田米)コシヒカリは、とにかく美味しいらしいです。
なんといっても、僕の尊敬する投資家みきまる氏が絶賛ですから。
本当に食べるのが楽しみですが、味覚に自信がないのが、ちょっと心配点。
妻が棚田の景色が好き(実際は見たことないらしい)という理由が面白く、ピックアップしました。
ここのお米が美味しいかどうかは忘れたのですが、妻が棚田の景色が好き(実際は見たことないらしい)ということで2013年から保有している銘柄となります。
どんな理由やねん(笑)
引用元:目指せ楽々優待生活のブログ
総合評価
万年割安放置されている自動車部品メーカーの1つです。とはいえ、ワイパーブレードラバーでニッチトップである強みをもっています。
2018年7月時点でPER6.49倍/PBR0.46倍となっています。業績はV字回復する見込みですがそれはまだ織り込まれていない印象です。
2018年3月期の特損→最終赤字によって株価は調整しています。業績V字回復の見込みも、2Qまでは営業減益が予想されており、その点でも手を出しにくいということかと思われます。2Qもしくは3Q決算まで動向を見極めるか、現時点で逆張り投資するかで意見が分かれそうです。
グレアムのミックス係数(PER×PBR)が2倍台で非常に割安であること、ワイパーブレードラバーで高シェアであること、10年間の営業CFが常にプラスであることから、買い増ししたとコメントされています。
私は「この株価位置であれば、再び準主力(J2)クラスで戦えるだけの十分な力がある。」と判断して、この10日ほどでかなり買い増しをしました。その理由は以下の通りです。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
地味な銘柄と指摘しつつも、総合得点は高めです。
株価(1,196円)★★★★☆:右肩上がり
配当金(1.67%)★★★☆☆:標準レベル
優待内容 ★★★☆☆:美味しいお米です
参考指標:PER 9.4倍、PBR 0.59倍
総合得点(15点満点):10点
※ データは平成29年10月27日終値時のものです
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
割安度は高めの評価ですが、全体的には普通評価となっています。
【 きびなごの格付け 】 C
〔A~Eの5段階評価で、Aが最高・Cが普通・Eが最低〕
・業績安定度:C
・財務安定度:C
・配当利回り:C
・割安度:B