フリュー(6238)

フリューは、プリントシール機の開発・販売首位、シェア7割。消耗品シール販売や有料会員事業が好採算。

安定業績・好財務ですが、成長期待・割安感ともに乏しいです。株主優待はクオカードです。

フリューの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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プリクラ機トップシェア

2015年 IPOで東証1部へ上場

フリューは2015年12月に東証1部へと新規上場しました。

公募価格3,200円に対して、初値3,220円(公募価格比+1%)と無難なスタートとなりました。

フリューは元々はオムロンの1部門としてエンターテイメント事業を行っていましたが、マネージメントバイアウトで独立した経緯があります。

プリクラ機としては後発ながらトップシェアを獲得するにまで至りました。

事業の柱は月額課金サービス「ピクトリンク」

フリューのプリクラ機で撮影した画像をケータイにダウンロードできるサービスを有料(月額課金)で提供しています。

無料なら1枚だけ、有料ならすべてダウンロードできるという仕組みです。

この課金サービスが無料会員で1,000万人超、有料会員は150万人超という凄まじい規模に育っています。

ストックビジネスで、かつ、高利益率ということもあって高評価されています。

ストック型ビジネスなので変動費の負担が軽く、利益率も高いはず。決算書を見るとコンテンツ・メディア事業(ピクトリンク)は営業利益率55%程度のようなので、やはりかなり割のいいビジネスですね。

引用元:weboyajiの株式投資ブログ

一方で、ビジネスモデル自体は認めつつも、成熟期に至っており、ここから更に有料会員を増やすのは厳しいという指摘もなされています。

ストック型だが年間成長3%程度で既に成熟期。女子高生セグメントで160万人という有料会員数に驚くがこれ以上は増やすのは厳しい。月額400円も女子高生にとっては安くはなく値上げ余地が小さい。カラーコンタクトは物販ビジネスで、営業利益10%が限界で利益を牽引する規模は厳しい。

引用元:すぽさん投資ぶろぐ

次なるビジネスモデルは見つかるか?

ピクトリンクが成熟期に入ってきていることで、フリューは次なる一手として、キャラクタ・マーチャンダイジング事業やゲーム事業に事業を拡大しようとしています。

すぽさんブログでの議論はここをめぐって2手に分かれました。

1つは、ピクトリンクという素晴らしいビジネスモデルを作り上げ、若年層女子に支持されているフリューであれば、次のビジネスの成長も期待できるという意見です。

①顧客基盤/強みからの視点
にしさん、けいさん、kaiさんは「顧客基盤の強さをベースした市場拡大」を中心に今後の成長を考えられていると思います。みなさんが仰るようにその視点から見るとフリューは他社よりも優位な立場にあり、今後の成長を期待できるというのは同意できます。

引用元:すぽさん投資ぶろぐ

もう1つは、ピクトリンクは素晴らしいビジネスモデルであるが成長限界に来た。次なる一手はまだ成長が見えないとする意見です。

この視点から見ると「ピクトリンクの会員数増に限界である中で、今後どう成長するのだろうか」という見え方になるということです。

引用元:すぽさん投資ぶろぐ

これら2つの意見が対立した議論が続けられますが、結局は、投資家の投資スタイルの違いとして片付けられるものだと思われます。

つまり、前者はまだ実になっていないが期待できるから先に投資すべしという意見であり、後者はまだ実になっていないから投資には踏み切れないという意見です。

すぽさんブログでの議論でもこう締め括られました。

両方の視点があることを理解した上で、どう判断するかは各自が決めれば良いと思っています。

引用元:すぽさん投資ぶろぐ

中期経営計画を発表

2017年5月になって、2022年3月期を最終年度とする5年間の中期経営計画が発表されました。

数値目標は2022年3月期に、売上500億円(年率+15%)、営業利益100億円(年率+20%)という意欲的なものです。

一方で、この数値目標をセグメント別に分解したときには、キャラクタ・マーチャンダイジングの売上高を2倍、ゲームの売上高を5倍にするというものであり、まさに、すぽさん投資ぶろぐで議論されたような次の一手が成長しなければ達成できない内容です。

現時点では、中期経営計画の達成は未知数と評価せざるを得ません。

会社側の目論見としてはゲームを核にアニメ、玩具・グッズで盛大なメディアミックスで回収する青写真を描いている感じですが、この辺の実力は未知数です。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

好財務

フリューは上場時より実質無借金経営を続けており、安定収益によってキャッシュが積み上がっています。

自己資本比率は7割台で、有利子負債ゼロと、財務面は鉄壁の水準です。
また、現在の株価は、今後、成長戦略の進捗具合がもう少し分からないと、収益面からの割安感は判断しずらいです。

引用元:株主優待と高配当株を買い続ける株式投資ブログ

中期経営計画にはM&Aなどには振れられておらず、相変わらず、積み上がったキャッシュの活用が不明です。

今後、ゲーム事業を伸ばしていくにあたり、広告費にキャッシュをつぎ込むのはバッドシナリオと指摘しており、株主還元強化といった方針変更も期待されます。

要注意な点は、ゲーム事業を今後のコアとした全方位戦略に拘るあまり、ゲーム事業に無尽蔵に広告費を費やすなどのバッドシナリオであり、中計が思惑
通りにいかない場合、素直に株主還元(現行は配当性向30%)に舵を切れるかどうか・・・といったところが、ポイントになってくるかと思われます。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

株主優待はクオカード

株主優待は100株以上でクオカード2,000円分となっています。

配当・優待利回りは4%程度となかなか高めです。

また、賃借銘柄でもあるので、クロスで優待を取得される個人投資家も見られます。

逆日歩は0円でして、それでクオカード2000円を取得できて、まあ、お得なクロスでした。
届いたクオカードは市販品でして、これはこれでよかったですが、こういう市販品使用している企業に限って優待廃止って可能性も高いかも・・・。

引用元:株好きバーバリー好き洋楽好きの投資生活

総合評価

安定収益・好財務であり、配当・優待利回りも高いため、100株をホールドして配当・優待を貰い続けるのには問題ありません。

しかしながら、次なる成長が見えてこない現状では、更なる投資には踏み切れないというのが多くの個人投資家の意見であるように思います。

適正な評価を受けておりお買い得感は弱いとして3.0の評価となっています。

写真保存先独占というアフタービジネス型のビジネスモデルを軸に高収益を生み出すが、既に成熟期に達しており今後の成長は横ばいからAクラス(5%程度)と見るのが現実的。四半期決算好調や株式分割などで、株価がもAクラス(PER20)に近いレベルまで上昇しており今からのお買い得感も弱い。3.5に近い3.0。

引用元:すぽさん投資ぶろぐ

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