ジーフットは、イオン系の靴小売り大手。大型SC軸に全国展開。ツルヤ靴店とニューステップ合併で09年誕生。
株主優待は自社店舗で使える優待券で、年2回(2月8月)に拡充されたこともあり、個人投資家からの人気が高いです。
ジーフットの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
イオン系の靴小売で利益率改善に軸足
事業内容
ジーフットはイオン系靴小売として、複数のブランドで店舗展開しています。アスビー、グリーンボックス、フェミニンカフェが有名です。
特に「ASBee(アスビー)」は、ABCマートに次ぐ業界2位です。イオンモールなどの大型ショッピングセンターを軸に出店しており、全国で約900店舗を運営しています。
2015年東証1部へ上場
ジーフットは名証銘柄でしたが、2015年11月に東証1部へと上場しました。
立会外分売、株式分割、優待改善などを経るという王道ストーリーを辿りつつの東証1部上場でした。
しかし、東証1部上場後の株価は冴えず、右肩下がりを続けています。
チャートを見るとはっきりと「一部上場出尽くし銘柄」であることがわかります…。
引用元:バネ男のディフェンシブ投資日記
靴小売の3社比較
エービーシー・マートの強さとジーフットの弱さ
靴小売で上場している企業としては、エービーシー・マート、チヨダ、そしてジーフットが挙げられます。
これら3社を比較してみると、エービーシー・マートの強さが目立つ一方で、ジーフットの利益率の低さも目立ちます。
エービーシー・マートの強さが際立っていますね^^;
しかし、投資という視点で考えると「ジーフット」にも大きな可能性があると思います。
引用元:割安株投資研究所
ジーフットの業績は苦戦しており、業界首位のABCマートとは収益力に差があることを指摘されています。
「ジーフット(2686)」の業績は、直近は、やや苦戦が目立ちます。
業界首位のABCマートは、その収益力が強みですが、ジーフットは、残念ながら、それを下回ります。
ジーフットの魅力・可能性とは、①店舗数の拡大による売上向上+②利益率の改善にあると指摘しています。
小売業なので今後の成長性に関しては、①店舗数の拡大、②1店舗当たりの収益力向上の2本柱で考えてみます。
引用元:割安株投資研究所
PB販売を伸ばすことで利益率の改善を図る
ジーフットの弱みである低利益率については、スクラップ・アンド・ビルドにより収益のあがる店舗に絞り込んでいること、そして、PB商品の販売を伸ばすことで改善を図っています。
売上高営業利益率が5%程度と同業の中でも低く、改善の余地アリです。直近の決算短信にもコスト削減のためプライベートブランドを拡充している旨が書かれていました。現在、PB販売構成比は32.1%まで高まっているそうで、利益率の向上につながりそうです。
引用元:バネ男のディフェンシブ投資日記
中期経営計画
2017年2月期は大幅な未達
ジーフットは意欲的な中期経営計画を掲げていましたが、その最終年度となる2017年2月期は、売上1,022億円、営業利益50億円となり、大幅な未達となりました。
懐疑的な見方は多かったものの、営業利益が目標の半分となってしまったのは、不信感が拭えません。
当社には2017年2月期を最終年度とする中期経営計画があるのですが、売上高1,300億円、営業利益100億円、EPS480円という意欲的なものです。しかしながら、私はこの目標は少々懐疑的に見ています。
引用元:割安株投資研究所
売上(トップライン)が減少したことや、PB商品比率の低下も懸念されています。
婦人靴が89%・紳士靴が94%
と低迷したほか、利幅の出るPB商品比率も37.3→31.9%へ低下しました。
天候不順も相俟って、トップラインからの減少となりました。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
2020年2月期は採算重視
ジーフットは、2020年2月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2020年2月期において、売上1,080億円(年率+2%成長)、営業利益65億円(年率+9%成長)を目標値としています。
スクラップ・アンド・ビルドを続けながら店舗数も拡大する見通しであるため、1店舗あたりの売上は微減ながら、PB販売比率向上、EC売上比率向上などによって、利益を押し上げるものと思われます。
売上拡大よりも採算を重視している印象であると指摘されています。
基本的には親会社であるイオンの4シフト施策に沿う形で、デジタル分野におけるイオングループのオムニチャネル(EC)との連携強化によるEC売上比率の向上や、機能性商品拡充によるシニア向けの強化を図っていく計画で、中期的にも規模より採算を重視している印象です。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
初年度となる2018年2月期については、売上高972億円(-4.8%)、経常利益22.8億円(-54.6%)と大幅な減益に沈んでおり、すでに中計の達成は絶望的と見られます。
服装がカジュアル化しており、婦人靴・紳士靴からスポーツシューズへと需要が移っている業界において、ジーフットはそのメガトレンドへの対応不足を認めています。
その結果、過剰在庫を抱えるばかりか、店舗数が増加したにも関わらず売上高が5%も減少する危機的状態になっています。
婦人靴・紳士靴のシェアがスポーツ靴に奪われており、当社はそれに対応するMD策が採れておらず、過剰在庫を抱える結果となりました。なお、出退店に関しては、出店37店・退店27店で期末の総店舗数は890店と10店純増したにもかかわらず、売上高が約5%も減少する冴えない結果となりました。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
株主優待は自社店舗で使える優待券
株主優待は保有株式数に応じて、自社店舗で使える優待券です。
以前まで年1回(2月)でしたが、2017年より年2回(2月8月)となりました。
子供用としても人気
個人投資家に人気のジーフットの株主優待ですが、特に、子供用として靴を買い求める方が多いようです。
息子の靴がボロボロだったので、待ちに待った株主優待券です。
早速、3,000円のプーマのシューズを、株主優待券だけの支払いで買い物ができて、大満足でした♪
イオン系列の靴屋さん、Asbeeで優待券を使って、娘のベビーサンダルを購入しました。
引用元:ちょこプラ
優待を組み合わせて使える
イオンとジーフットの優待を組み合わせて使うという凄腕の方もいらっしゃいます。お得に買物できてありがたいですね。
割引後に13000円ちょいでしたのでイオン北海道の優待100円券が13枚使用。
残額をジーフットの優待1000円券11枚使用で906円はワオンで払いました。
総合評価
2018年6月時点の総合評価
配当・優待利回りは高く、PBR/PER的に割安感があったため、バリュー投資家の間では人気が高いです。
2018年6月時点でPER37.2倍/PBR1.29倍となっています。業績悪化のためPERが高くなっています。親会社がイオンということもあって、出店(や家賃)には困らないという背景があり、赤字にはなりえないと思われますが、業績浮上のイメージがありません。
配当・優待目的であればホールドで全く問題ないと思いますが、株価上昇・上値追いとなるのはまだ遠いと思われます。
優待を高く評価されています。
ジーフットは先日待望の東証1部昇格を果たしました。実力十分な銘柄ですし私としては優待券が非常に使いやすいこともあり、今のところは優待MAXで楽しく保有継続の予定です。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
東証1部上場後、チャート的には苦しいですが、配当・優待利回りからホールドを決断しています。
業界2位で増収増益のいい企業だと思うのですが、一回「出尽くし感」が消えないとなかなか株価は上がらなさそうですね。優待配当利回りもいいところまできていますので、僕はこのままホールドです。
引用元:バネ男のディフェンシブ投資日記
きびなごさんの格付けでは、全体的に高評価です。
【 きびなごの格付け 】 B
〔A~Eの5段階評価で、Aが最高・Cが普通・Eが最低〕
・業績安定度:B
・財務安定度:C
・配当利回り:B
・割安度:B
業績安定感と、イオン系としての安定感がありますので、売上/利益が伸びにくいのであれば、株主還元の強化が求められそうです。
実際に2017年2月期で5年連続増配ですし、優待も年2回に拡充されています。しかし、自己資本比率が良化の一途であることから、なお還元過少であるとの指摘もあります。
会社としては既に成熟フェーズに入ってきた印象であり、株主還元
についても配当性向30%水準で毎期増配【7.5→11→19→20→20円(予】して
いるものの、なお還元過少気味で、自己資本比率がどんどん良化しています。
引用元:なちゅの市川綜合研究所