デジタルガレージ(4819)

デジタルガレージは、決済、広告、ベンチャー投資の3本柱などネットビジネスを多角的に行っています。持分法会社にカカクコムを持ちます。

老舗ネット企業として成長を続けるグロース株です。カカクコム、弁護士ドットコム、クラウドワークスなど、ベンチャー投資の目利きに対する評価が高いです。その一方で、業績の先行きは読みにくく、個人投資家の扱える対象ではないように思います。

デジタルガレージの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

スポンサーリンク

決済、広告、ベンチャー投資が3本柱

決済(ペイメント)

3本柱の1つ目は決済・ペイメントです。直近の売上では37%程度を占めます。

この分野は、クレカ、電子マネー、仮想通貨など競争が激しく、成長性はあるものの先行きは見えないという印象です。

ペイメントは現状は国内中心だが、今後アジアを中心とした海外をより広げることを狙っている。
ここも食べログPAYなど、カカクコムとの提携が活かしたソリューションを持っている。
ただ、この事業は成長性のある一方、決済手数料無料のクレカがでてきたり、それ以外でも色々な電子マネーがポコポコ生まれ、かつ小規模事業者でもアイディア次第ではシェアを取ることが出来る競争の激しい業界でもある。

引用元:投資と子犬と日常と

2017年には競合大手のGMOペイメントゲートウェイが情報流出を起こす敵失があり、その恩恵を受けるのではないかとの憶測もあります。

ベリトランスとイー・コンテクストの2社を抱えるFTも、競合大手・GMOPGの敵失による業績拡大期待がかかります。

引用元:なちゅの市川綜合研究所  ※FT=フィナンシャル=決済

広告(マーケティング)

3本柱の2つ目は広告・マーケティングです。直近の売上では48%程度を占めます。

売上は約半分を占めていますが、利益率は低い分野です。

単なる広告に留まらず、持分法会社のカカクコムや、資本提携先の電通といった、日本のトップレベルの有力データを保有していることが強みです。

マーケティングは現状は広告が中心で、分析系はこれからだと思われるが、はカカクコムや資本提携先の電通といった有力データを保有しており、これらのデータをうまく利用できれば、競争優位に立つことも可能だと思われる。

引用元:投資と子犬と日常と

また、資本業務提携を行っているTwitterを活用した広告事業も本格展開されました。

MTにおいて、当社のビッグデータ技術を活用したターゲティング型Twitter
広告の本格展開が開始された

引用元:なちゅの市川綜合研究所  ※MT=マーケティング

ベンチャー投資(インキュベーション)

最後はベンチャー投資・インキュベーションです。直近の売上では15%程度を占めます。

売上で見ると小さいですが、利益率が高い分野であり、数々のベンチャー投資を成功してきた実力は非常に評価が高いです。

カカクコムは大きな含み益を抱えていますし、弁護士ドットコムやクラウドワークスなどもIPOに導いたことで大きな利益をもたらしました。

インキュベーションはカカクコムとか弁護士ドットコムとかメディアドゥ、クラウドワークス、オークファンなどが目についたところ。
国内以外でも、米国や香港でも案件発掘・開発を行っている。
単なる投資ではなく、自身が持つインフラやノウハウ・リソースを提供して投資先の支援をするところが特徴。
また、投資先のノウハウを吸収し、自社グループを強化するサイクルとなっているところが強み。

引用元:投資と子犬と日常と

当社の強みはカカクコムやTwitterに代表されるITセグメントにおける投資
の目利き力

引用元:なちゅの市川綜合研究所

業績の先行き

2017年は、上記の3本柱がすべて絶好調という状態です。カカクコムの持ち分を時価評価すればPBR1倍割れとも指摘されており、指標的な割安さもあります。

今後の業績も伸びていくことが想定されています。

現中期計画は売上はほぼ達成、利益は未達となりそうですが、強気な計画を出しすぎたことが原因で、会社の成長は充分なものでしたが、元々の期待が高く株価はそれ程伸びていません。

ただ、次の中期計画が出てそれがきちんと評価されれば、PER10倍代前半、実質PBR0.8倍の成長株になる可能性があり、そうなれば株価的にも上昇の余地があるのではないかと考えます。

引用元:投資と子犬と日常と

広告・マーケティング分野は景気変動で水物な部分もありますが、決済・フィナンシャル分野は累積型であるとの指摘です。

MTはやや水物的な部分がありますが、FTは累積型モデルであることを考慮すると、ネット
広告他社とは比較にならないほど、盤石な収益基盤を構築しつつあります。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

また、老舗ネット企業としての地位が更に上がるのではないかとの予想もあります。

そのほか定性的なところでは、トヨタ自動車とのインキュベーション支援や
全日空商事との決済合弁会社設立が進んでおり、本来はDenaが圧倒的
な先行ポジションにあった、レガシー企業とのネット協業についても、先方
の敵失によりおこぼれを拾いやすい状況になっています。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

個人投資家には手掛けにくい?

ネット企業でグロース株といえそうな成長力がありますが、株価的な評価は低くなっています。

その要因として最も大きいのは、ベンチャー投資・インキュベーションの先行きが読めないということだと思います。

もちろん、この分野でこれまで成功してきた実績は評価に値しますが、成功し続けられるかどうかは読みにくいです。

そもそも個人投資家であれば、デジタルガレージの目利きにかけてベンチャー投資、自分で上場企業を選択して投資を行う方が良いと考えるのではないでしょうか。そのため、個人投資家にはデジタルガレージは手掛けにくいと思います。

すぽさん投資ブログでも分析を諦めるという結果になっています。

4819デジタルガレージの分析を試みましたが、諦めました。

引用元:すぽさん投資ぶろぐ(旧サイト)

私がさじを投げたのは手がける事業が多すぎるからです。特に投資事業については情報も取れません。上場前の社名を多数並べられても・・・ですよね。
しかも投資事業が業績に与える影響も大きいため、無視もできません。

引用元:すぽさん投資ぶろぐ(旧サイト)

総合評価

業績の先行きは読みにくく、個人投資家の扱える対象ではないように思います。

スポンサーリンク
オススメの記事
オススメの記事