ギガプライズ(3830)

ギガプライズは、フリービット傘下のマンション向けネット接続会社。

高い成長力を見せながら、名証セントレックス銘柄ということで、PERは10倍程度に割安放置されている傾向にあります。

ギガプライズの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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マンション用のネット接続で急成長

これまではマンションの住人は、個別にインターネット契約を行うのが普通でした。しかし、インターネット導入が当たり前の時代になった昨今では、マンションの付加価値の向上を目的として、マンション管理側が先にインターネットを丸ごと契約してしまい、住人は個別に契約しなくても良いようになりつつあります。(住人はネット料金無料で、家賃に内包されている)

その事業の一端を担うのがギガプライズです。

他企業と連携してネット提供戸数を増やす

ギガプライズはネット接続会社=インターネット・サービス・プロバイダーであり、ネット接続を提供する戸数を増やすことが成長ストーリーです。それには不動産業者と連携していく必要があります。

エイブルや大東建託(予想)と連携して、ネット接続戸数を増やしています。

・親会社(フリービット)がエイブルと提携したため、エイブル物件との契約に強い
→ISP導入の実績が急上昇

引用元:みやびの館@株式投資

特に中長期的に当社の成長ドライバーになると思われるのが、標題にも記した
大東建託(※注:社名非公表のため推定)との提携により、同社の管理する集合住宅向けにwifi等のネット接続を開始したことです。特に大東建託は管理戸数が94万戸を越える日本一の住宅管理会社ですので、ネット接続業者が既に何社か入りこんでいると思われるものの、少しでも取るだけでもインパクトがあります。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

また、2017年3月には株式会社フォーメンバーズを連結子会社化しました。

フォーメンバーズは不動産仲介業務として、イオンハウジングのFC店舗を運営しています。

フォーメンバーズとの相乗効果により成長するシナリオですが、一方で、利益貢献は相当程度は時間を要するという指摘もあります。

このフォーメンバーズ自体はずっと赤字の債務超過企業であり、のれん償却や先行投資もあるため利益貢献は相当程度の時間を要すると思われます。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

ストックビジネスかつ急成長

ネット接続はストックビジネスです。一旦ネット接続をマンション全体に提供してしまえば、価格差が大きくない限りは乗り換えるのは面倒なものです。

・ISPはストックビジネスであるため、一度導入されれば安定して利益を生んでくれる
・成長性と比較してPERはかなり割安
→今年度は利益が40%増にもかかわらずPERは10倍…

引用元:みやびの館@株式投資

このようなストックビジネスであり、しかも業績が急拡大しています。加えて指標的に割安さ水準にあることから、バリュー成長株として個人投資家の注目を集めています。

一方で、指標的に割安さ水準に放置されていることについても考慮が必要です。

指標的割安さの要因

高い成長力を見せながらも、PERは10倍程度と指標的な割安さが目立ちます。

この要因については2つの意見があります。

名証セントレックス

何と言っても東証ではなく、名証セントレックス上場銘柄であることです。取引量が極端に少なく、流動性もありません。そのため、割安に放置される傾向があります。

名証セントレックスは皆様ご存知の通りの「日本有数のクソ株市場」ですが、ギガプライズは今のところ高い成長力を維持しています。

引用元:みきまるの優待バリュー株日誌

一方で、ギガプライズや親会社であるフリービットさえその気になれば、東証に上場することはできそうですし、それに期待する声もあります。

唯一の欠点である「名証セントレックス」ですが、少なくとも来年中には解消できそうです。
(ギガプライズが東証へ鞍替え等を考えているなら)
うまくいけば今年度中にも可能かもしれません。

引用元:みやびの館@株式投資

業績の不安定さ

名証セントレックス銘柄ということではなく、業績の不安定さを指標的な割安さの要因とする意見もあります。

PERが安定しないのは気になるところですが、これ不動産セクターとか名証のせいと言おうと思ったけど、株価的に踏まえると利益が乱高下するからっぽいですね。2013年なら利益低下でPER上昇、その他は利益が伸びるからPERが低下みたいな感じの推移に思えます。

引用元:似非FPが投資のことをまったりのんびり考えるブログ

これまでの決算発表でも、時々つまずくことがあります。順調に成長しているように見えて、Q毎の決算ではネガティブサプライズが出ることがあります。これがPERを持続的に上げるような株価上昇が起こらない要因とも思えます。

累計では良い数字であるものの、2Qで減益となっているのが気になる決算でした。決算補足資料を見ると、原因は賃貸管理ソフトの売上の減少にあるようです。

引用元:バフェット流バリュー株投資で資産形成+  ※2016.3期2Q決算を受けて

・3Q単体では売上+29.8%、営業利益-23.5%、純利益-41.4%と3Qで営業利益以下が失速したことがよく分かる

・今期予想は売上+39.6%、営業利益+29.5%、純利益+71.6%と現時点ではかなり厳しいと思われる
→達成するための先行投資なのか?
・利益率は前年比で-1.8%と悪化。3Q単体では-7.4%の大幅悪化

引用元:みやびの館@株式投資  ※2017.3期3Q決算を受けて

有名個人投資家も保有

著名な個人投資家の中谷宅雄氏がギガプライズに投資していることに注目するコメントもあります。かつてギガプライズと同じように名証セントレックス銘柄であった日本商業開発を大量に買っていたのが中谷氏であり、その後日本商業開発は東証に上場しました。

ちなみに、同じ名証銘柄だった日本商業開発で名を馳せた中谷宅雄氏の持分
が一年前の3.6%→6.2%に増加しているのは見逃せません。氏は直近でファーストブラザーズを処分しているようですが、その分をこちらに振り向けたのかどうかは謎ですが、それなりの個人投資家ですので、氏の保有動向には要注目です。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

総合評価

名証セントレックスにしては、すでに高PBR高PERになっている印象です。

出来高も極小なので手が出しにくいと思われます。

PBRは高いが、PEGレシオで見るとまずまず割安と評価されています。

PBRは高いですがPEGレシオ(PER÷EPS(一株利益)成長率。1以下は割安、2以上は割高と判定。)で見ればまずまず良好なのでホールド継続中というところです。更なる上位市場への進出にも期待したいですね。

引用元:みきまるの優待バリュー株日誌

親会社のフリービットは配当を希望しないので、株主還元が強化されない点を指摘されています。

親のフリービットも実質無借金で財務に余裕があるせいもあり(?)、相変わらず配当性向は1割程に留まっているので、枠設定だけで殆ど買う気のない自社株買いも含め、この辺は何とかしてほしいところです。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

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