エイチ・ツー・オー リテイリング(8242)

エイチ・ツー・オー リテイリング(H2Oリテイリング)は、07年阪急、阪神百貨店が統合。食品スーパーのオアシス、総合スーパーのイズミヤ等も展開。

株主優待は年2回(3月9月)で株主優待券等がもらえます。3年以上で長期優遇もあります。

H2Oリテイリングの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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阪神梅田本店の建替とイズミヤ再編で潜伏期続く

事業内容

H2Oリテイリングは、2007年に阪急百貨店と阪神百貨店が統合して誕生しました。2014年にはイズミヤと統合しました。

百貨店事業、食品事業、不動産事業、ホテル・飲食店・個別宅配サービス等の事業を行っています。

H2Oリテイリング 事業内容

http://www.h2o-retailing.co.jp/jigyou/index.html

百貨店事業

阪急百貨店を10店舗、阪神百貨店を4店舗、そごう神戸店、西武高槻店を展開しています。

  • 阪急百貨店
    • 関西地区:6店舗(2017年7月に1店舗閉店して7→6店舗へ)
    • 関東地区:3店舗
    • 九州地区:1店舗
  • 阪神百貨店
    • 関西地区:4店舗

2018年3月期における各店舗の売上比率はこちら。

H2Oリテイリング 百貨店事業 売上比率

阪急本店(梅田)の1店舗で過半を占めています。また、建替え中の阪神梅田本店でも12%となっており、梅田だけで全体の66%の売上比率となります。

その他阪急は、7月に閉店した店舗を含めた10店舗合計でも32%分となっており、その他阪神の3店舗合計では2%に過ぎません。

梅田での売上の変動が全社の業績に大きな影響を与えると指摘されています。

梅田の阪急・阪神で百貨店事業の6割以上を占める

建て替えにより阪神梅田の売上高は減少しているが、

阪急梅田がそれを補い、梅田全体では、売上高を増加している。

梅田での売上の変動が全社の業績に大きな影響を与える。

引用元:ひかるのブログ

食品事業

スーパーマーケットの運営を行うイズミヤ、阪急オアシスを中心として、製造・加工から販売まで「食」に関連する事業を行っています。

不動産事業

ショッピングセンターの運営や、ビルメンテナンスの提供等、不動産の開発・運営・管理に関連する事業を行っています。

阪神梅田本店の建替

H2Oリテイリング 阪神梅田本店 建替

2017年度決算説明会資料(GP10-II計画の進捗と今後の推移について)より抜粋

2015年から2021年までかけて、総投資520億円を投じる、阪神梅田本店の建替えが行われています。

機会損失を最小とするために、Ⅰ期棟とⅡ期棟の半分ずつ工事を行っており、2021年秋には全体が完成してグランドオープンとなる予定です。

Ⅱ期棟の方が賑わっているため、そちらが閉店する時期は売上・業績が苦しくなると指摘されています。

とは言っても、一番賑わっている百貨店西側の一時閉店する2018-2021は

百貨店西側閉店よりも売上・業績的に苦しくなると思います。

引用元:ひかるのブログ

イズミヤ店舗再編

イズミヤは元々は総合スーパー(GMS)を展開していましたが、経営統合後には再編が行われています。

GMSを建替え、イズミヤの食品スーパー(SM)に加えて、ドラッグストアやホームセンター等向けのテナントとしています。

また、土地を縮小してSM+テナントに建替え、残りを売却した例もあります。

現状では特損も計上する痛みを伴う改革となっていますが、2020年度以降でイズミヤの利益向上を目指しています。

財務はそこそこ

イズミヤとの統合により、2015年3月期に財務が急拡大しましたが、同時に借入金の増大・財務悪化を招いています。

2018年3月期で自己資本比率は42%となっており、財務的にはそこそこといった状態です。

中期経営計画

H2Oリテイリングは、2019年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。

2019年3月期において、売上高9,160億円(年率+0%成長)、営業利益280億円(年率+6%成長)を目標値としています。

阪神梅田本店の建替が続き、売上高の伸びは期待できないものの、イズミヤを含めた食品事業の再構築と、経営効率の向上による利益拡大を目指します。

2年目となる2018年3月期においては、営業利益228億円に留まっており、中計前からは減益に沈んでいます。イズミヤ再編による減損に響いており純利益も厳しい状況です。

株主優待は株主優待券等

株主優待は年2回(3月9月)で、保有株式数に応じて株主優待券等がもらえます。

  • 株主優待券
    • 3年未満
      • 100株以上   5枚
      • 500株以上 10枚
    • 5年以上
      • 100株以上   5枚
      • 500株以上 20枚
  • 阪急キッチンエールご入会優待券
    • 100株以上 1枚

株主優待券

株主優待券は以下の用途・割引率で利用できます。

  • 阪急百貨店、阪神百貨店各店 店頭販売商品10%(食品5%)、レストラン・喫茶5%
  • 有料催事は優待券1枚につき2名まで無料
  • 阪急オアシス、イズミヤ、カナート、はやし5%
  • 家族亭の各店舗20%
  • フルーツギャザリング10%
  • カルネ10%
  • ダニエラ&ジェマ10%

ただし、対象外となっている商品・ブランドも多いため注意が必要です。

ただ、商品券、書籍、たばこ、ゲーム機、お酒などなど意外に対象外となっている商品が多く設定されていますのでご注意ください。特に百貨店において「シャネル・カルティア・ブルガリ・エルメス・ルイヴィトン」など割引されると嬉しい高級ブランドは対象外となっているものが多いようです。

引用元:DividendLife!

株主優待券を利用してブランド物の財布を購入した様子を紹介されています。

[8242 H2Oリテイリング]の株主優待券と「阪急友の会」のお買物券で
どのくらい安くなったのかレシートで確認してみました。

引用元:ヤマノ投信

阪急キッチンエールご入会優待券

阪急キッチンエールとは、月額有料の翌日お届けの食材宅配サービスです。

この優待券を利用すると、入会金・月会費2ヵ月分無料、初回買上時1,000円キャッシュバックの特典があります。

総合評価

関西の小売大手ですが、阪神梅田本店の建替とイズミヤ再編で業績的には潜伏期が続く見通しです。

2018年8月時点でPER20.8倍/PBR0.77倍となっています。減損等で純利益が振るわないため結果的にPERが高くなっていますが、減益に陥っておりPBR1倍割れ評価が続いています。

株価は2018年1月を天井にして下落トレンド入りしています。イズミヤ再編や減損が続く間は業績的に厳しく、戻り売りが続くと思われます。

優待制度が続く限りホールドするとコメントされています。

これからも現行の優待制度が続く限り、楽しくホールドして応援していく予定です。

引用元:みきまるの優待バリュー株日誌

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