ヒューリックは、旧富士銀行の銀行店舗ビル管理から出発。都区内の駅近接ビル中心に好物件所有、物件多角化へ。
株主優待はカタログギフトです。長期優遇制度もあります。
ヒューリックの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
不動産販売・賃貸でひた走る王道の不動産銘柄
2桁成長が続く
ヒューリックは2桁の利益成長が続いており、非常に好調です。
好調の理由として以下のブログで3点あげられています。
都心の駅チカ物件を保有しているため、収益性が高いと評価されています。
①収益性が高く、空室率が低い東京23区の駅近接ビルを強化
引用元:moneyup
上記とは逆に、地方オフィスや海外事業、マンション分譲等をやらないことによって、選択と集中ができているとも言及されています。
②明確な選択と集中で業績を堅調に維持
引用元:moneyup
また、トップクラスの給与と福利厚生によって優秀な人材が集まることも指摘されています。
③トップクラスの給与水準と手厚い福利厚生
引用元:moneyup
築古物件の建替えで若返りを進める
ヒューリックは築浅物件・築古物件をバランスよく保有していますが、築30年を超える築古物件については次々と建替えを進めています。
これによって築10年以内の築浅物件の割合が増加しており、ポートフォリオの若返りが顕著です。
今後も高水準の新規投資が行われる見込みです。
安定収益源である賃貸事業を中心に伸ばす計画となっており、向こう3期で6,600億円の新規投資(純増額)を行う計画です。築10年以内の物件を45%以内にする、という指標を持っているため、容積非消化物件を建て替えて保有し、古くなってきた既保有ビルをREITなどに外販するのが基本戦略となります。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
資金調達
上記のように資金需要は旺盛であるため、2015年の増資や借入により資金を調達していますが、調達金利水準は限界に近く、金利反転も含めて財務状況は注意が必要であるとも指摘されています。
株価が上がれば増資という選択肢もあります。
平均調達金利は0.61→0.57%に下がっていますが、こちらもそろそろ限界とみられますので、金利反転も含め財務状況は要注意と言えます(株価さえ回復すればPOで財務良化したい水準です。)
引用元:なちゅの市川綜合研究所
中期経営計画
ヒューリックは、2020年12月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画を発表しています。
2020年12月期において経常利益850億円(年率+11%成長)を目標値として掲げています。
前回の中期経営計画を1年前倒しで達成したことや、昨今の利益成長から考えれば、十分に達成可能と思われますが、不動産市況次第なところもあるので注意が必要です。
株主優待はカタログギフト
株主優待は300株以上の保有でカタログギフトがもらえます。
- 3年未満 3,000円相当(カタログギフトから1つ選択)
- 3年以上 6,000円相当(カタログギフトから2つ選択)
選べる商品が豊富で、だれでも満足できると評価されています。
カタログが届いた今年3月の記事でも書きましたが、201ページにも及ぶヒューリックの優待カタログで選べる商品はとても豊富で、どなたでも満足のいくものが受け取ることができると思います。
総合評価
増資と借入金で資金調達し、不動産取得・開発に突っ込んでいく、王道の不動産銘柄です。
株主優待は個人投資家に人気があり、3年以上の継続保有ともなれば利回りは中々のものです。ただし、不動産銘柄は市況次第なところがあるので長期保有しにくく、3年我慢するのは相当に難しいと思われます。
2018年3月時点で、PER15.2倍/PBR2倍とフェアバリューな感じですが、優待銘柄として暴落時に目をつぶって買い、3年放置するというのはアリだと思います。
逆に言えば、それくらいの覚悟がなければ手は出しにくいです。
好きなカタログギフトであるとのことで、優待の評価が高めです。
株価(1,155円)★★★☆☆:変動少な目
配当金(1.56%)★★☆☆☆:連続増配中
優待内容 ★★★★☆:結構好きなカタログギフトです
参考指標:PER 20.0倍、PBR 2.1倍
総合得点(15点満点):9点
※ データは2017年8月1日終値時のものです