壱番屋は、カレー専門店を直営・FC展開。中部から首都圏、関西へ拡大。TOBでハウス食品子会社に。
株主優待は優待券です。
2018年2月で8期連続増配です。
壱番屋の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
敵なしのカレー専門チェーンは海外展開が加速する?
事業内容
壱番屋は、カレーハウスCoCo壱番屋を直営およびフランチャイズでチェーン展開しています。国内1,300店舗、海外150店舗を展開しています。
国内店舗は成長限界の目安とされる1,000店舗を超えており、他業態の開発と海外での成長が期待されます。
海外事業

第36期 株主通信より抜粋
中国・韓国・台湾・東南アジアを中心にカレーハウスCoCo壱番屋を出店し、2018年2月末時点で合計154店舗を展開しています。
2017年3月には、上海でCoCo壱番屋を33店舗展開する運営会社や、台湾で25店舗を展開する運営会社を子会社化しており、さらなる店舗数の拡大が見込まれます。
その他の業態
第36期 株主通信より抜粋CoCo壱番屋以外の業態として、あんかけスパゲッティ「パスタデココ」、らーめん「麺屋ここいち」、鉄板ハンバーグ「にっくい亭」を開発・展開しています。
CoCo壱番屋の店舗数が成長限界に来ている中で、期待される他業態ですが、2018年2月期には純減で店舗を減らしており、軌道に乗っているとは言い難い状況です。
外板事業
圧倒的な知名度・ブランド力を活かして、カレー味の製品の共同開発を行っています。
亀田製菓とは「柿の種カレー」、日本ハムとは「カレー麻婆」、エースコックとは「彩り野菜カレーうどん」を開発・販売しています。
カレー専門チェーンとして一人勝ち
カレー専門チェーンといえばココイチしか思いつかない人も多いのではないでしょうか。
少数店舗を展開するカレー屋や、松屋のようにメニューとしてカレーを提供している外食チェーンはありますが、全国規模でカレー専門チェーンを作り上げているのは壱番屋のみです。
他にライバルがおらず、一人勝ちの状態と評価されています。
カレー専門チェーンというジャンルには壱番屋のほかにライバルがおらず、一人勝ちの状態となっているのも面白い点です。
引用元:楽しい株主優待&配当
カレーチェーンの競合店が居ないことについて、スパイスの大量調達が理由であるとコメントされています。
カレーのチェーンが少ないのは、カレーに必要なスパイスが、ハウス食品かS&Bしか大量に調達できないためらしく。ココイチはハウス食品が51%の株式を持つ会社なので、これからも安泰なのかもしれません。
引用元:株式投資を淡々と続けるブログ
ハウス食品グループによるTOB
ハウス食品グループは壱番屋の株式の19.55%を持つ大株主でしたが、2015年10月に追加で31.45%を公開買付(TOB)することを発表しました。
もともとココイチで使われているカレーの原材料はハウス食品から仕入れており、旧知の仲とも言えます。
創業者の宗次徳二氏らはTOBに賛同しており、保有する株式23.17%を手放す意向であることも示されました。
巨大チェーンを作り上げた創業一族のあっさりとした身の引き方も注目を集めました。
ハウス食品の子会社となったことで海外展開がより加速すると期待されています。
なぜここに興味があるかというと、国内の既存点売上が好調なこと、ハウス食品に創業者が全株売却して、同社が51%の株を保有する子会社になったこと、そのことで海外展開がより加速するかもということなど、結構あります。
財務は鉄壁
ここ数年は無借金経営経営が続いており、毎期確実にFCFを創出してキャッシュを積み上げています。
2018年2月期においては、キャッシュ188億円(cf. 時価総額1,500億円)を保有し、自己資本比率は72%となっています。
財務面は盤石と評価されています。
自己資本比率は7割台で、有利子負債ゼロと、財務面は盤石です。
株主優待は優待券
株主優待は保有株式数に応じて優待券がもらえます。
- 100株以上 1,000円相当
- 200株以上 2,000円相当
- 1,000株以上 6,000円相当
- 2,000株以上 12,000円相当
優待利用レポート
株主優待券を使ってカレーを食べてきたことをレポートされています。
CoCo壱番屋(通称、ココイチ)で株主優待券を使ってカレーを食べてきました。
引用元:株式投資を淡々と続けるブログ
高額逆日歩の常連
壱番屋は優待取得の際に、高額の逆日歩が発生することで有名です。
ただし、決算期が変更され2月8月優待となったこと、1:2の株式分割を行ったことで、今後は高額逆日歩とならない可能性が出てきています。
過去にMAX逆日歩を食らったとコメントされています。
制度クロスでMAX逆日歩の5680円を食らった銘柄でして、手数料も含めると6500円以上支払って、1500円の食事券というたんまり赤字の銘柄でした。
総合評価
利益成長は遅いながらも、敵なしのカレー専門チェーンとして安定業績・安定財務を続けており、ファンダメンタルズ的には文句のつけようがありません。
2018年7月時点でPER47.1倍/PBR5.07倍と高く評価されています。国内の安定基盤に加えて、海外成長の加速を織り込んでいる印象です。
株価は2013年から右肩上がりを続けています。短期的には今季1Q決算が減益で嫌気されていますが、上昇トレンドは崩れておらず、押し目買いが入っていると思われます。
株価が上がり続けており、配当や優待の評価が低くなっています。
株価(4,860円)★★★★☆:順調です
配当金(1.6%)★★☆☆☆:配当はまあまあ
優待内容 ★★☆☆☆:株価が上がり、利回りは低下
参考指標:PER 48.6倍、PBR 5.1倍
総合得点(15点満点):8点
※ データは2018年6月6日終値時のものです
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
業績・財務が最高評価ですが、その反面、利回りや割安感が低評価となっています。
【 きびなごの格付け 】 C
〔A~Eの5段階評価で、Aが最高・Cが普通・Eが最低〕
・業績安定度:A
・財務安定度:A
・配当利回り:D
・割安感:D
指標的には割高感があると指摘されています。
こうした成長に向けた取組が評価されているのか、今の株価は、PER42倍、PBR3.6倍、配当+優待利回り2%程度と、投資するには指標が高すぎます。