三越伊勢丹ホールディングス(三越伊勢丹HD)は、百貨店首位。08年4月の経営統合で誕生。旗艦店の新宿伊勢丹、日本橋三越は全国屈指の売上高。
株主優待は株主優待カード(10%割引)です。2年以上の継続保有で長期優遇もあります。
三越伊勢丹HDの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
収益改善を目指す百貨店の王者
事業内容
三越伊勢丹HDは、2008年に三越と伊勢丹が統合して誕生しました。三越の旗艦店は日本橋、伊勢丹の旗艦店は新宿です。
三越は超高級デパート、伊勢丹は庶民はデパートというイメージから、合併は不思議に思ったとコメントされています。
三越は超高級デパート、伊勢丹は庶民派デパートというイメージがあり、なぜ合併?と不思議でした。デパート業界が不況時にも「伊勢丹」だけは混雑していましたしね。それでもリーマンショックの頃には、伊勢丹さえも苦境になり、経営統合に至ったようです。
引用元:kinkoの幸せ配当金庫
三越伊勢丹HDの本体としては、伊勢丹6店舗、三越3店舗を保有しています。
- 伊勢丹
- 新宿本店
- 府中店
- 立川店
- 相模原店
- 浦和店
- 松戸店
- 三越
- 日本橋本店
- 銀座店
- 恵比寿店
地方の三越と伊勢丹は地方子会社が運営する形となっており、札幌、仙台、新潟、静岡、名古屋、京都、広島、高松、松山、福岡に店舗があります。
リストラ策
三越伊勢丹HDは2017年に大規模なリストラ策を発表しています。
今後3年間に渡って800~1,200人規模のリストラを予定しており、退職金上乗せ額が最大5,000万円ということで話題になりました。
人手不足が叫ばれる昨今、リストラをする三越伊勢丹HDは奇異に見えますが、今のうちに人員整理をして起死回生を図りたいのだろうと指摘されています。
世間は人手不足だというのに、三越伊勢丹はリストラをします。現金がある今のうちに人員整理をして、起死回生を図りたいのでしょう。
引用元:kinkoの幸せ配当金庫
しかしながら、途中経過では応募者が思ったほど多くない様子で、計画は進んでいないようです。
社長交代後、かなりの数の早期退職を募集しているのに、途中経過では応募者が思ったほど多くなくて株価が下がったほどですから、人が多いのはわかるんですが・・
リストラや地方店の閉店は評価できるとしつつも、肝心の具体策が出てきておらず、人員削減に関して相当ナイーブになっていると指摘されています。
肝心の要因政策については、言葉を濁しています。もともと、労働組合がある程度力を持っており、特に三越と伊勢丹が合併してからは、人員削減に関しては相当ナイーブになっています。
2018年3月期 最終赤字転落
2018年3月期については、決算前に日本経済新聞が純利益7割減を報道しました。
それに対して、三越伊勢丹HDが否定報道を出しますが、前代未聞の「もっとずっと悪い」というもので話題をさらいました。
決算発表されてみるとまさかの最終赤字ということで失笑をかいました。
三越伊勢丹「もっとずっと悪い」 日本経済新聞の純利益7割減報道に嘘偽りなく反応
引用元:市況かぶ全力2階建
中期経営計画
三越伊勢丹HDは、2021年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2021年3月期において、営業利益350億円(年率+13%成長)を目標値としています。
1年目となる2019年3月期は、営業利益290億円(前年比+45億円(+19%))の大幅増益となる予算計画です。
「構造改革」「収益体質」のリフォーメーションと、事業転換を図るトランスフォーメーションという2つを軸にした中期経営計画となっています。トランスフォーメーションでは事業のデジタル化推進、旗艦店活性化、不動産活用、海外事業強化と、目新しさの無い戦略が並びます。
長い横文字を使う時点で状態が良くないと想像してしまうと指摘されています。
大きな方向性として、リフォーメーション&トランスフォーメーションと謳っています。こういった長い横文字を使う会社は、状態が良くないんだな、というのをなんとなく想像してしまいますね。
株主優待は株主優待カード(10%割引)
株主優待は株主優待カード(10%割引)で、保有株式数に応じて、割引適用される累積金額が変わります。
- 100株以上 限度額30万円
- 300株以上 限度額40万円
- 500株以上 限度額50万円
- 1,000株以上 限度額100万円
- 3,000株以上 限度額150万円
- 5,000株以上 限度額200万円
- 10,000株以上 限度額300万円
300株以上、2年以上の継続保有で限度額が2倍となります。
株主優待利用時のレシートを公開されています。優待限度額まで計算されて印字されており、レジシステムをちゃんと作り込んでいることが分かります。
こんな風に株主優待額がレシート下部に印字されてました。
引用元:使って楽しいモノコト手帖
三越伊勢丹HDの優待はレストランでも使用できるという点で、J.フロントリテイリングの優待よりも使い勝手が良いところを評価されています。
重要なのは「割引除外品」です。
三越伊勢丹ホールディングスでは、「レストラン」でも株主優待券が使用できますが、J.フロントリテイリングの「割引除外品」の中には「レストラン・喫茶」と記載されています。
引用元:ワープアリーマンの投資日記
他にも、三越伊勢丹HDの優待は、様々な割引や、駐車場1時間無料などの特典が受けられるのも良いところです。
また、このカードを提示すると施設・ショップ・提携ホテル等の割引、有料催事・文化展の無料入場、買い物による駐車時間無料1時間サービス等の特典が受けられます。
総合評価
J.フロントリテイリングは不動産業、丸井は金融事業に軸足を移している中で、百貨店の王者たるがゆえに周回遅れとなっている三越伊勢丹HDという印象です。
2018年5月時点でPER41.1倍/PBR1.15倍となっています。収益的な期待は乏しく、莫大な土地・建物を抱えるPBR的な評価となっていると思われます。
PBR1倍付近では底値は固いと思いますが、上値を追うには収益改善が結果として見えてくる必要があります。
バリュー投資という観点での評価は低いものの、優待族としての評価は非常に高いようです。
ここ三越伊勢丹HDに限らないのですが、百貨店各社の株主優待カードというのは、毎日の生活のクオリティアップに欠かせないものです。これからも現行の株主優待制度が続く限りは楽しくホールドして応援していく予定です。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
優待を非常高く評価されています。
株価(1,101円)★★☆☆☆:だいぶ下がりました
配当金(1.09%)★☆☆☆☆:少ないです
優待内容 ★★★★★:重宝しています総合得点(15点満点):8点