インフォコム(4348)

インフォコムは、システム開発とネット配信の2本柱。電子書籍首位級。医療関連や統合業務管理ソフト等強化中。

2017年3月期で6年連続増配です。株主優待は子会社運営サイトのポイントです。

インフォコムの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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医療向けシステムと「めちゃコミ」+M&A

安定基盤と成長ビジネス

インフォコムは、商社系情報子会社とメーカー系情報子会社が合併して誕生した会社です。

安定基盤のITサービスセグメントと、成長事業であるネットビジネスセグメントの2つの事業を推進しています。

ITサービスセグメントでは、主に医療公共機関向けのシステム開発・ソフトウェア販売を行っています。2017年3月期においては診療報酬改定による医療機関の投資抑制に影響を受けて減収減益となったものの、翌期には回復を見込んでいます。

大東建託系の医療事務大手のソラストに3%分(現在は約2.7%分・16億円相当)出資し、介護記録システムを開発の上で同社への導入を済ませています。本システムは介護記録をタブレット等で入力して、ソフトで簡単にシステムや帳票に同期出来る仕様であり、介護従事者の作業時間が劇的に削減される画期的なものですので、病院や製薬向けを得意とする当社と親和性が高いだけでなく、ソラスト以外に人手不足に悩む介護サービス事業者へも拡販することが可能です。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

ネットビジネスセグメントでは、電子書籍「めちゃコミック」等のコンテンツ配信サービスを行っています。「めちゃコミック」は非常に順調に業績を伸ばしており、2018年3月期も続伸する見込みです。

ネットビジネス事業も電子書籍市場自体の順調な拡大により、「めちゃ」による業績牽引が見込まれ、全社で2桁の増収増益を予想しています。当社のITサービス事業は通常下期に数字が偏重する傾向にあるものの季節偏重性の少ない「めちゃ」により、四半期毎業績の平準化が進んでおり、7月末に既に開示された1Q営業利益の数字は前年同期比4倍強で仕上がっており、非常に順調な業績進捗が確認出来ます。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

「めちゃコミック」

業績の伸びは電子書籍サービス「めちゃコミック」が牽引しており、2017年3月期に対する株主総会でも多くの質問が出たようです。

以下のブログにて株主総会でのQAがレポートされています。

Q.電子書籍がうまくいっている理由は?

A.以前、着メロの事業をやっていたが、そのときから
コンテンツを売っている意識で、画面の操作性、
キャンペーンなどノウハウの蓄積がある。

引用元:無職を目指して、株でがんばる! ~ケ・セラ・セラ~

Q.電子書籍の広告費はどれくらいの増えるのか?

A.今期は10%ほど増える予定。
TVCMではなく、インターネット広告を増やす。

引用元:無職を目指して、株でがんばる! ~ケ・セラ・セラ~

財務は鉄板

無借金経営を継続しており、キャッシュも稼ぎ続けているため、財務は鉄板の状態が続いています。

2017年3月期において自己資本比率は72%、現金保有120億円となっており、今後もキャッシュの使用用途が注目されます。

6年連続増配となっているものの、配当性向30%を引き上げるような株主還元強化は考えておらず、M&Aによる拡大路線を取ることが明言されています。

Q.配当性向30%(目標)は低いのでは?

A.ネット関連企業では配当のないところもある。
M&Aなどを進めていくため、配当性向をこれ以上、
上げることはできない。

引用元:無職を目指して、株でがんばる! ~ケ・セラ・セラ~

中期経営計画

インフォコムは、2019年度を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。

最終年度において、売上高は600~800億円(年率+13~24%成長)、EBITDAは70~100億円(年率+7~20%成長)を目標値としています。

目標値がレンジになっていることについては、下限はオーガニック成長であり、それに加えてM&Aの成果がアドオンされると解釈されています。

前の5年中計で掲げた営業利益50億円水準は若干の未達ながらほぼ確保しましたが、売上高目標の550億円は大きな未達となり、これは想定通りのMAが実行出来なかったことが要因です。そのため、本中計より目標がレンジ設定となっており、数値の下限がオーガニック成長での目標となっています。下限なら「めちゃ」の伸びだけでいけそうです。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

パピレスの株式取得

2018年3月、Renta!を運営する同業のパピレスの株式の約10%を取得すると発表されました。

中期経営計画に掲げた電子書籍事業の拡大とM&Aに従う内容です。

業界上位であるめちゃコミックとRenta!の業務提携により、広告宣伝費やコンテンツ制作費などの経費削減が見込まれ、競争過多に陥っていた電子書籍業界における利益率向上に期待がかかります。

株主優待は子会社運営サイトのポイント

株主優待は保有株式数に応じて子会社運営サイトのポイントが貰えます。

1ポイント1円相当です。

  • 100株以上  1,000ポイント
  • 500株以上  2,000ポイント
  • 1,000株以上 3,000ポイント

また、3年以上継続保有で、貰えるポイントが倍増されます。

ポイントで買える代表的な商品として以下が紹介されています。

  • 岩沼「みんなの家」のみんなのお米
  • 濃厚ミルクシュー5限定セット
  • 濃厚ミルクシュー5(2個)&黄金チーズケーキ
  • 禁断のスイーツ福袋(5種類入)
  • 鯛しゃぶ、鯛鍋セット(4、5人前)

選択肢と成る商品が非常に多いので迷ってしまうという感想もあります。

たくさん商品があるのですごく迷うんですよ。

いざこれにしようか、って思うと、でもやっぱりこっち?みたいになってしまって^^;

引用元:主婦が選ぶ株主優待

総合評価

「めちゃコミック」の利用拡大による業績伸長が見込まれますが、シェア争いを戦うためのTVCMもよく見かけますので広告宣伝費も相応にかかっていると思われます。その証拠に中期経営計画でも売上の伸びに比べて利益(EBITDA)の伸びが鈍い状況です。

思いのほか、個人投資家による分析は少ないのですが、業績堅調・連続増配・東証昇格期待と勢揃いの良い銘柄だと思います。

すでに時価総額800億円まで評価されており、リーマンショックから20倍、アベノミクス初動から5倍までに育っていることに対する投資スタンスで個人投資家の判断は分かれそうです。

財務安定度が最高評価のAであり、業績安定度もBと高評価です。

【 きびなごの格付け 】 C
〔A~Eの5段階評価で、Aが最高・Cが普通・Eが最低〕
・業績安定度:B
・財務安定度:A
・配当利回り:C
・割安感:D

引用元:株主優待と高配当株を買い続ける株式投資ブログ

配当性向30%基準と業績伸長により、大きな幅での増配が期待できると評価されています。

今期は10円の大増配となりますが、配当性向はなお23.9%に留まるため、中計目標値である配当性向30%基準と、業績伸長により、向こう数期は大きい幅での増配が十分期待できるような印象です。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

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