イズミは、中四国・九州地盤。ショッピングセンター(SC)型総合スーパー。食品スーパーも。M&A積極的。
株主優待は年2回(2月8月)で優待券またはギフト券です。2年以上の継続保有(300株以上)で長期優遇制度があります。
2018年2月期で7期連続増配です。リーマンショック後には少し利益の落ち込みがありましたが、それを除けば安定成長しています。
イズミの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
西日本地盤
事業内容
イズミは広島発祥で、中国地方、四国、九州を地盤としてショッピング型総合スーパーを展開しています。
2018年5月時点で104店舗を展開しており、内訳は以下の通りです。
- 広島:36店舗
- 岡山:10店舗
- 山口:14店舗
- 島根:7店舗
- 香川:3店舗
- 徳島:1店舗
- 福岡:17店舗
- 佐賀:3店舗
- 長崎:1店舗
- 熊本:9店舗
- 大分:2店舗
- 兵庫:1店舗
広島を中心にエリア拡大(出店)によって、業績を拡大しています。
ゆめタウンというショッピングモールを展開しており、三井のららぽーとみたいなものと例えられえいます。
まあ、関東地方の人には馴染みないと思いますが、三井のららぽーとみたいな感じです。
わりとテナントが好評で、イオンのショッピングセンターより人気があります。
引用元:株主優待館 ~株主優待券でお得な毎日を過ごす33の方法~
イズミはもともと値段が高いとも指摘されています。
イズミは元々の値段が高いし品揃えが良くないけ、セールしてるからって買いに行こうとは思いません。食品や日用品なら、普段通りエブリィか万惣で買い物するじゃろうね。
引用元:ゆとり世代のカープ女子
活発なM&A
オーガニック成長に加えて、ここ数年は活発にM&Aも行っています。
2014年には熊本の地場スーパー「広栄」を子会社化し、2015年には北九州地盤の「スーパー大栄」、福岡地盤の「ユアーズ」、徳島地盤の「デイリーマート」を次々と子会社化しました。
中期経営計画の達成に向けて、M&Aでの業績上乗せを積極化していると思われます。
セブン&アイと業務提携
M&Aを駆使して地盤固めに余念がないイズミですが、2018年には小売大手のセブン&アイとも業務提携を発表しました。
今回の提携により、中国地方唯一である「イトーヨーカドー福山店」をイズミへと引き継ぐ他、西日本における店舗出店・店舗運営を共同で進めていくようです。
西日本で苦戦を強いられていたセブン&アイが、イズミに助けてもらう形でイトーヨーカドーの立て直しを図っていくものと考えられています。一方のイズミにとっても、セブン&アイが持つプライベートブランドであるセブンプレミアムは強力な武器となりえる商品群であり、それを商品供給してもらいつつ、西日本での直接的な戦いは回避できるというメリットがあると思われます。
財務負担も成長でカバー
積極的な投資・M&Aを行っているため借入金も大きく、2018年2月期において自己資本比率は38%となっています。
しかしながら、基本的には営業CF>投資CFとなっており、成長力で投資をカバーしている状況が継続しています。これにより、自己資本比率についてもわずかながら改善傾向にあります。
中期経営計画
イズミは、2021年2月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2021年2月期において、売上高9,000億円(年率+7%成長)、営業利益540億円(年率+12%成長)を目標値としています。
小売業としては意欲的な計画を掲げており、3年間で40店舗の出店を計画している他、M&Aも積極的に行っていくものと思われます。
株主優待は優待券またはギフト券
株主優待は年2回(2月8月)で保有株式数に応じて優待券またはギフト券がもらえます。2年以上の継続保有(300株以上)で長期優遇の追加分があります。
- 2年未満
- 100株以上 優待券(2,000円相当)またはギフト券(500円相当)
- 200株以上 優待券(3,000円相当)またはギフト券(500円相当)
- 300株以上 優待券(4,000円相当)またはギフト券(500円相当)
- 400株以上 優待券(5,000円相当)またはギフト券(500円相当)
- 500株以上 優待券(6,000円相当)またはギフト券(500円相当)
- 1,000株以上 優待券(10,000円相当)またはギフト券(2,000円相当)
- 2,000株以上 優待券(20,000円相当)またはギフト券(2,000円相当)
- 3,000株以上 優待券(30,000円相当)またはギフト券(2,000円相当)
- 4,000株以上 優待券(40,000円相当)またはギフト券(2,000円相当)
- 5,000株以上 優待券(50,000円相当)またはギフト券(2,000円相当)
- 6,000株以上 優待券(60,000円相当)またはギフト券(2,000円相当)
- 8,000株以上 優待券(80,000円相当)またはギフト券(2,000円相当)
- 10,000株以上 優待券(100,000円相当)またはギフト券(2,000円相当)
- 2年以上(2月優待のみ)
- 300株以上 優待券(6,000円相当)またはギフト券(1,000円相当)
- 400株以上 優待券(7,000円相当)またはギフト券(1,000円相当)
- 500株以上 優待券(8,000円相当)またはギフト券(1,000円相当)
- 1,000株以上 優待券(14,000円相当)またはギフト券(3,000円相当)
- 2,000株以上 優待券(24,000円相当)またはギフト券(3,000円相当)
- 3,000株以上 優待券(34,000円相当)またはギフト券(3,000円相当)
- 4,000株以上 優待券(44,000円相当)またはギフト券(3,000円相当)
- 5,000株以上 優待券(54,000円相当)またはギフト券(3,000円相当)
- 6,000株以上 優待券(64,000円相当)またはギフト券(3,000円相当)
- 8,000株以上 優待券(84,000円相当)またはギフト券(3,000円相当)
- 10,000株以上 優待券(104,000円相当)またはギフト券(3,000円相当)
長期優遇は2月優待のみに適用となるため、年間を通せば100株が最も利回りが高いです。(100株の場合は年間4,000円分の優待券であり、300株の場合は年間10,000円分の優待券となります。)
また、一律100株以上で「泉美術館」招待券1枚ももらえます。
優待券とギフト券の格差が大きく、イズミのスーパーを利用できる地域の個人投資家でないと恩恵が小さい優待だと思います。
イズミは、地元のスーパーですので、買い物優待券をいただくために、長期保有していますが、買い物優待券の場合、返信する必要がないのがいいところです。
引用元:株主優待生活のすすめ
総合評価
西日本の小売として地盤を固めながら成長しています。セブン&アイとの提携については、セブンプレミアム商品の確保という攻め、小売大手と直接対決を避ける守りの両面から評価できるものと思われます。(結果的にイズミの敵はイオン系くらいでは?)
2018年5月時点で、PER20.8倍/PBR3.33倍と、ここ数年の成長力および中期経営計画が高く評価されている印象です。
一方で、時価総額5,000億円超や優待・配当利回りの低さから、個人投資家の興味の範疇外にあると思われます。業績を分析するブログはほとんどなく、優待についてもブログ数は少ないです。