ジェイリースは、 九州地盤の住居・事業用家賃保証の中堅。大都市中心に全国展開。外国人向け賃貸仲介にも注力。
株主優待はクオカードです。
ジェイリースの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
九州地盤から全国展開へと拡大する家賃保証事業者
事業内容
ジェイリースは、九州地盤で関東に進出後に全国展開して家賃保証を行っています。
家賃債務保証とは、ジェイリースが入居者の連帯保証人に代わり、家賃滞納時に立て替え払いするシステムです。

第15期 Business Reportより抜粋
家賃の未払いが発生した際には、ジェイリースが不動産会社や家主に代位弁済し、未払い分家賃を入居者に請求します。
不動産会社や家主にとっては家賃を取りっぱぐれることがないので、賃貸契約時に保証会社を必須とすることが一般化しており、入居者にとっても保証人が見つからない場合でも賃貸契約を結ぶことができるメリットがあります。
非常に手間のかかる保証人制度をアウトソーシングしたいニーズは関係者全員にあるため、今後当面は市場拡大が見込めると評価されています。
両親が健在の私でさえ非常に手間のかかる保証人制度をアウトソーシングしたいというニーズは入居人、家主、不動産会社いずれも強いと思いますので、今後当面は市場拡大が見込めると判断して購入することにしました。
引用元:サラリーマンが株式投資でセミリタイアを目指してみました。
保証形のビジネスはストック型ビジネスモデルであり、利益も手堅いと評価されています。
こういった保証形のビジネスは、いわゆる「保険ビジネス」であり、日本人が大好きなサービスである。これら保証形ビジネスはいわずもがなストック型ビジネスモデルであり、さらに計算されつくされているので利益も手堅い。
引用元:せめてもの外部記録
エリア拡大

2018年3月期決算説明会資料より抜粋
ジェイリースは九州地盤ですが、次に関東へと進出しており、その後は大都市圏を順に営業エリアを拡大しています。
営業拠点となる店舗をつくり、不動産会社とのネットワークを構築しています。
九州については9店舗出店しており、店舗網としてはほぼ完成しています。
関東については8店舗出店しており、1都県1拠点の構築が完了しています。
その後は、大阪・名古屋・仙台等に出店しており、2017年には札幌・岡山・茨城・東京西の4店舗、2018年には静岡、石川、京都、大阪、愛媛の5店舗を出店する計画です。
外国人・高齢者向けサービスを強化
外国人や高齢者の入居希望者に対して、物件オーナーが拒否感を持つ割合は過半を超えています。
ジェイリースは家賃保証に加えて、これらの入居希望者向けサービスを強化しており、外国人向け多言語コールセンターの開設や高齢者みまもりシステムの取次(ALSOK等と提携)を行っています。
成長業界だからこそ参入企業も多い
家賃保証業界は成長を続けていますが、その反面、参入企業も多いです。
上場企業だけでも、ジェイリースの他に、あんしん保証、Casa、イントラストが存在しています。
2008年から2014年の間に市場規模は3倍になっているが、会社数は2倍になっており、参入企業が多すぎないか?と指摘されています。
家賃債務保証業界はものすごく業界が伸びているのはわかるのですが参入企業が多すぎないか?
引用元:KabuBerry
引越し時期の分散化
2018年3月期に期ズレが発生?
家賃保証の契約は引越しと同時に行われるため、引越しの繁忙期にジェイリースの業績も偏重します。
2018年3月については、引越し業者・トラックが逼迫したため、引越し時期の分散化が発生しました。
ジェイリースは3月期締めであるため4Q偏重となっていましたが、3月末までに引越しができない引越し難民が続出し、家賃保証の契約についても期ズレが発生しました。
そのため、2018年3月期4Qについては営業利益があまり伸びなかったと説明されていました。

2018年3月期決算説明会資料より抜粋
期ズレした2019年3月期1Qは、まさかの減益
2018年8月、2019年3月期1Q決算が発表されました。
引越し難民の影響により、前期の4Qから期ズレが見込めるはずでしたが、まさかの-24%減益となりました。(期ズレした分はどこへ・・・?)
東証1部昇格
ジェイリースは2016年6月にIPOでマザーズへ上場しました。
2016年10月、2017年7月、2017年12月と次々と1:2分割を行い、立会外分売・優待新設を経て、2018年3月に東証1部へ昇格しました。
財務はイマイチ
業績の拡大に伴って財務も拡大していますが、自己資本比率は低いままです。
2018年3月期においては、キャッシュ8億円に対して借入金は17億円、自己資本比率は22%となっています。
同業他社と比べると自己資本比率が低く、財務はイマイチな状態です。
金融系なので自己資本比率が低めなのが仕方ないとコメントされており、流動資産にはこれから回収しなきゃいけないものが増えていると指摘されています。
金融なので自己資本比率低めは致し方ないかと。ちな流動負債に占める大きなものは収納代行未払金、前受金(と短期借り入れ金)。流動資産に占める大きなものは代位弁済立替金(と現金)ですね。これから回収しなきゃいけないものが増えてるようです。
引用元:大河の一滴
中期経営計画
ジェイリースは、2021年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。

2018年3月期決算説明会資料より抜粋
具体的な数値目標ではありませんが、上記の条件から具体的な数値に計算すると以下のようになります。
2021年3月期において、売上高81億円(年率+17%成長)、営業利益6.5億円(年率+17%成長)を目標値としています。
株主優待はクオカード
株主優待は一律100株以上で1,000円相当のクオカードがもらえます。
オリジナルクオカードの優待を写真で紹介されています。
ジェイリース より優待到着してました。
総合評価
家賃保証の中堅として、九州→関東→大都市→全国へとエリア拡大しています。
2018年8月時点でPER19.7倍/PBR4.59倍となっています。2桁成長が続くことを織り込む水準です。
株価は2018年1月を天井として下落トレンドとなっています。指標的割高感を解消しつつ、利益水準が上がってくるのを待っているような状態です。レオスの大量保有が発表されたり、イマイチな1Qでの株価はそれほど下げない等、底堅くなってきている印象です。
成長の割にPERが比較的低めとコメントされています。
評価的に見せている成長の割にPERが比較低めなジェイリース。
引用元:大河の一滴