蛇の目ミシン工業は、家庭用ミシン1位。日本、タイ、台湾で生産。卓上ロボット、ダイカスト等産業機器が第2の柱。
株主優待はありません。
蛇の目ミシン工業の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
往年の仕手株の底堅い業績
事業内容
蛇の目ミシン工業は、90年以上に渡って家庭用ミシンを製造・販売しており、現在もシェアトップです。
また、家庭用ミシンが頭打ちとなる中で産業用機器の製造・販売にも進出しており、各種ロボットやエレクトロプレスの販売台数を伸ばしています。
仕手株の歴史
蛇の目ミシン工業は、バブル景気下の1987年頃に仕手筋集団「光進」によって買占められ、その後に恐喝事件として立件された過去があります。
バブル期を象徴する事件として歴史に残っています。
その記憶があるためか、現代においても、たびたび仕手株として注目を集めることも多いです。
海外進出
蛇の目ミシン工業は、国内販売だけでなく、海外進出を果たしています。
特に、北米やヨーロッパで販売しており、アメリカやロシアでの売上高が大きいです。
苦戦
2019年3月期を最終年度とする中期経営計画において、北米・ヨーロッパでの組織再編とエリアマーケティング強化を掲げたものの、目立った成果は上げられておらず、苦戦が続いています。
ロシア関連銘柄
ロシア向けの売上比率が比較的大きいことから、ロシア関連銘柄として(という名目で)注目を集めています。
しかしながら、そこには多分に投機的資金の流れ込み(仕手)の思惑があると思われます。
蛇の目ミシン工業は家庭用ミシン1位の企業でロシア向けの売上比率が高いことで知られるロシア関連銘柄だ。蛇の目ミシンは時価総額も大きくなく、値動きの妙味から短期資金・投機的資金が入りやすい銘柄でもある。PERもさほど高くなく、割安感からも買われそうな銘柄だ。
引用元:株式投資クラブ
財務は改善中
リーマンショック時を大幅な最終赤字を計上し、財務悪化となりましたが、その後は黒字を継続しており、営業CFも常にプラスとキャッシュを稼ぎ続けています。
そのため財務改善が進んでおり、2018年3月期においては、自己資本比率48%に達しています。
2017年3月期からは復配しており、財務改善が十分進んだことを示すものと思われます。
中期経営計画
蛇の目ミシン工業は、2019年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2019年3月期において、売上高500億円(年率+5%成長)、営業利益35億円(年率+12%成長)を目標値としています。
しかしながら、ミシン販売の苦戦が続き、2019年3月期の業績予想は売上高420億円、営業利益25億円と白旗を上げています。
総合評価
仕手株・材料株の印象が強いですが、リーマンショック後の業績は意外にも健闘しています。
2018年6月時点でPER8.84倍/PBR0.58倍と指標的な割安感はあります。
2018年3月期に落ち込んだ業績は、2019年3月期にはV字回復することが想定されており、実現性が増せば、割安訂正→短期筋が注目という流れとなる可能性もあります。