日本管理センター(3276)

日本管理センターは、 賃貸住宅の一括借り上げ専業。物件の建築や管理は提携加盟会社が行う。地方中心に全国展開。

株主優待はありません。

上場以来、2017年12月期で6期連続増配です。

日本管理センターの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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個人投資家に人気のサブリース銘柄

事業内容

日本管理センターは、新築・中古のアパートやマンションをサブリース(一括借上)しています。家賃保証や管理委託により、不動産オーナーは安定収益と手間削減を図ることができます。

また、「スーパーリフォーム」と呼ばれる、リフォーム後に一括借上を長期保証する仕組みを導入しており、利回りを事前に確定させてからリフォームに取り掛かれるというメリットを提供しています。

不動産業界ではベンチャーですが、管理戸数は8位まで上がっており、準大手下位であるとコメントされています。

不動産ベンチャーの位置づけですが、管理戸数は8位となっており、現段階でも準大手下位といった状況になります。

引用元:ミドル投資ブログ

サブリースという仕組みは怪しい企業も多いものの、オーナーにとってありがたい仕組みでニーズのある分野だとコメントされています。

サブリースという仕組み自体、マンション管理がめんどうな不動産オーナーや家賃保証による安定的な収入がほしいオーナーにとってはありがたいはずのものでニーズのある分野だと思います。

引用元:若手経理マンの小型成長株投資のブログ

個人投資家から大人気

数々の個人投資家ブログで、日本管理センターが取り上げられており、実際に保有されている個人投資家も多いようです。

実際に、小型・安定成長・高ROEと、個人投資家が好みそうな銘柄です。

日経マネーという雑誌でも色んな個人投資家が保有していたので注目したとコメントされている方もいらっしゃいます。

日経マネーという雑誌でやたら色んな個人投資家が保有していたので注目。

引用元:若手経理マンの小型成長株投資のブログ

成長鈍化?

年率20%成長を遂げてきましたが、中期経営計画がマイルドなものとなり、その後の業績は成長鈍化が懸念されます。

2017年12月期

売上高の伸びが3.5%増に留まっています。一方で、利益については目標通りの増益を確保しています。

サブリースの収益性を鑑みて、想定通りの受託収入が上がらなかったとIRからコメントがあったそうです。(つまり、あまり儲からない案件は受託しなかったということ)

Q
売上未達の理由(改めて)

A
サブリースの収益性を鑑みて対処を取った。
このことで想定通り受託収入があがらなかった。

引用元:中長期投資の練習記録

2018年12月期

管理戸数の伸びが鈍化していましたが、ついに、2018年4月には前月比マイナスとなりました。

管理戸数の減少について、2点の要素があると指摘されています。

オーナーサイドが景況感の高まりなどから強気になり、
わざわざ同社へサブリースする必要がないという風潮が高まっていること。
もうひとつはいわゆる収益性の下がっている管理物件に対して、
精査を行い同社のサブリース契約をつけていかないという方向です。

引用元:中長期投資の練習記録

1Q決算はかろうじて増収増益を確保していますが、成長鈍化の懸念が台頭しています。

日本管理センターと直接関係はないものの、サブリース業界は悪いニュースが増えており、金融機関のコンプライアンスの高まりも背景に、逆風が吹くと指摘されています。

同社と直接は関係しませんが、
スルガ銀行の一件により、各金融機関はコンプライアンスの高まりも背景に、
当面は逆風が吹くものと思われます。

引用元:中長期投資の練習記録

3Q決算では売上のみ下方修正し、利益予想は維持することとなりました。

管理戸数の増加や、それに伴う売上高の成長は鈍化していることが明らかになってきましたが、一方で利益はしっかり確保していることで安心感を持った個人投資家も多いようです。

決算発表翌日は、株価は一旦は下げるもほぼ横ばいまで戻しており、そこまでネガティブには受けとられなかったと思われます。

第一印象としては、売上をここまでショートさせてるにも関わらず、
よく利益水準を維持したな、という驚きです。
今回のタイミングで利益の修正がなかったことは、
まぁそこまで醜いことになっているわけではないのだろうなという
根拠なき安心感が漂っているといった印象です。

引用元:中長期投資の練習記録

MSワラント発行

売上の下方修正のみで利益は確保していくという2018年3月期3Q決算で落ち着いたのも束の間、3日後にMSワラント(行使価格修正条項付新株予約権)の発行が発表されました。

250万株+200万株の発行が予定されており、20%程度の希薄化が起こる状況となりました。しかもMSワラントによる資金調達ということで、発表翌日はストップ安まで売り込まれました。

前日終値の92%で新株予約権を行使できる内容ですが、発表翌日のストップ安(949円)によって下限行使価格902円を下回っており(949円×92%=873円)、既に事実上行使されない状態に陥っています。

もともと財務はそれなりに良かった日本管理センターが、不利な資金調達方法であるMSワラントを行わなければならなかったのか、疑問が噴出する状況となっています。

財務はそこそこ

実質無借金経営が続いており、FCFも創出しているため、財務的には悪くありません。

2017年12月期において自己資本比率は44%となっています。

中期経営計画

JPMC2019

日本管理センターは、2019年12月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画JPMC2019を発表しています。

2019年12月期において、売上高530億円(年率+11%成長)、経常利益32億円(年率+15%成長)を目標値としています。

初年度となる2017年12月期については、売上高3.5%増に留まったものの、経常利益については16%増を達成しています。

2018年12月期の3Q決算において、本中計から新中計(JPMC2022)へと切り替えることが発表されました。

急速に拡大する事業に対して十分な人員を確保することが難しく、当初想定していたよりも管理戸数の増加が弱まり、売上高が計画を下回る結果となったことから、新たに中計を策定したと説明されています。

JPMC2022

2022年12月期を最終年度とする中期経営計画JPMC2022を発表しています。本中計は具体的なスタート地点が明記されていないものの、2018年12月期を初年度とするものと思われ、そうであるならば5ヵ年の中期経営計画となります。

2022年12月期において、売上高630億円(年率+9%成長)、経常利益41億円(年率+11%成長)を目標値としており、それに加えて管理戸数10万戸と配当性向40%以上も目標に掲げています。

前中計から見ると成長はスローダウンするものの、5年に渡る長期において年率2桁成長を目指す計画です。

総合評価

2018年11月時点の総合評価

3Q決算発表ではある程度の安心感が広がったものの、MSワラント発行によって市場から見放された感があります。

2018年11月時点でPER9.05倍/PBR3.27倍となっています。

業績鈍化懸念により手出し無用としていましたが、MSワラント発行によって信用失墜となり、ますます手を出す個人投資家は居なくなりそうです。

2018年7月時点の総合評価

安定成長・高ROEの小型株として個人投資家には人気でしたが、業績鈍化懸念が台頭し、調整しています。

2018年7月時点でPER12.5倍/PBR5.19倍となっています。PER15倍程度の推移から下方向に水準訂正されています。

業績鈍化→個人投資家からの人気失墜ということで下値探りの展開です。月次が好転するまでは手出し無用となりそうです。

不動産銘柄と考えると割高であるが、不動産金融と考えると割安であると評価されています。

不動産はPER5~12倍程度ですので、不動産銘柄と考えると割高です。不動産金融と考えると、エスクローエージェントがPER26倍、あんしん保証がPER35倍、ジェイリースPER17倍です。毎年10~20%の成長をしている企業と考えると、まだ割安とも考えられます。グロース投資に該当しますね。

引用元:ミドル投資ブログ

月次の管理戸数が減少に転じていることが嫌気されて株価が調整していると指摘されており、原因はハッキリしていて利益率は上がりそうなので長期で見れば買い場かもしれないとコメントされています。

一応原因はハッキリしていますし、想定より下ブレたのは事実ですが、利益率は上がりそうなので、長期で見れば今は買い場なのかも?しらんけど。

引用元:バネ男の株のアレ。

ROEのわりにはPERが低いものの、マクロ的には人口減の中で借り主がいなくなるのではと思われるためPERがガンガン上がることはないと指摘されています。

総体的絶対的にPERでほどほどと思えるPER15程度。ROEのわりには低いとは言っていいと思う。賃貸ということでいきなりごっそり顧客がいなくなるもなかなか考え難いし悪いことないと思う。も、マクロ的には人口減で借り主いなくなるんじゃね?みたいに思われてそうでがんがんPERあがるか?といえばなかなかないんじゃないかと。

引用元:大河の一滴

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