日本取引所グループ(8697)

日本取引所グループは、東京証券取引所グループと大阪証券取引所が統合して発足した持株会社。世界第3位規模の取引所です。

現物株は東証、デリバティブは大阪と役割分担をしています。取引所の統合・提携が世界的な流れとなっている中で、今後の展開も気になるところです。とはいえ大きな成長期待はなく、配当優待株と位置付けます。株主優待はクオカードです。

日本取引所グループの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

スポンサーリンク

業績は市況次第ながら安定的な独占企業

国内は独占。世界は再編。

日本取引所グループは東証大証などを束ねる金融グループで、国内では独占的な地位を築いています。

東証で株式、大証にデリバティブ取引を集約させており、国内で断トツの取引シェアを持ちます。

引用元:株主優待?何それ?美味しいの?

一方で、世界的には第3位規模の取引所となっています。

世界的には取引所の再編が進められており、提携や合併が注目されています。

今後は、世界的に取引所グループの再編が起きており、同社としても海外取引所との提携に注目が集まります。

引用元:株主優待?何それ?美味しいの?

業績は市況次第

日本取引所の業績については、取引やIPOの活発さに左右されるため、まさに市況次第と言えます。

2017年3月期は、前年よりも取引の活発さが落ちたため、減収減益に沈みました。

前年の取引が活況だった反動を受け、株券等の売買代金が3.4→3.0兆円に減少したほか、デリバティブ取引高も連れて3.8→3.0億単位にまで落ち込みました。新規上場数も88社を数えたものの、大型上場はLINEしかなく、新規上場料も減少しました。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

そんな中でも、地道なコスト削減を進めており、利益の減少幅は想定を下回る状況でした。

他方、システムセンターの賃料削減といったコスト削減効果の発現があり、利益の減少幅は想定を下回りました。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

中期経営計画

2019年3月期を最終年度とする中期経営計画を推進中です。

2019年3月期に、営業収益1,230億円、純利益480億円を目指しており、年率5%前後の成長を見込んでいます。

上記のような地道なコスト削減や、ETFの普及、新指数の開発などで売上を伸ばす計画ですが、市況に大きな影響を受けるため、業績達成の確度は不透明とされています。

所詮は市況商売である点や公共性や安定・安全性への取り組みにコストを割く必要が出てくるので、実現確度は不透明と言えます(システム投資にも3年で460億円も投じる模様です)。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

優待はQUOカード

2013年に優待新設

日本取引所グループの優待は2013年に新設されました。当時から100株保有で3,000円のクオカードという優待でした。

しかし、優待利回りが低い状態であったため、個人投資家の注目はそれほど大きくありませんでした。

分割により優待利回りがアップ

その後、2013年10月の5分割、2015年10月の2分割を経ても、株主優待は100株保有で3,000円のクオカードということに変わりはありませんでした。分割で買いやすい株価になりながらも、株主優待は最低単元の100株であり続けました。

まさに、日本取引所グループらしく、上場企業の在り方を身をもって示し続けているのではないでしょうか。素晴らしい姿勢だと思います。

分割により優待利回りがアップしたことで、個人投資家の注目を集めることになりました。

今年の10月に株主分割されて取得単価の下がったこちらの優待は外せない銘柄のひとつですね。

配当利回りも良いですし、長期保有の方は◎でしたね。

引用元:初心者でもできる☆メンズモデル株主優待日記

長期優遇制度の導入

2017年5月に長期優遇制度の導入が発表されました。

これにより株主優待は保有期間に応じてクオカードの額面が変わることになりました。

  • 1年未満 1,000円相当
  • 1年以上 2,000円相当
  • 2年以上 3,000円相当
  • 3年以上 4,000円相当

日本取引所は、上場企業のお手本であるべきですし、これからは長期優遇を実施する企業が増えるかもしれませんね。

長期優遇制度を設けるということは、当面は株主優待を続けるという意思とも考えられます。

長期株式保有者を優遇する制度になったということは、当面は株主優待を続けるということでいいのかな?

引用元:びるめん!

総合評価

指標的には割高ですが、株主還元に魅力があります。

配当・優待・自社株買いにて総還元性向は100%に達しており、ROE10%を維持するように余分なキャッシュを持たない経営となっています。

利回りが魅力的な水準まで株価が落ちたときには、買いたい銘柄の1つにはなると思います。

配当・優待利回りが高いためホールドするとされています。

JPXは指標的には高いのですが、1枚だけ買ったときの総合利回りが非常に高いのに気付いてしばらく前に買いました。私が優待権利を得られるのは来年のことになりますが、楽しくホールドしながらその日を待つ予定です。

引用元:みきまるの優待バリュー株日誌

高収益が目立つ優良企業であり、高い株主還元を併せて、非常に評価できる企業であるため、総合評価Aとされています。

【全体評価】
(S:非常に良い A:やや良い B:普通 C:やや悪い D:非常に悪い)

収益性・・・S
成長性・・・B
安全性・・・B
株主還元・・・A
割安感・・・C

総合評価・・・A

引用元:株主優待?何それ?美味しいの?

スポンサーリンク
オススメの記事
オススメの記事