九州リースサービスは九州トップの総合リース会社。不動産ビジネスを強化しており、西日本シティ銀行やオリックスと緊密です。
指標的には割安ですが、全体的に割安感のあるリース会社の例にもれないといったところです。成長期待は大きくはありません。クオカード優待を2016年に新設しており、配当優待株に分類します。
九州リースサービスの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
リース会社の憂鬱
事業内容
リース会社であり、オリックスとも緊密に連携しているということで、一般的な総合リースと同じ事業内容のようです。
四季報以上の分析を行っている個人投資家はあまり居ないようです。いくつかピックアップします。
上期の不動産売却益が加算となっており、航空機リースも通期に寄与しています。商業設備、建機など契約実行高が堅調に伸びており、貸倒費用も前期ほど戻入ないが低位にとどまっています。前比で増額となっており営業増益幅が拡大しています。減損特損は減っています。
業績等
ここ数年は増収増益傾向です。しかしながら景気変動の影響を受けることと、CFが安定していないところが懸念されるところです。
ここ数年は小幅ながら増収増益基調。利益率も1割程度とまずまず。
引用元:カールのディフェンシブ投資日記
CFはまあ、見た目はあまり良くないですね。けっこう期によってバラバラ。
引用元:カールのディフェンシブ投資日記
ここ数年は増配していますが、配当利回りは他のリース会社と比べると見劣りします。配当余力はまだまだありますし、今後も増配傾向は続きそうです。
ここ数年配当は増配傾向。今期も2円増配予定です。配当性向は2割ないくらいですが、リース系はこれくらいが多いんですよね…。
引用元:カールのディフェンシブ投資日記
リース会社の例にもれず割安放置
リース会社は全体的に指標的には割安な傾向があり、九州リースサービスも同様です。
やはり、事業内容が分かりにくいこと、景気変動の影響を受けやすいことが原因だと思います。
すべてを理解するのは難しいですし、指標的な割安さ、配当+優待利回りなどで自分なりの基準をクリアーすればエイヤッと買う銘柄なのかもしれません。
リースというのは特殊な業態で、財務面や定性面でわからないことも多いのですが、とりあえず監視に入れています。業績もいいですし、指標的に割高感もない。さらには昇格も期待できるので、チャート次第では少し買ってみようかなと思っています。
引用元:カールのディフェンシブ投資日記
九州という地方に基盤を持っていることに注目するという意見もあります。最近は地方を基盤にしつつ、都心に進出してくる企業が注目されていますので、こういった見方も面白いと思います。
いわゆる地方で強固な事業基盤を持つ堅実な中小型株という銘柄なんじゃないかしらって。
優待新設と東証2部上場
九州リースサービスは2016年まで福証に上場しており、出来高も少なく、割安に放置されていました。
2016年に分売や優待新設を行い、株主数を増やし、11月になって東証2部上場を発表しました。
福証のままでは見放されていたので、東証に上場したことは、既存株主にとっても、これからの株主にとっても良かったことだと思います。
個人投資家としては、東証2部に留まらず、東証1部を目指してほしいとの意見もあります。
優待新設
福証時代に優待新設がなされました。100株以上で1,000円相当のクオカードです。ありがちな優待ですが、クオカードは使い勝手が良いので人気です。
とはいえ当時は福証でしたので、注目する人・実際に購入した人は少なかったようです。
100株で、3月に1,000円相当のクオカードがもらえる九州リースサービス(8596)の株主優待を紹介します。
2017年3月からの新設優待です。福岡証券のみの扱いになりますので、購入できる証券会社が限られています。ご注意下さい。
東証2部に上場→早くも1部昇格期待
2016年11月に東証2部へと上場しました。先に発表された優待は2017年3月末が初めてなので東証2部に来たことで買える投資家も増えました。
東証2部に上場した後にも分売を行ったことから、1部への昇格にも期待されています。早くて丸1年後でしょうか。
去年、分売→優待新設→2部上場→分売とかなり昇格サインを連発した企業です。福証にいたころは割安に放置されていましたが、東証2部へ行った事で認知が進んだことや投資信託への組み入れ、さらには昇格期待などで買われているようです。
引用元:カールのディフェンシブ投資日記
東証一部に上がる
可能性もあるので、今のうちに買って
おこうかと思います
東証1部昇格
大方の期待通り、東証2部昇格から1年後の、2017年12月に東証1部昇格が決まりました。
しかし、同時に株式売出の発表もあったため、株価は急落しました。
狙い通り!と思っていました・・・が、同時に売出を発表したため大幅反落しましたー。売出とは大株主たちの株を、一般の人たちに公募で売ることです。大株主たちの利益確定の意味が強くネガティブに取られることが多いそうです。残念。ただ、まだまだ伸びている企業なのでもう少し掴んでいようと思います。
東証1部昇格を待っていた個人投資家の中には、昇格が決まったので売却したという方もいらっしゃいます。
本日、九州リースサービスが東証一部に昇格と発表がありました。同時に売り出しもはいったので、ここからの上昇は、微妙ですがもう十分あがっていたので、ここまでとして、明日売却します。
引用元:ケッケの株主優待日記
中期経営計画
九州リースサービスは、2021年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2021年3月期において、売上高250億円(年率+3%成長)、営業利益35億円(年率+4%成長)を目標値としています。
株主優待はクオカード
100株以上の保有で、1,000円相当のクオカードが貰えます。
総合評価
2018年7月時点の総合評価
念願だった東証1部昇格が逆に天井となり、下落トレンドとなっています。
2018年7月時点でPER7.81倍/PBR0.63倍となっています。
リース会社はどこも指標的に割安ですが、PBR1倍程度までは見直されても良いと思われます。
リース会社はどこも指標的割安感があり、九州リースサービスもその中の1つとなっていますが、東証1部に昇格したことで印籠効果に期待したいとコメントされています。
当社のバリュエーションには割安感もあるものの、他社はもっと安いので、コバンザメ方式でしか株価の水準訂正が見込めないのが難ですが、そこは東証一部の“印籠効果”に期待したいところです。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
2017年12月時点の総合評価
福証時代からずっと割安だと言われ続けてきましたが、東証2部上場、1部昇格期待とジリジリと株価は右肩上がりとなっていました。
東証1部昇格が決まったことと、株式売出が発表されたことにより、株価下落し、2017年12月時点ではPER7.7倍となっています。
東証1部のリース会社はどこも割安感がありますが、どこもそうなっているということは、そういう評価なのでしょう。