関西スーパーマーケットは、兵庫、大阪が地盤の中堅スーパー。生鮮食品など食料品の展開に強み。H2Oと資本業務提携。
株主優待は買物券またはお米です。
関西スーパーマーケットの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
業績停滞も独自のポジションを確保
事業内容
関西スーパーマーケットは兵庫・大阪を地盤とする食品スーパーです。
2018年3月時点で65店舗を展開しており、内訳は以下の通りです。
- 大阪:37店舗
- 兵庫:27店舗
- 奈良:1店舗
店舗数はここ数年は増減しておらず、停滞しています。
オーケーが株式取得
2016年9月、関東地盤のオーケー(非上場)が、関西スーパーマーケットの株式を購入していることが明らかとなり、8%ほどまで買い増しを行っています。
これにより、買収・提携の期待が高まり、株価は高騰します。
関西スーパーマーケットは利益率1%程度であり、より利益率の高いと思われるオーケーと提携することで、利益率向上=利益増が期待されるとコメントされています。
これはオーケーが『今後関西スーパーマーケットと組んでなにかしたい』という意思表示かと思います。
引用元:Kabu Berry
H2Oと資本業務提携
オーケーの意図は分からないまま時間が流れ、2016年10月にはH2Oリテイリングとの資本業務提携が発表されました。
H2Oリテイリングは阪急・阪神百貨店の統合によって生まれた企業であり、関西圏の小売では大手です。
そのH2Oリテイリングに第三者割当増資を行いました。
これはオーケーの株式取得への「対策」だと指摘されています。
これは、首都圏地盤のディスカウントストアのオーケーが9月に関西スーパーの株式大量保有を発表したことによる「対策」だ。
引用元:マーケティングラボブログ
この対策によって、オーケーの持分は8%から7.2%へ希薄化した他、第2位株主から第3位株主へと後退しています。
株価の方はその後右肩上がりとなっていますので、個人投資家観点からは、オーケーと提携または統合してもらった方が歓迎された可能性もあります。
財務良化が進み余力十分
上記のように、ここ数年は新店が無いこと、第三者割当増資でキャッシュを手に入れたことから財務の良化が進んでいます。
2018年3月時点で、キャッシュ117億円に対して借入金は82億円と実質無借金経営となっており、自己資本比率も55%まで向上しています。
2019年3月期も新店ゼロの予定ですが、そろそろ新規投資に動いても良いのではないかと思われます。
株主優待は買物券またはお米
株主優待は保有株式数に応じて買物券またはお米がもらえます。
- 100株以上
- 買物券2枚(1,000円相当)
- またはお米2kg
- 1,000株以上
- 買物券6枚(3,000円相当)
- またはお米5kg
- 5,000株以上
- 買物券10枚(5,000円相当)
- またはお米10kg
お米は長野県産のコシヒカリです。
関西スーパーマーケットでもらえる株主優待のお米は長野県産のコシヒカリで、「究(きわみ)」と名付けられています。
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
総合評価
業績は停滞していますが、財務は良化しており、そろそろ新店等への投資があっても良い頃合いではないかと思います。
それよりも注目されているのはオーケーによる株式取得やH2Oリテイリングとの業務提携であり、第4位株主である伊藤忠食品も含めて、独自のポジションを築いている印象です。
2018年5月時点で、PER27.9倍/PBR1.16倍は割高感のある印象ですが、買収または業務提携が発展することへの期待が表れているものと思われます。
オーケーによる株式取得により株価が上がってしまった分、配当・優待の評価は低いです。
株価(1,612円)★★★★★:2016年8月、一気に上昇
配当金(0.99%)★☆☆☆☆:少ないです
優待内容 ★★☆☆☆:株価が上がった分、利回りは低下
参考指標:PER 49.6倍、PBR 1.57倍
総合得点(15点満点):8点
※ データは2017年6月2日終値時のものです