花王(4452)

花王は、トイレタリー国内首位、化粧品でも大手。原料からの一貫生産。独自の物流・販社システム所有。

株主優待はありません。

2017年12月期で28期連続増配を達成しており、日本一の連続増配企業です。

花王の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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連続増配で日本トップ

事業内容

花王は、日用品・化粧品を製造・販売しています。

ビューティケア事業、ヒューマンヘルスケア事業、ファブリック&ホームケア事業、ケミカル事業というセグメントで展開しています。

ビューティケア事業

2018年12月期以降は化粧品事業とスキンケア・ヘアケア事業に分割されることが決まっています。

化粧品事業とは、「ソフィーナ」「カネボウ」「キュレル」等のブランドを展開しており、化粧品を製造・販売しています。

スキンケア・ヘアケア事業とは、「ビオレ」をはじめとるすスキンケア製品や、「メリット」「エッセンシャル」「ジョン・フリーダ」といったヘアケア製品を製造・販売しています。

ヒューマンヘルスケア事業

健康機能飲料「ヘルシア」、生理用品「ロリエ」、紙おむつ「メリーズ」といったサニタリー製品や、「ピュオーラ」のオーラルケア製品等、健康的な生活に役立つ製品を製造・販売しています。

ファブリック&ホームケア事業

衣料用洗剤「アタック」や柔軟仕上げ剤「フレア フレグランス」といったファブリックケア製品、食器用洗剤「キュキュット」や住居用洗剤「マジックリン」といったホームケア製品を製造・販売しています。

ケミカル事業

この事業セグメントだけは一般消費者には馴染みのない分野です。

油脂関連製品や油脂誘導体、界面活性剤、高機能ポリマー、香料等、紙・パルプ、食品、医薬品、土木・建築、情報材料、エレクトロニクスといったものを幅広い産業分野へ販売しています。

事業セグメント別の業績

2017年12月期における売上高比率では、ビューティケア事業が40%弱とトップになっています。

2018年12月期以降は化粧品事業とスキンケア・ヘアケア事業に分割されるので、トップは変更になると思われます。

花王 事業内容 売上高比率

https://www.kao.com/jp/corporate/about/global/fields/

一方で、稼ぎ頭(営業利益が最も多い)のはファブリック&ホームケア事業です。

花王 事業内容 売上高比率

2017年12月期決算説明会資料より抜粋

化粧品といえば国内では資生堂等の有力企業がひしめいており、花王という印象は薄いです。

しかし、洗剤といえば花王というのはしっくりくる印象で、他社を圧倒するブランド力を持っているファブリック&ホームケア事業が最も利益率が高くなっています。

ファブリック&ホームケア事業は価格競争に巻き込まれなくて済んでいるとコメントされています。

「化粧品といえば花王」と言うことはないですが、「洗剤といえば花王」といえば、みんな「そうそう」と言う感じだと思います。これがバフェットのいうブランド力ですね。他者を圧倒するブランド力があるので、ファブリック&ホームケアの部門では価格競争に巻き込まれなくて済んでいます。

引用元:投資の科学的思考

海外進出

グローバル企業を目指して海外進出を行っています。

しかしながら、アメリカやヨーロッパでの成長は伸び悩んでおり、グローバル企業である競合他社に打ち勝つことができないでいます。

一方で、アジア(特に中国)では成長率が高く、日本ブランドの認知が高いアジア地域での成長は期待されています。

アジア地域でどれだけ成長できるかが今後の花王を左右するとコメントされています。

米州や欧州は上の表を見る限り、花王はうまく市場に食い込めていないようです。

やはり、日本ブランドがまだまだ認知の高いアジア地域で今後どれだけ成長できるかが、今後の花王の業績を左右することになりそうです。

引用元:投資の科学的思考

アジアを中心に海外売上比率を高めてきているので、将来的に世界的なシェアを獲得する可能性もあると評価されています。

花王は2013年からアジアを中心に海外売上比率を高めてきているので、将来的には花王も世界的なシェアを獲得する可能性もあります。

引用元:チョコの株式投資Diary(米国株中心の資産形成)

連続増配銘柄

花王は日本で最も長く連続増配を行っています。

2017年12月期で28期連続増配となっており、当たり前ですが、増配を止めない限り日本一であり続けることができます(追い抜かれることはありません)。

2016年12月期予想までの時点ですが、配当金推移は以下のようになっています。2014年12月期以降に増配率が高まっています。

花王 連続増配

花王グループ中期経営計画「K20」2017-2020より抜粋

日本一の連続増配

日本一とは行っても2017年12月期で28期連続です。

アメリカには30年以上の連続増配企業が100社弱にも登る一方で、日本では花王の28期連続が異質に見えてしまう程であると指摘されています。

増配を30年以上継続企業は100社弱にも登りますが、日本企業は皆無です。
むしろ、増配をし続けている企業が異質に見えます。

引用元:チョコの株式投資Diary(米国株中心の資産形成)

それでも、日本の中ではトップということで、そのブランド力や株主還元姿勢は先進的です。

日本企業の株をウォーレン・バフェットが買うとしたらという予想をされており、花王が挙げられています。

日本企業の株をウォーレン・バフェットが買うとしたら?(予想)

引用元:みやびの館@株式投資

日本の花王か、世界のP&Gか

日本がメインの花王と、世界中でビジネスをしているP&Gを比較すると、規模・収益性・割安度のいずれの観点からもP&Gに投資すべきだと指摘されています。

「花王とP&Gどちらへ投資するか??」

と分析すると、、
→ どう考えても『P&G』だ!!

引用元:打倒!金持ち父さん 戦略的金持ちへの道

規模や配当を勘案すると、花王よりもP&Gやユニリーバに投資したいとコメントされています。

同業種のアメリカのP&G【PG】、イギリスのユニリーバ(ADR)【UL】を持っておりますが、規模・配当等を勘案するとこちらにどうしても投資したくなりますね。

引用元:日米株での配当金生活を目指して

花王も成長性のある企業だと認めつつ、あえて米国企業を押す理由を2つあげられています。

まとめると、米国企業をあえて押す理由は2つです。

・マーケット規模の違い
・株主重視の文化

引用元:チョコの株式投資Diary(米国株中心の資産形成)

一方で、花王の方が5年リターンのキャピタルゲインは大きく、生活必需品銘柄が欲しいのであれば花王で十分ではないか?という指摘もあります。

P&Gの方が配当利回りが高いといっても、それはアメリカの長期金利が高いためで、ドル円の為替から考えると一概に高いとは言えないとも指摘されています。

花王で事足りるのに、P&Gを買うのはなぜだろう?
配当利回りが高い?
それはアメリカの方が長期金利が高いからだ。
長期金利の高さはインフレ率の高さを織り込んでいるので、
長期的に見れば為替で損して、花王と変わらないかもしれない。

引用元:いい男の株式投資やらないか

財務は安定的

毎期FCFを創出し、現金を積み上げており、財務の拡大と改善が進んでいます。

2017年12月期においては、実質無借金経営であり、自己資本比率は56%となっています。

キャッシュフロー、財務ともに安定的な状態が続いています。

中期経営計画

2030年までに達成したい姿

花王は、長期的な目標として、高収益グローバル消費財企業を目指しています。

2030年12月期において、売上高2.5兆円(海外1兆円)、営業利益率17%、ROE20%を掲げています。

それに向かって各中計で通過点を設定しています。

「K20」:2020年12月期までの中計

2020年12月期を最終年度とする5ヵ年の中期経営計画を発表しています。

売上高年率5%成長、営業利益15%を目指すとしており、これは2020年12月期において、売上高1.88兆円(年率+5%成長)、営業利益2,820億円(年率+11%成長)ということになります。

2期目となる2017年12月期を終えて、中計目標に対しては下振れ状況ですが、売上成長・利益率改善は進んでおり、引続き中計目標の達成が期待されます。

総合評価

日本一の連続増配企業です。圧倒的なブランド力を持っており、日本・アジアで成長する一方で、アメリカやヨーロッパでは苦戦が続きます。

2018年7月時点でPER26.3倍/PBR5.04倍となっています。配当利回りは1.5%となっており、非常に高い評価を受けています。

ここ数年は成長率・増配率が高まっており、株価は高値追いとなっています。最高益・増配が続く見込みで押し目買いが有効と思われます。ただし指標的な割高感は否めず、成長鈍化の傾向が見られると調整入りとなる可能性もあります。

魅力的な投資対象だと評価しつつも、割安感がない状態が続いており、全体相場に大きく連れ下げしたときに仕込みたいとコメントされています。

花王は景気にも強いデフェンシブ株で、とても魅力的な投資対象です。また、これからアジアでの成長も期待でき、さらに成長して株価を下から支える形になるでしょう。ただし、今はそれほど割安感はないので、投資は様子見としたいと思います。世界経済の危機などで花王の株価も大きく連れ下げになった時に、花王株を仕込むことを考えたいと思います。

引用元:投資の科学的思考

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