カワニシホールディングス(カワニシHD)は、中国、四国の医療機器、医療材料の卸業者3社が合併。試薬取り扱いや介護などの事業も強化。
株主優待はクオカードです。3年以上の継続保有で長期優遇もあります。
カワニシHDの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
岡山・福島・大阪の大手3社合併
事業内容
カワニシHDは、岡山県を地盤とするカワニシ、福島県を地盤とするサンセイ医機、大阪府を地盤とする日光医科器械の3社を傘下に医療器材事業を行っています。
医療機関、大学研究室、企業・研究所等で必要とされる多様な医療機材について、国内外メーカーや輸入商社から仕入れた商品を「必要なモノを、必要な時に、必要な数だけ提供」しています。
また、医療版POSシステムとも呼ばれる在庫・有効期限管理システムを提供し、経営効率化と業務合理化で病院経営をサポートするSPD事業を行っています。
その他、介護福祉用具のレンタル・販売と、住宅改修工事を行う介護用品事業も行っています。介護用電動ベッドや車椅子、入浴用いす等を販売・レンタルしています。
医療機器関連ということで、景気変動の影響を受けにくいはずですが、リーマンショック時の2009年には最終赤字を計上しています。
また、ここ数年(2014~2016年)は減益となっており、やや苦戦気味と指摘されています。
業績は、ここ数年は黒字確保のものの、やや苦戦気味です。
医療機器関連は、景気変動の影響を受けにくい業種で、業績は安定しやすいです。
業界再編進む
医療機材事業については参入業者数が1,000社以上とされており、今後も業界再編が進むものと想定されています。
カワニシHDも、大きな3社が合併している他、2006年には高塚薬品(岡山)、2009年にはオオタメディカル(北海道)等をM&Aしています。
今後もM&Aによる規模拡大と経営の効率化が進むものと思われます。
この傾向は他社も同じであり、よりスピーディーに、より戦略的にM&Aを進められる企業が業界の勝ち組となっていく可能性があります。
東証1部昇格期待
2000年に東証2部へ上場した後、長らく2部に留まったままです。
クオカード優待があるため株主数も多く、時価総額や流動性の面からも東証1部昇格の要件は満たしていると思われます。
2017年5月には立会外分売を行っており、1部昇格を期待する個人投資家も多いのですが、未だに1部昇格には至っていません。
東証1部昇格の形式要件は満たしていると指摘されています。
現在東証2部ではあるが、東証1部昇格の形式要件は満たしているように思われる。株主数や流通株式比率、時価総額要件などを見ても特段これと言った分売理由は見当たらない。
引用元:立会外分売研究所
昇格期待で保有されているそうですが、なかなか昇格の気配がないと指摘されています。
2部銘柄で昇格を期待して保有していますが、なかなか昇格の気配がありません
財務はイマイチ
実質無借金経営ながら、卸売業という業種柄、自己資本比率は低めとなっています。
2017年6月期においては自己資本比率17%という状況です。もう少し自己資本を厚くしてもらえると安心感があります。
自己資本比率が低いため財務はあまり良くないとしながらも、有利子負債も許容範囲なので大丈夫とコメントされています。
財務はあまり良くありません。自己資本比率は低いものの、流動比率100%を超えていますし、有利子負債も許容範囲。まあ大丈夫でしょう、たぶん。
引用元:バネ男の株のアレ。
一方で、有利子負債は少なめで財務は安定的だとするコメントもあります。
自己資本比率は1割台ながら、有利子負債は少なめと、財務面は安定的です。
中期経営計画
カワニシHDは、2020年6月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2020年6月期において、売上高1,140億円(年率+3%成長)、営業利益20億円(年率+24%成長)を目標値としています。
売上はともかく営業利益については成長率が高く見えますが、2013年6月期の最高益時には営業利益15億円超を達成しており、次のステップとして20億円を設定しているものと思われます。当時よりも売上は増加していることから営業利益20億円についても現実味はあります。
初年度となる2018年6月期については、業績V字回復した前期からは勢いが落ちるものの増収増益を見込んでいます。中期経営計画の想定ラインからは下振れすると思われますが、どこまで利益を伸ばせるか注目です。
株主優待はクオカード
株主優待は保有株式数に応じてクオカードがもらえます。3年以上の継続保有で1,000円が追加されます。
- 3年未満
- 100株以上 1,000円相当
- 500株以上 2,000円相当
- 1,000株以上 4,000円相当
- 3年以上
- 100株以上 2,000円相当
- 500株以上 3,000円相当
- 1,000株以上 5,000円相当
3年ホールドして長期優遇を受けられている個人投資家も多いようです。業種的にも安定感があり、長期ホールドに向いている銘柄かもしれません。
カワニシホールディングスの株主優待 ようやく3年以上継続保有になりました
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
私は3年以上なので2000円です
引用元:年金生活者の投資
総合評価
業績回復中で、1部昇格期待のある銘柄です。
2018年6月時点でPER13.2倍/PBR1.51倍となっています。指標的にはフェアバリューといった印象です。
医療機器関連という安定感と、クオカード優待+長期優遇、昇格期待ということで、優待目的の長期ホールド銘柄として個人投資家には人気があります。
再編が進む業界であるためM&A資金が必要であり、1部昇格&公募増資で資金調達という流れもありえると思います。PBR1.5倍程度の株価では効率的に微妙ですが・・・。
妥当な株価水準であるため、優待制度が続く限りホールドするとコメントされています。
カワニシHDは指標的に割高感も割安感も無く、また総合利回りも3%台前半ということで「実に妥当な株価水準」の銘柄です。つまりPF下位としては特に過不足が無いと言う事ですね。これからも現行の優待制度が続く限りはホールド継続の予定です。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
ファンダメンタルズ的には可もなく不可もなくという感じですが、昇格期待があることをコメントされています。
指標的には若干割安、財務イマイチでCFはいい、業績は回復傾向という感じ。2部で優待あり、分売も行っているということで昇格が期待される銘柄でもありますね。
引用元:バネ男の株のアレ。
3年以上の継続保有によりクオカードの金額が追加されるので、それまでは我慢と指摘されています。
株価(1,556円)★★★★☆:以前より高い水準で横ばい
配当金(1.93%)★★★☆☆:標準レベル
優待内容 ★★★☆☆:3年たつまで我慢
参考指標:PER 12.2倍、PBR 1.6倍
総合得点(15点満点):10点
※ データは2017年10月11日終値時のものです
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
すべて普通の評価です。
【 きびなごの格付け 】 C
〔A~Eの5段階評価で、Aが最高・Cが普通・Eが最低〕
・業績安定度:C
・財務安定度:C
・配当利回り:C
・割安度:C