グリーンズ(6547)

グリーンズは、ホテル・レストラン・バンケットの運営会社。コンフォートホテルやグリーンズホテルというブランドで運営しています。

2017年IPOで東証2部に上場しました。初値高騰することもなく、無難な上場となりました。株主優待は優待券です。

グリーンズの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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ホテル運営事業を展開

グリーンズはホテル事業を運営しており、三重県に本社を置いています。地方から出発のホテル運営ということで、福証のアメイズと同じような印象を持ちます。

運営するホテルブランド

グリーンズが運営するホテルブランドは2種類あります。

①チョイスホテルズ運営

チョイスホテルズは世界的にホテルを運営しているアメリカの会社です。そのブランドのホテルを日本で運営しているのがグリーンズです。

国際的に有名なホテルブランドであり、外国人ビジネスマンにとっても知名度のあるホテルです。

 全国の政令指定都市の駅前立地を中心に「コンフォートホテル」を49、「コンフォートイン」を3店舗展開。その他昨年買収の「ベストイン」7店舗があり、順次「コンフォートイン」へ変更予定。

引用元:IPO中心 ≪公式ブログ≫

②グリーンズホテルズ運営

グリーンズの自社ブランドとして、グリーンズホテルズというブランドでも運営しています。ホテル名としてはホテルエコノ、シティホテル、グリーンホテルなど複数あります。
グリーンズホテルズWebサイト[グリーンズホテル一覧]

統一感がなく、ブランドの認知・価値向上が進まないように思えます。

本社のある三重県を中心として、周辺県である愛知県、石川県などに進出しています。

 三重県を中心に宿泊特化型のホテルから宿泊・レストラン・集宴会場を備えたホテルまでドミナント展開している。
店舗数29.

引用元:IPO中心 ≪公式ブログ≫

利用者の感想

コンフォートホテルは国際的に有名なホテルであることもあり、利用者の印象も良いようです。

 コンフォートホテルは国際ブランドであり、ビジネスマンにとっては知名度は高い。私も何度も利用しているが単泊であれば不便なく利用できる。朝食は毎日同じメニューなので連泊客にとっては飽きが来やすい。私的には印象のいいビジネスホテルである。

引用元:IPO中心 ≪公式ブログ≫

グリーンズホテルズのホテルについては、低価格ビジネスホテルの位置づけで、今のところ価格しかメリットがないという印象のようです。

出張で金沢のホテルエコノに長期で宿泊したことがありますが、安いことしかメリットのない、古びたビジホでした。(1泊3000円くらいだったと思います。)それでも土地柄、宿泊客は多く立地も良かったので、改修すれば競争力は出てきそうです。

引用元:ミドル投資ブログ

2017年に東証2部へ上場

グリーンズは2017年にIPOし、東証2部へ上場しました。

無難な初値

公開価格1,400円に対して、1521円の初値をつけました。公募割れを懸念する意見も多々ありましたが、公開価格を8.6%上回る無難な初値となりました。

指標的には割安

IPO時点でも言われていましたが、指標的には割安に落ち着いています。

per11倍、pbr4.36倍、利回り0.9%

公募価格1400円に対し、EPS128円、BPS321円(2016年実績値)で計算しています。2017年ではBPS500円台となっていますので、PBR2倍台になりそうです。

引用元:ミドル投資ブログ

他のホテル運営会社と比較すると市場平均並みという意見がありました。しかしながら、最も似ているアメイズは福証であり、東証に来ればもっと評価されそうですので、アメイズと比べると評価が低い(=PERが低い)ということだと思います。

ドーミーインを運営する共立メンテナンスでPER18.7倍(時価総額1200億)、ユニゾホテルのユニゾHDでPER11倍(時価総額700億)、AZホテルのアメイズでPER12.6倍(時価総額150億)なので市場平均並と考えて良いかもしれません。

引用元:ミドル投資ブログ

セカンダリー

上場は無難な初値となりましたが、その後の株価は横ばいとなっています。

ホテル業という業種と割安さに注目して、個人投資家から人気を集め、セカンダリー投資としての対象になっています。

個人投資家パフォーマンスランキング(2017年3月末)では、初登場で3位に食い込み、その人気の高さが表れました。

今後の成長性

大きな成長期待はなさそうです。ホテル運営ということで、ホテル割引券などの優待を導入したり、東証1部への昇格を狙ったりすることで、割安感が修正される程度の上昇を見込む意見が見られました。

上場後は公開価格付近での評価を予想するが、1年後の東証1部昇格を視野に入れて徐々に株価も妥当な水準に落ち着くのではないかと思う。急激な業績の拡大は見込めず、増配・優待狙いでの投資が相応しい。

引用元:IPO中心 ≪公式ブログ≫

東証1部への昇格、優待新設、業績拡大などのポジティブ要素が噛み合うと考えると将来的にEPS140円、PER14倍程度は期待出来ると思います。

引用元:ミドル投資ブログ

グリーンズの割安さに着目

グリーンズへのセカンダリー投資が人気となった理由が、その割安さにあります。

四季報予想のEPSに比べて、2Q時点でのEPSが良い(=進捗率が良い)ということで、PER的に更に割安であるという意見もあります。

IR資料を再度読み返していたら気づきました。グリーンズは割安であるということに。
四季報の今期のグリーンズのEPS予想値は140.59円です。これに基づくと現在の株価は11.8倍となりますが、2Q終えた時点でEPSは124円なんですね。。

引用元:yanabeのスノーボール

この点については、IRに問い合わせをされ、すぐに回答があったと報告されています。上期偏重であるということです。上場直後のため、クオーター毎の業績が分からないのでどれくらい上期偏重なのかは各個人の判断・予想によりそうです。

これについて、昨日IRに問い合わせてみました。すぐに回答が来ました。
・当社ホテルの繁忙期が毎年8月、10月、11月にあたり、閑散期が1月、2月にあたるため、売上高が毎期上期偏重となる傾向がございます。
また、閑散期に各ホテルの改修・リフォーム等を実施するために、利益についてもさらに毎年下期に減少する傾向がございます。

引用元:yanabeのスノーボール

サービス業は人材が命

割安さ以外にも、産休後の復職率100%に着目しています。ホテル業・サービス業では女性の力が非常に重要であり、それを100%活かしているグリーンズの企業力は強いと考えられます。

サービス業は人材が命です。女性が多い職場で、復職率が100%というのは「働きやすい職場であること」「経営陣が社員の声に耳をしっかり傾けていること」の証ではないでしょうか。

引用元:yanabeのスノーボール

成長鈍化

2017年8月に発表された、2017年6月期決算は、売上260億円(+4.0%)、営業利益23億円(+0.4%)と低調な結果に終わりました。

2018年6月期予想については減益予想となっており、失望売りを誘いました。

今日はグリーンズが本決算にて減益見通しを発表しています。

同じホテル関連事業で福証のアメイズとは天国と地獄の差になりました。

引用元:守銭奴コアラの株日記

2018年3月 東証1部昇格

3/2に、大方の想定通り1部昇格が発表されました。

しかし、それと同時に、創業者一族からの株式売出しと第三者割当も発表されました。既存投資家にとっては1株利益の低下と需給悪化が懸念されます。反面、資本強化がもたらされます。

全体相場の下落もあったため、上記ニュースの影響は計りかねますが、3月初からグリーンズの株価は軟調に推移しています。

昇格と同時に増資や売出しされるパターンも多くなっており残念と指摘されています。

最近は、このパターンが多いのが残念です。

引用元:☆永太郎の投資録☆

中期経営計画

上記の決算発表と同じ2017年8月に、2020年6月を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画も発表しました。

数値目標としては、2020年6月期において、売上320億円(年率+7%成長)、営業利益25億円(年率+3%成長)としており、個人投資家からは落胆の声が聞かれます。

決算いまいちで切ったのはグリーンズ。
最近、どうもここは堅実なんじゃなくて
経営者のやる気がないだけなんじゃないかと
思いつつあったところに、いまいちの決算。

今年の初めに考えていたよりは割と早めに
結果が出る銘柄が多いので、ここは躊躇なく
ぶん投げました。その後に出た中計も
やはりやる気のなさが滲み出ていたので、
まあ正解でしょう。

引用元:ほいみんの のんびり日記

中計の成長モメンタムが緩い印象なのは、グリーンズがアセットを持たない専業オペレーターであるためと指摘されています。

要はファンド・REITの市況環境次第で新規の物件供給が期待出来るものの、逆に言うとそこに当社の成長シナリオが依存してしまう部分があるので、自らで出店をコントロール出来るアメイズ(6076)とは似て非なる存在です。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

具体的な成長要因としては、ホテルの新規出店です。

その他、M&Aによる外部成長シナリオを描いているとも指摘されています。

基本的には新規出店による成長シナリオとなり、来2019年6月期も既に神戸三宮、宮崎、高知、新大阪の4棟が“名あり”となってます。そのほかCHI社(本部)の持つCH以外の他ブランドによる展開や、2015年に買収したベストインのようなMAによる外部成長シナリオを描いているようです。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

株主優待は優待券

株主優待は保有株式数に応じて優待券が貰えます。

  • 100株以上     2,000円相当
  • 200株以上     3,000円相当
  • 500株以上     8,000円相当
  • 1,000株以上  10,000円相当
  • 10,000株以上  20,000円相当

100株が最も利回りが高いです。

2017年10月 優待新設

前々から優待新設が予想されていましたが、ついに新設となりました。

内容もこれまた想定通り、自社ホテルで使える優待券でした。

大きな衝撃はなかったものの、比較的好意的に評価されています。

ホテル関連事業は株主優待による施設割引券などを普及することで知名度を広げることが出来ると思いますので、同社の今後の活躍に期待したいところです。

引用元:守銭奴コアラの株日記

優待新設でさらに東証1部昇格が見えてきました。

東証一部昇格の可能性がプンプンと匂っていますので、昇格を目当てに購入するのも悪くはないかもしれません。

引用元:たろうまるの株主優待で億り人

総合評価

割安成長株として、優待新設や東証1部昇格のカタリスト期待もあり、個人投資家には大人気となっていた銘柄です。

しかしながら、2017年8月の決算発表と中期経営計画は、成長鈍化の懸念が拭えず、失望売りとなった模様です。

2018年3月には東証1部昇格が発表されましたが、既に昇格が予想されていたこと、同時に株式売出しや第三者割当を発表したこと、全体相場が下落したこと、等によって株価は軟調に推移しています。

暫くは軟調だと予想しつつも、ポジティブ要素が多く、これらが噛み合うと上昇するであろうと評価されています。

東証1部への昇格、優待新設、業績拡大などのポジティブ要素が噛み合うと考えると将来的にEPS140円、PER14倍程度は期待出来ると思います。

以上より、目標株価 2000円と設定します。

暫く株価は軟調だと思うので、暴落する場面があれば少し増やすことも考えたいと思います。

引用元:ミドル投資ブログ

成長銘柄ではなく、配当・優待銘柄としての買い需要の方が見込めるのではないかと指摘されています。

資金需要もあまりないので、現状2割程度に留まる配当性向の大幅な引き上げ(今期は20円配当を据置予想)や、全く目先を変えて、今般の株主優待の導入といった還元施策の拡充がなされるようであれば、成長銘柄としての捉え方ではなく、配当・優待銘柄として一定の買い需要が見込めるかもしれません。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

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