三菱UFJリースは、三菱UFJグループ。日立キャピタルと資本業務提携。リース首位級。M&Aで海外展開加速。
株主優待はありません。
2018年3月期で19期連続増配です。
三菱UFJリースの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
日立キャピタルとの資本業務提携でリース業界2位へ
事業内容
三菱UFJリースは、日立キャピタルと資本業務提携したことでリース業界2位に位置づけられています。
リース大手として、国内外において高い専門性を持つ事業部門で多様なソリューションを提供しています。
現状で注力している分野としては、「環境・エネルギー事業部門」「不動産事業部門」「ヘルスケア、インフラ・企業投資事業部門」です。
環境・エネルギー事業部門
太陽光関連への投資を継続しており、累計成約額および発電出力数が増加しています。
今後5年間で大型発電所を中心に運転開始するとしています。
不動産事業部門

2018年3月期 決算概要資料より抜粋
株主資本(エクイティ)と借入金(デット)を使って不動産投資を行っていますが、ここ数年でエクイティ比率を50%にまで高めてきており、一般的なREITの水準にまで安定性を増しています。
具体的な不動産(アセット)としては、商業施設、オフィス、物流施設、ホテル、レジデンスへ投資しており、地域的には首都圏が64%と大部分を占めています。
その他、海外でも不動産リース・投資を行っており、米国やタイで取り組みを進めています。
ヘルスケア、インフラ・企業投資事業部門
ヘルスケア事業部門として、2018年4月に横浜市でクリニックモールを開業しています。本モールは、調剤薬局、内科・小児アレルギー・産婦人科クリニックで構成されています。
インフラ・企業投資事業部門として、光海底ケーブル事業へ投資しており、日本企業のインフラ事業展開を積極的に支援していく方針です。
日立キャピタルと資本業務提携
2016年5月、日立グループが60.6%ほど保有する日立キャピタル株式について、23.0%を三菱UFJフィナンシャルグループに、4.2%を三菱UFJリースにそれぞれ売却しました。
日立キャピタルと三菱UFJリースは経営統合も視野に入れた協議を開始するとしています。
業界3位の三菱UFJリースと、同5位の日立キャピタルの経営統合が実現すれば、同2位まで総資産を伸ばし、1位のオリックスを追撃する位置となります。
財務はイマイチ
2018年3月期における自己資本比率は12.7%となっており、リース会社としては一般的な水準です。
それでも業界トップのオリックスは自己資本比率23.5%まで向上させてきていることと比較すると、三菱UFJリースの財務はイマイチとも言えます。
リース会社としては普通の財務であるとコメントされています。
財務もリースとしてこんなもんか感。
引用元:大河の一滴
中期経営計画
三菱UFJリースは、2020年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2020年3月期において、純利益630億円(年率+6%成長)、ROA1.1%以上を目標値としています。ROAを目標値としているのはリース会社らしいです。
初年度となる2018年3月期において、いきなり純利益636億円を計上して目標達成となったものの、米国税制改正の影響を除くと552億円となり、計画通り最終年度に630億円を目指します。
優待ではなく配当で株主還元
株主優待はなし
オリックス、東京センチュリー、芙蓉総合リースなどのリース会社では魅力的な株主優待を設定している場合が多く、個人投資家にも人気が高いです。
しかし、三菱UFJリースは株主優待を設定しておらず、配当で株主還元を行っています。
ちなみに日立キャピタルも同様であり、株主還元に関する考え方も似ています。
19期連続増配
1999年から連続増配を継続しています。
リーマンショック時にも連続増配をキープしており、収益基盤は非常に安定していると考えられます。
2018年3月期においては、米国税制改正の影響によって純利益が大幅な増益となったため、配当についても13円→18円への大増配で19期連続増配を達成しました。
急激な増配となったものの、配当性向は25%に過ぎません。
2020年3月期までに配当性向30%への引き上げを目指しているため、今後も増配は継続するものと思われます。
総合評価
リース大手の一角です。三菱グループという抜群の安定感と日立キャピタルとの業務提携で、首位オリックスを追いかけます。
2018年8月時点でPER8.74倍/PBR0.76倍となっています。リース会社はどこも指標的に割安傾向にあります。
株価は概ね横ばいでしたが、8/3に発表された1Q決算が減収減益であったことを嫌気して調整しています。連続増配で割安感もあるため底値は堅いと思われますが、決算数値が悪いため、2017年安値までの調整もあり得ます。
リース会社はどこも低評価傾向にありますが、評価見直しとなることは今のところあまり期待しないほうがよいと指摘されています。
リース自体の低評価傾向が覆されるのはどうだろうね?今のところあまり期待しないほうが。
引用元:大河の一滴
連続増配企業を売るわけがないとコメントされています。
持ち株の売りは検討していない。連続増配企業を売るわけがない。
引用元:Uruoi Life
自己資本比率が低いことを指摘しており安全性がE評価となっています。
A~Eの5段階評価でランク分けするとこんな感じです。
利回り C
割安株 B
安全性 E
ROE C
収益性 C