日本モーゲージサービス(7192)

日本モーゲージサービスは、固定金利住宅ローン『フラット35』貸付が主力。子会社で住宅瑕疵保険、経営支援サービス提供。

株主優待はクオカード等です。

日本モーゲージサービスの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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フラット35・住宅瑕疵保険・住宅アカデメイアの3本柱

2016年12月にジャスダックへ上場

公開価格

公開価格は仮条件の上限となる2,010円となりました。この時点でのバリュエーションとしては以下の通りです。

公開価格は仮条件の上限である2,010円となりました。予想PERは10.3倍(EPS194.3)、予想PBRは1.87倍(BPS1,076.8)です。

引用元:The Goal

初値

上場初日、買い気配で始まり、初値は2810円となりました。公開価格を40%上回る結果でした。この時点でのバリュエーションを計算しますと、以下の通りです。

  • 予想PER:14.5倍
  • 予想PBR:2.61倍

割安感/割高感のある数字ではないので、適切な評価を受けた初値であると思います。

事業内容

日本モーゲージサービスは主に3つの事業を行っています。

  1. 住宅金融
  2. 住宅瑕疵保険
  3. 住宅アカデメイア

住宅金融

「フラット35」と呼ぶ、長期固定金利型の住宅ローンを主力としています。

全国にアライアンスパートナーを設置・提携しており、このパートナーが住宅ローンを借りたい人を日本モーゲージサービスに紹介するようになっています。

日本モーゲージサービスでは重要拠点以外は直営店舗を置かず、全国のアライアンスパートナー(コンサルティング会社、ローン取扱専業会社、不動産会社、工務店等)と提携しています。

引用元:The Goal

そもそも住宅ローンは、金融機関から住宅購入者に資金貸付を行い、その住宅ローン債権を住宅金融支援機構を通じて投資家に売る仕組みになっています。

銀行ではなくて投資家が資金をだしている仕組みなんですね。

引用元:Kabu Berry

その販売(発行)推移は公表されており、日本モーゲージサービスのみではなく住宅ローン全体の傾向になるわけですが、それに注目しておくことも必要ではないかと思います。

もちろんフラット35は日本モーゲージサービスだけではないので日本モーゲージサービスがシェアを大きく伸ばしていたら別です。
ただ、発行額がもしこのまま天井をうつのでありましたら日本モーゲージサービスにとって大きな向かい風だと思います。

引用元:Kabu Berry

住宅瑕疵保険

住宅事業者が供給する新築住宅における瑕疵担保責任の発生時の費用のための保険です。国土交通省の指定が必要ですが、限られた数社の参入となっています。

国土交通省が指定する「住宅瑕疵担保責任保険法人」は、他には4法人のみとなっています。

引用元:The Goal

※現在は5社のようです。国土交通省のページはこちら。日本モーゲージサービスの子会社である株式会社ハウスジーメンも記載されています。

住宅アカデメイア

住宅産業の合理化・システム化を行うにあたって必要な、各種情報、ツール、コンサルティングを提供しています。

具体的には、「ハウジングプロバイダ・システム」の開発・提供、当該システムを活用した住宅フルフィルメント、住宅コンサルティングなどのサポート業務です。

ハウジングプロバイダ・システムは、日本モーゲージサービスの登録商標です。

新築住宅の設計から施工、完成引渡後のメンテナンス期間を経て再販市場へ流通するまでのプロセスをITクラウドシステムとそのプラットフォームで支援するシステムの総称です。

引用元:The Goal

各事業評価

以上で3つの事業分野を見てきましたが、それぞれ、売上高、利益、成長率の順がバラバラですので、何を重視するかによって個人投資家の評価も変わってくると思います。

売上高 利益 成長
1.住宅金融
2.住宅瑕疵保険
3.住宅アカデメイア

現在のメイン事業は住宅金融と言えますが、成熟された産業であり、競合も多いので、利益を確保し続けるのは難しいかもしれません。また、景気の影響を受けやすかったり、中央銀行の金利政策にも大きな影響を受けます。

 住宅ローン事業は成熟した産業であり真新しさは無い。
近年の好景気により売上高は堅調に推移しているが、景気の影響が大きい為、長期保有には一定の注意が必要。

引用元:IPO中心 ≪公式ブログ≫

一方で、今は小さい事業であるものの、住宅アカデメイアに注目すればこれから伸びると考えることもできます。ITやコンサルのウェイトが大きくなってくれば、PER/PBR的にももっと評価されるときがくるかもしれません。

フラット35の市場は国内の人口減少に伴い縮小していくでしょうが、グループ会社の住宅アカデメイアが手掛けるコンサルティング事業がどれだけ成長できるかが決め手になりそうです。

引用元:サラリーマンが株式投資でセミリタイアを目指してみました。

昇格期待

2017年12月に東証2部へ昇格し、その後も優待新設・株式分割・立会外分売等を行っており、東証1部へ昇格することがほぼ確実視されています。

東証2部から1年ルールで、2018年12月頃には東証1部へと昇格する可能性が高いです。

ただし、財務的に、昇格と同時に増資するのではないかとの指摘もあります。

分割・分売・優待など昇格サインは出まくりで明言もしています。ただ、財務がアレなので昇格と同時に増資の可能性も?安ければ分売も参加しようと思っていますが、分売までに上がったら見送りかな…。

引用元:バネ男の株のアレ。

中期経営計画

日本モーゲージは、2020年3月期を最終年度とする2ヵ年の中期経営計画を発表しています。

2020年3月期において、売上高68.3億円(年率+4%成長)、営業利益11.5億円(年率+18%成長)を目標値としています。

住宅金融事業と瑕疵保険事業が順調に拡大する上に、住宅アカデメイア事業の黒字化と利益成長を見込んでいます。

株主優待はクオカード等

株主優待は保有株式数に応じてクオカードと宿泊優待券がもらえます。

  • 100株以上  クオカード1,000円相当
  • 1,500株以上 宿泊優待券1枚が追加

宿泊優待券とは、自社子会社運営住宅展示場型宿泊施設を1棟1泊15,000円で利用可(4名まで)となります。

総合評価

上場後に株価は伸び悩んで初値割れしましたが、2017年中盤を底として、業績順調・2部昇格・優待新設という材料で株価は上昇しています。

2018年5月時点でPER12.7倍/PBR3.1倍となっています。金融業としてはこのあたりがフェアバリューと思われますが、東証1部昇格イベントが控えることや、年率+18%の利益成長を目指す中期経営計画の達成が見込まれれば、まだ上値余地はあるように思います。

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