エムアップは、社長がレコード会社出身のITベンチャー。歌手等のファンサイト運営が柱。CDなど物販も。
堅調な業績を続けていましたが、突如として2017年に秋元康関連銘柄と目され、祭りとなりました。材料株として分類します。
エムアップの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
新たなる秋元康関連銘柄
ITメディアビジネスが根幹
エムアップは、月額会員制ファンメール(声優、アイドル、俳優)や、デジタルコンテンツ販売・月額サービスといったITメディアにおけるエンターテイメント事業を行ってきました。
無借金でかつ、利益率の高いビジネスを行うことで、堅調に利益をあげてきました。
しかし、2017年2月以降、そのような業績とは全く関係ないレベルにまで買い上げられます。それはブランジスタ、イグニスに続く、秋元康関連銘柄というお祭りでした。
秋元康銘柄として①:EMTGと資本業務提携
2017年2月1日にエムアップは、EMTG(非上場会社)と資本業務提携を結びます。
EMTGはエムアップと同業で、ファンクラブ向けの企画・開発・運営や、スマホ向けサイトのファンサイトの企画・開発・運営などを手掛けていました。スマホを使った電子チケットなどにも取り組んでいます。
その1週間後、EMTGの特別顧問に秋元康氏が就任することが発表され、エムアップはストップ高となります。
冷静に考えたら
「業務提携先で秋元康さんが顧問に就任したらエムアップの業績が上がるのだろうか。」
という疑問は生まれるのですが
それはブランジスタ、イグニスと二回秋元相場を作られていますので
条件反射で飛びつきたいというのもとてもわかります。
引用元:Kabu Berry
秋元康銘柄として②:乃木坂46との公式コラボアプリを発表
EMTG関連でひと相場を演じた後は、落ち着きを取り戻していたのですが、2017年5月12日から再度、動意付きます。
それは、エムアップの子会社WEAREにて、乃木坂46の公式コラボアプリ『乃木坂46~always with you~』が開発されていることが明らかとなったからです。
その後は、15日に決算発表、17日に思わせぶりな新株予約権の発行(社外協力者3名ということで秋元康氏やその周辺か?とウワサされる)、18日に『乃木坂46~always with you~』の正式発表などと、次々と材料が投下されました。
売り禁を超えて、株価爆騰!
5月19日にはあまりの過熱ぶりから増担&売り禁になったものの、勢いは衰えることを知らず、株価は5倍近くまで上昇しました。(5/12~6/1まで時点)
「売り禁に買いなし」とは言いますが、エムアップの場合は売り禁になろうともお構いましに上げ続けました。売り禁前の玉を握って、踏み上げられた個人投資家も多かったようです。
エムアップの空売りで全てぶっ飛んでしまったから
引用元:しゅ~まいのリアルガチ日記
完全にファンダメンタルズを無視した祭りの様相ですが、過去のブランジスタやイグニスを見ても明らかなように、秋元康関連銘柄は、祭りのあとは急落して元の株価まで戻っています。
そもそも秋元康関連のビジネスは利益の大部分を持っていかれるため、開発・運営側にどれだけの利益が残るのか疑問もあり、ブランジスタの全く収益があがらなかった結果をなぞるだけになるとも思えます。
それでも祭りの最中はそんなことはお構いなしのようです。
祭りの終わり
6月初の売り方が悲鳴をあげた上昇が天井となりました。
6月第2週に急落してからは、ダラダラと右肩下がりで株価は下げ続けました。
新たな祭り?
VRコンテンツ制作子会社を設立
前回の祭りから1年弱。新たな祭りが始まりました。
エムアップはVRコンテンツ制作子会社を設立することを発表し、これを好感するかたちでストップ高となります。
買い仕掛け
VRコンテンツの材料もありましたが、空売りの踏み上げを狙った買い仕掛けではないかという思惑もあるようです。
Twitter等の有名人が買い仕掛けしているのではという話が出ています。
金曜日動いた株 エムアップ:3661一気買いしたのは….トンピン氏?パナ?ウルフ?
引用元:個人投資家の株備忘録
株主優待はクオカード
2016年9月に優待を新設し、クオカード500円分が貰えるようになりました。
年2回(3月9月)であること、オリジナルクオカードであることから、優待目的の個人投資家には人気があります。
初めてとなるクオカードはなんとhideでした!ファンには垂涎モノなのではないでしょうか。
社長が生前のhideと交流があったようで、起業のきっかけの1つだったそうだったという縁で、今回初めての優待なんで、hideの事務所に了解をとって、オリジナルのクオカードを作成したようです。
ヤフオクでもプレミア付きとなり、額面よりも高い値段で取引されているようです。
ヤフオク見ているんですが、額面500円のクオカードですが、1月上旬時点では、1000円前後で取引されているようです。
つまり、プレミアが付いているということになるかと思います。
総合評価
2017年5月の祭り以前からのホルダーはほとんど手放してしまったのではないでしょうか。
ファンダメンタルズから考えると非常に高い株価となっており、いつ急落してもおかしくありません。その後、やはり急落してしまいました。
2018年4月には再度祭りが始まったようで、典型的な材料株・仕手株となっていると思われます。
モメンタム投資家、デイトレーダーとしては腕の見せどころですが、バリュー投資家としてはそっと離れるというのが正しい行動かと思います。
エムアップはこのところ人気化して急騰しており、ファンダメンタルズからはやや許容しにくい位置まで株価が上昇しています。私としては現在の強いモメンタムが継続する限りは頑張って保有して行こう思っていますが、バリュー系の投資家としてはちょっとお尻がムズムズする感じで、限界は近いですね。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌