昭文社は、 『マップル』で首位級、ガイドブック大手。電子情報にも展開。訪日観光客向け事業を第3の柱に。
低PBR好財務の資産バリュー株ですが、利益成長が見えません。株主優待は自社出版物です。
昭文社の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
ガイドブック出版からWEBサービスへ展開なるか?
ガイドブック大手
昭文社は、マップルやことりっぷなどが有名なガイドブック大手出版社です。
カーナビやWEBサイトの発達によって、紙のガイドブックの重要性は下がってきていますが、女子旅向けに特化したことりっぷブランドを確立させることで存在感を示してきました。
WEBサービスへの展開
しかしながら、出版不況の現代において、紙のガイドブックを事業展開するだけでは限界があり、WEBサービスへと軸足を移そうとしています。
低PBR好財務であるため、大負けのリスクがないと考えられる一方で、ことりっぷサイトがブレイクすれば株価数倍が狙えるとし、ローリスク・ミドルリターンで勝負できると評価されていました。(しかし、これは失敗に終わり、撤退されたそうです。)
ブランド力急上昇で化けかかっている「ことりっぷサイト」がもしもブレイクしたら「一躍IT関連銘柄」に変身する可能性がある。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
また、インバウンド向けのWEBサイト「DiGJAPAN!」も期待されています。
業績回復のカギを握るのが好調な訪日観光客向け、いわゆるインバウンド消費の取り込みです。5か国語対応の宿泊予約比較サイトや日本旅行の情報を発信するウェブサイト「DiGJAPAN!」の運営など施策が当たればまだまだ巻き返すポテンシャルは秘めています。
引用元:おらんげんの投資ノート
2017年3月期は赤字転落
2017年3月期は売上高が-20%に沈み、営業利益段階から赤字転落しました。
減配・無配を心配する声があがっていました。(結果的には配当維持となりました。)
マップルミニは好調だったもののカーナビソフトの不調や返品増、退職給付費用の増加がコストを押し上げての赤字転落となり分厚い自己資本比率(70%台)ながら期末配当は減配、ヘタをすると無配になる可能性も出てきました。
引用元:おらんげんの投資ノート
2018年度も混迷
2017年8月になり、「過年度の連結財務諸表等に関する誤謬の判明」及び「平成30年3月期第1四半期決算発表の延期」に関するお知らせを発表しています。
これは、2015年3月期の通期の連結財務諸表等も誤りがあることが判明したそうです。そのため、従来予定していた2018年3月期1Q決算が発表できず、延期となっています。2017年8月段階では発表予定日は未定です。
株主優待は自社出版物
株主優待は自社出版物が貰えます。3,000円相当(2~3冊分)のようです。
2017年分は、株主住所の道路地図と、ランダムでガイド本が貰えたようです。
私の住んでる東海地方の道路地図と北海道のガイド本ですね。
あまり興味のない地域のガイドブックを貰っても仕方ありませんし、優待を選択式にしてほしいというのは、当たり前の声だと思います。
しかし優待は選択式にしてほしいな、と毎年思います。今年もまた、マックスマップル以外は友人や古本屋直行になりそうです。
引用元:行き当たりばったりの株日記
総合評価
低PBR好財務であるため、資産バリュー株と言えそうですが、成長期待が全くもてません。
2017年3月期に赤字転落し、2018年度の行方も分かりませんので、手出し無用だと思います。
株主優待についても、自分で選択できないのであれば、不要なガイドブックを貰うことも多いと思われ、あまり魅力的だとは思えません。
2014年には主力に据えていたものの、期待した結果を得られず、優待狙いの1枚だけホールドに落ちています。
昭文社は苦境が続いていますが、ま、優待狙いで1枚だけPF下位でホールドしていくのには特に大きな問題はないものと考えています。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌