松田産業は、電子部品スクラップから貴金属を回収、電子材料・地金の形で販売。魚すり身など食品素材卸も。
株主優待は1年以上保有でクオカードです。
松田産業の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
貴金属事業は落ち込み、食品事業は伸長
貴金属事業と食品事業
松田産業は貴金属事業と食品事業を2本柱としています。
貴金属事業では、エレクトロニクス業界から貴金属スクラップを回収し、精錬・精製して、加工・販売しています。
食品事業では、水産品・畜産品・農産品を仕入れ、すり身・カット・冷凍・レトルト・乾燥等の加工を行って、高品質の商品を各種メーカーや外食業界へと販売しています。
ここ数年は、貴金属事業が落ち込みながらも、食品事業の伸長で補っています。
貴金属事業に関しては、下期から半導体・電子部品業界が回復してきたものの、上期の落ち込み分を回復出来なかったことにくわえ、調達側の写真感材業界の縮小も継続しているため、取扱高が伸び悩みました。一方、食材事業に関しては主力のすり身が下落したものの、他のエビ・カニ等の魚介類、鶏肉・卵等の畜産品が堅調に推移したため、食材事業が貴金属事業を下支えする構図となりました。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
業績・財務ともに安定的
貴金属事業は市況や為替の影響を受けるものの、全体としては、リーマンショック時も黒字を確保するなど、業績は安定的です。
黒字を出し続け、キャッシュを積み上げているため、財務も安定的です。実質無借金経営であり、自己資本比率は70%超という状況です。
株価はPBR1倍割れの状態が続いており、指標的な割安感があります。
●自己資本比率が7割台で、「現金等>有利子負債」と、財務面は安定的。
●現在の株価は、PBRが1を下回り、資産面からみて割安感がある。
中期経営計画の目標値を引き下げ
2019年3月期を最終年度とする3年の中期経営計画を推進中ですが、2017年3月期の決算発表において、目標値の引き下げを実施しました。
- 売上:2,100億円 → 2,000億円
- 営業利益:50億円 → 40億円
貴金属事業の落ち込みを反映したものと考えられ、今後の挽回には、食品事業の伸びが必要となってきます。
シクリカルな部分がある半導体や電子部品市況、ボラの大きい貴金属市況の影響は仕方ない部分があるものの、一部で”省金化”の流れが見られるため、全社で4割弱の利益を上げる収益源に育った食品事業のウエイト向上が鍵を握ります。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
株主優待はクオカード
株主優待は2,000円分のオリジナル・クオカードです。
保有株数は100株以上となっており、段階的な制度にはなっていません。
2017年より優待制度が変更
株主優待のクオカードが貰えるのは、1年以上の継続保有が条件となりました。
長期優遇制度というよりは、長期(1年以上)保有が条件となった形です。
この変更に対して心配意見も見られます。
株主優待が経営上の負担になってしまっているのでしょうか。突然、廃止になるというパターンよりはずっと良いのですが、少し心配です。
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
隠れ優待としてカレンダーも
隠れ優待としてカレンダーも貰えます。
また最近は「隠れ優待(?)」としてカレンダーも戴いています。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
総合評価
指標的な割安さがあり、業績も安定的であるため、100株ホールドで優待を貰い続けるには問題ありません。
一方で、業績向上は見通しにくく、大きな投資を行う理由は見つかりません。
ポートフォリオ下位としては十分であると評価されています。
松田産業はPF下位としては十分に良い銘柄です。このレベルの銘柄をこのランキングで持てるという事が、何よりも日本株市場の高い魅力を示していると思いますね。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
全般的に評価が高めです。
株価(1,503円):★★★☆☆ 一時期の低迷から回復してきました
配当金(1.86%):★★★☆☆ 標準レベルです
優待内容:★★★★☆ 利回り1.3%のクオカード+カレンダー参考指標:PER 18.8倍、PBR 0.77倍
総合得点(15点満点):10点
※データは平成28年12月30日終値時のものです
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
財務安定度が良い評価ですが、全体的には普通という評価をされています。
【 きびなごの格付け 】 C
〔A~Eの5段階評価で、Aが最高・Cが普通・Eが最低〕
●業績安定度:C
●財務安定度:B
●配当利回り:C
●割安度:C