明治海運は、外航船船主。自動車船、タンカー、バラ積み船を中長期貸船。ホテル、不動産賃貸も。商船三井色。
株主優待はありません。
明治海運の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
海上の大家さんから陸上の大家さんへ
事業内容
明治海運は、大型原油タンカーや自動車専用船等の船舶を所有し、国内外の有力開運会社と中長期傭船契約を締結して運航しています。
海上の大家さんという感じです。
だからなのか(?)、地上でも大家さんになろうと言うことで、不動産業やホテル業を拡大しており、特にホテル業の存在感が増しているとコメントされています。
2014年くらいから早い成長を見せてます。これは海運事業の好調もあるけど、ホテル事業の存在感が増している感じです。
引用元:大河の一滴
明治海運の公式WEBサイトによれば、多額の初期投資を行って、長い年月をかけて回収するという側面からは同じビジネスモデルだと説明されています。
海運会社と不動産やホテルというと、全く脈絡がないようですが、実は、多額の初期投資を行い、長い年月をかけて回収するという側面からは同じビジネスモデルであり、顧客に選ばれることで信用を創造するという、成功のための哲学もまた同様であると考えています。
引用元:明治海運
それにしても、明治海運のWEBサイトは古臭さがすごいですね。改修しないのは無駄な経費を掛けないという良さかもしれません。
ホテル事業
ここ数年、ホテル事業が急成長しています。
5年毎のホテル事業における売上利益は以下の通りです。
- 2008年3月期:売上47.6億円、営業利益3億円
- 2013年3月期:売上48.5億円、営業利益4.4億円
- 2018年3月期:売上125億円、営業利益13.5億円
2015年3月期に取得した「ザ・ウィンザーホテル洞爺リゾート&スパ」は、洞爺湖サミットの会場として有名になったホテルです。700億円もの巨費を投じた当ホテルを、明治海運は30億円程度で取得した模様です。
その他にも、スキー客が増加しているニセコにおいて、「ニセコノーザンリゾート・アンヌプリ」を保有しています。
その他、「ANAクラウンプラザホテル稚内」(北海道)、ラグナガーデンホテル(沖縄)、「シーサイドホテル舞子ビラ神戸」(兵庫)等を保有しています。
巨大財務
船舶や不動産を所有し、長期で回収していくという業種柄、借入金が大きくなっています。
20018年3月期においては、キャッシュ188億円に対して借入金1,000億円を超えており、時価総額147億円と比べると巨大な財務となっています。自己資本比率は10%です。
ホテルを購入していますが、自己資本比率は改善傾向で借入金は一定水準を維持していると評価されています。
そしてホテルとか買ってるけど自己資本比率が改善傾向。収益性がより上がってるということにはなりそうです。借入金は以外に水準を維持。
引用元:明治海運
総合評価
中長期契約で船舶を賃貸しており業績には安定感があります。さらにここ数年でホテル事業が成長しており、着々と売上・利益を伸ばしています。
2018年5月時点でPER11.2倍/PBR0.88倍となっています。毎期安定して黒字を出しているにしてはPBR1倍割れというのは指標的な割安感はあります。
とは言え、借入金が巨額であり、金利上昇場面が怖いということの現れではないかとも思われます。
長期で低PBRとなっており、長期保有に適しているのではないかと指摘されています。
収益力を高めていてBPS推移も加速財務も改善なんてところですが、長期で低めのPBRということにはなりそうです。長くならこれいいんじゃないかな感。もっとも2015年以降はずっとそんな感じなので長く見れないなら待てないと思うけど。
引用元:大河の一滴