三井松島産業(1518)

三井松島産業は、柱は豪州生産、輸入販売など石炭事業。豪以外の権益も拡大。施設運営、飲料ストロー等に展開。

鉱業という分類からか個人投資家の分析は少ないものの、事業多角化により安定収益が目立ってきています。株主優待は宿泊割引券等です。

三井松島産業の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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石炭事業から事業多角化へ

オーストラリアの石炭子会社が事業の柱

三井松島産業の事業の柱は、オーストラリアの石炭子会社です。

石炭事業はエネルギー市況や為替の影響を大きく受けるため、収益は不安定な状況でした。

2010年のブログですが、為替や市況の影響を大きく受けて業績がブレていることが指摘されています。

同社の場合、収益のほとんどは豪州の石炭子会社のものです。しかも、決算期が3ヵ月ずれていますから、3月決算分はすでに12月で終わっています。それでは、なぜ前年度はそんなにぶれたのでしょうか。それは、為替です。期末にかけて急速に円に対して豪州ドルが下げたためです。まさに、熱ものに懲りてなますを吹く状況です。

引用元:世田谷発。株式投資とアフィリエイトで稼ぐ

事業多角化

2017年においても事業の中心は石炭(エネルギー)事業ですが、一方で、生活関連事業と名付けた他分野の事業を伸ばしています。

具体的には、電子部品分野、飲食用資材分野、衣料品分野、介護分野などです。

衣料品分野

2016年に花菱縫製を買収しています。

オーダースーツの先駆者として商品開発から精算・販売までの国内一貫体制による事業を展開しており、百貨店や消費者から高い評価を得ているようです。

非石炭の生活関連事業に関しては、2016年に買収した衣料品の花菱縫製の通期稼働効果もあり、のれん代の償却はあるものの、収益を下支えする形となりました。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

電子部品分野

2017年にはクリーンサアフェイス技術を買収しています。

液晶パネルや半導体関連の部材加工を行っている会社で、有機EL関連としても注目されています。

液晶パネルや半導体関連の部材加工を行っているクリーンサアフェイス技術完全子会社化すると発表している。液晶パネルだけでなく、有機ELディスプレイでも大きな役割を担う技術を有しており、有機EL部材・部品関連銘柄において一気に注目を集める存在となっている。

引用元:株師孔明の株ブログ

同社の買収には40億円を投じており、一定ののれん償却が発生する見込みです。

40億円を投じて買収したマスクブランクスの成膜加工を行う、クリーンサアフェイス技術(年商26億円・営業益4億円)の業績が通期でオンされます。
但し同社の純資産は16億円のため、一定ののれん償却が発生します。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

M&A巧者?

上記のような買収を行っていますが、本業である石炭事業とはシナジーはほとんど無さそうです。

にも関わらず、投資額に対して安定した収益・EBITDAを生み出しており、目利き力のあるM&Aができていると評価されています。

累計投資額123億円に対して、年間23億円(予想)のEBITDAを生み出すなど、”目利き力”のあるMAが実施出来ているので、事業間シナジーが薄い点は多少気になるものの、好財務を活かした買収政策が今後も期待出来そうです。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

財務良好・キャッシュフロー良好

主事業である石炭事業は市況・為替の影響を受けるため、業績は安定的とは言えません。

しかし、借入金は少なく、自己資本比率54%と、財務状態は悪くはありません。

また、巧みなM&Aにより営業キャッシュフローはプラスを確保し続けており、キャッシュを稼ぐことには成功しているように思えます。

株主優待は宿泊割引券等

株主優待は保有株式数に応じて、宿泊割引券(3,000円相当)が貰えます。

  • 100株以上  2枚
  • 1,000株以上 4枚
  • 3,000株以上 6枚

また、長期優遇制度として、3年以上継続保有した場合に、

  • 5,000円相当の自社子会社商品券

が貰えます。これは、花菱縫製の商品券で、スーツ等に使うことができます。

個人投資家で優待を取得・活用しているようなブログは見当たりませんでした。

総合評価

石炭事業は市況・為替次第のため想定しにくいですが、巧みなM&Aにより生活関連事業は安定収益化しています。

なぜシナジーのなさそうなM&Aが上手く行くのか?という点が不明なので、手が出しにくいですが、業績に安定感が増してくれば見直し買いが起こる可能性もありそうです。

資源一本足からの脱却が着実に進んでおり、増配基調になるのではないかと評価されています。

「資源一本足」打法からの脱却が着実に進んでいて、業績安定感が増してくること等を勘案すると、石炭相場がよほど荒れない限り、緩やかな増配基調に転換してくると推察されます。まずは5年前に出した記念配当50円水準がターゲットとなり、それくらいであれば無理もないように思います。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

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