エムケイシステムは、社会保険労務士事務所、労働保険事務組合向けASPサービス提供、子会社で人事総務事業展開。
株主優待はありません。
エムケイシステムの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
ニッチな社労士向けクラウドサービス
事業内容
エムケイシステムは、社会保険・労務管理に関する業務支援クラウドサービスを提供する社労夢事業を主力としています。
また、2016年にはM&Aにより、経費精算・年末調整・人事評価等の業務を効率化するクラウドサービスを提供するCube事業を開始しています。
社労夢事業
社会保険労務士事務所や企業内社労士をターゲットとして、クラウドで業務支援システムを提供しています。
煩雑な業務である上に、法律対応も必要となり、専門のシステムを使わざるを得ない領域に対して、安価なクラウドサービスを提供したことで利用者が拡大しています。
社労士向けセミナーや研修を開催しており、そこで販促活動を行って、顧客を獲得しています。
社労士の業務は会社にとって必須の事務手続きであり、欠かせない存在であると指摘されています。
社労士が扱う業務は、会社として一人でも従業員を雇用すれば、
必ずそこに申請手続きの事務が生じます。
そしてそれは雇用期間中も給与計算処理や就業管理などが継続し、
退職時には各種保険の申請手続きと、
「人」の雇用におけるライフサイクルで欠かせない存在となります。
引用元:中長期投資の練習記録
Cube事業
2016年10月、ビジネスネットコーポレーションを子会社し、同社のCube事業をポートフォリオに加えました。
Cube事業は、人事フロント業務に特化し、経費精算システム・年末調整システム・人事評価システム等をクラウドサービスで提供しています。
国策である働き方改革に適合するテーマとしても注目されます。
しかしながら、Cubeの事業利益はのれん償却を賄えず、営業赤字が続いています。
M&Aが割高であったことが指摘されています。
M&Aした会社ののれんの償却がその事業の利益でまかなえないところを見ると、割高でつかんでしまったようです。
引用元:しんちゃんの投資備忘録
社労夢事業の成長
社労士の業務はIT化が進んでいない数少ない分野であり、ニッチ市場ながらそこに焦点をあてたエムケイシステム(社労夢)は成長が続いています。
給与・会計システムは市場拡大余地がないが、社労士システムは奇跡的にフロンティアが広がっていると評価されています。
・給与・会計システムなどはすでにシステムが行き渡っており市場拡大の余地がないが、社労士システムは市場が小さかったことものあり奇跡的に電子化が遅れていて、フロンティアが広がる。
引用元:すぽさん投資ぶろぐ
競合企業が少ない中で、安価なクラウドサービスを提供したからこそ、成長できていると評価されています。
しかし、企業の「人」に纏わる社労士が使う業務ソフトは、
調べてみると三菱系のIT企業など限られた企業からしかリリースされていないうえに、
圧倒的なシャアを取っているところもなく、
かつ中小企業が圧倒的に多い中で、
高いパッケージ商品がずっと君臨し続けることは想定しにくく、
だからこそ、エムケイシステムの少額で気軽に始められる
クラウド型サービスが刺さるのだと思います。
引用元:中長期投資の練習記録
ライセンス費用の追加払い&過年度決算の遡及修正
2018年6月、他社ソフトウェアのライセンスについて、報告すべきライセンス数(ID数)に認識齟齬があったとして、ライセンス費用の追加払いと過年度決算の遡及修正を発表しました。
これにより、2017年3月期、2018年3月ともに、営業利益4億円程度→3億円程度(-1億円)の修正となっています。
翌日の株価はストップ安で引けており、個人投資家にも人気の銘柄であっただけに、衝撃が走っています。
3910 エムケイシステム がやらかしてくれた。
困るのだ、こういうのは。
好財務
2018年3月期において、実質無借金経営であり、自己資本比率68%となっています。
この数値から上記の遡及修正がかかる見込みですが、それでも好財務であることには変わりないと思われます。
総合評価
ニッチ市場においてストック型ビジネスモデルで安定成長してきました。個人投資家にも人気となり、順調に株価を上げていましたが、2018年6月にライセンス費用の追加払いが発表され、株価は急落しました。
2018年6月時点でPER16.2倍/PBR3.23倍となっています。高まっていた評価が一気に剥落してしまった印象です。
Cube事業が重しであった上に、ライセンス費用問題で急落したことから、しばらくは底値探りの展開になると思われます。
ストック型ビジネスモデルを高く評価されており、4.0評価(投資する)としています。
理想的なストック型ビジネスモデルを持ち、電子化の遅れた社労士システム市場でシェアNo.1として成長を遂げる。クラウドへの対応も早く変動費がほとんどかからない構造のため利益率向上も期待できる。「成長・ビジネスモデル・割安」が揃った稀有な株。4.0。
引用元:すぽさん投資ぶろぐ
2016年当時、PER15倍程度にあった際に、地味な業務で売上拡大余地が不明であるため、割安放置されているのではないかとコメントされています。
⑪割安放置の理由
・地味な業務だからか
・売上拡大余地が不明だから?
引用元:みやびの館@株式投資