森トラスト・ホテルリート投資法人は、ホテル特化型REIT。スポンサーの森トラスト及び森トラスト・ホテル&リゾーツは、40年以上にわたりホテルの開発・運営。
都心かつグレードの高いホテルに重点投資しており、分配金利回りが低い(評価が高い)REITです。
森トラスト・ホテルリート投資法人の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
強力スポンサーを持つホテル特化型REIT
2017年IPOで東証REITへ上場
森トラスト・ホテルリート投資法人は2017年2月に東証REITへ上場しました。
IPO売出価格143,000円に対して、初値は145,000円(+1.4%)と上々のスタートを切りました。
2017年6月現在まで投資口価格は右肩上がりとなっており、従って、分配金利回りは低下傾向にあります。分配金利回りは年間3%台になっており、他のホテルREITより低くなっています。
ポートフォリオ
森トラスト・ホテルリート投資法人はホテル特化型REITとして、ポートフォリオは4件のホテルとなっています。
- シャングリ・ラ ホテル 東京
- コートヤード・バイ・マリオット 東京ステーション
- コートヤード・バイ・マリオット 新大阪ステーション
- ホテルサンルートプラザ新宿
物件価格は合計で1,000億円程度で、東証REITでは中小型の部類となります。
「全国主要都市」及び「著名な観光地エリア」に立地した物件に投資するとしており、また、比較的グレードの高いホテルに重点投資する方針です。
都心に集中
ポートフォリオは4件しかありませんが、そのうち3件が都心となっており、取得価格ベースでは82.7%にものぼります。
他のホテル系J-REITと比べると都心に集中したポートフォリオです。
保有物件の所在エリアは、都心6区(千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区、品川区)の割合(取得価格ベース)が82.7%となっています。
ホテル系J-REIT保有のホテルアセット全体における都心6区の割合である11.3%に比して高い割合となっています
引用元:The Goal
グレードの高いホテルに重点
グレードの高いホテルに重点投資を行う方針であり、特に最上級のグレードであるシャングリ・ラ ホテル東京の賃料ウエイトが全体の4割を占めます。
月次で開示される当ホテルの営業情報が非常に重要となると指摘されています。
特にシャングリ・ラの賃料ウエイトはポート全体で約4割を占めますので、
月次で開示されている営業状況は歩合観点で非常に重要と言えます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
また、グレードの高いホテルのみを持つことで、話題性のある民泊とは住み分けができると考えられています。
シャングリラホテル等の一流のホテルを組み入れており、民泊の影響は受けないホテル系リートといえます。
森トラストという強力なスポンサー
森トラスト・ホテルリート投資法人の評価が高い(分配金利回りが低い)要因として、森トラストという強力スポンサーを持つことがあげられています。
老舗デベロッパーであり、ホテルの開発・運営のノウハウを持っている森トラストがスポンサーとなることで、今後も優良な物件をポートフォリオに組み入れられることが期待されます。
スポンサーの力量や外部成長ポテンシャルの差であり、スポンサーの
森トラストは老舗デべというだけでなく、日本で約40年に渡ってホテルの
開発・運営をしてきた実績がありますので、森トラスト側のExitも含めて、
今後とも手厚い供給のパイプラインを有していることを意味しています。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
現時点で格付はないものの、信用力は高いと評価されています。
森トラストがスポンサーのホテル系リートであり、現時点で格付はありませんが信用力は高く、資産規模が拡大すれば何れAA格を取得すると考えています。
森トラストグループがスポンサーであることに魅力を感じられ、買いたいと評価されています。
森トラストグループのホテル&リゾート事業ってのも魅力的な感じですし、程良い利回りでゲットできるなら、コレクション買いしたいと思っています。
引用元:J-REITで毎月分配金生活
今後の物件取得について
今後の物件取得については以下のように考えられています。
会社側のマテリアルに名有りの参考物件として挙がっているのは、赤坂ツインTの再開発と銀座マロニエ通り、沖縄恩納村のシェラトン・サンマリーナです。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
総合評価
REITの中では分配金利回りが低い水準にあり、投資妙味に乏しいと思います。
しかしながら観光立国を推し進める日本においてホテルは魅力的な投資先と考えられます。
分配金利回りが低いということは、逆にそれだけ評価が高いということであり、公募などによる一時的な下落の際には分配金利回りを意識した買いが検討されます。
IPO時も公募をしておらず、借入金の水準や株価の高さから考えても、公募による資金調達が意識され、その際には非常に注目だと指摘されています。
財務状況については、現在のLTVが47.1%・上限を60%としており、LTVを保守的に抑えがちな昨今のREITの中ではそこそこの水準となっており、既述のとおり株価は上場来の高値水準ですので、否が応でもPOによる外部成長が意識されます。当法人は2016年1月から運用を開始しており、(これは異例ですが)上場時も売出のみで公募しておらず、いきなり巡航しておりましたので、もし初のPOがあれば、非常に注目と言えます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所