ムゲンエステート(3299)

ムゲンエステートは、首都圏1都3県で中古不動産の買い取り・再販を展開。区分所有マンション、投資用不動産が柱。

不動産株の中でも指標的に割安感がありますが、資金面が懸念です。6月の株主優待はクオカードです。

ムゲンエステートの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。

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中古不動産のバリューアップ

首都圏で中古不動産を買い取って再販

ムゲンエステートのビジネスモデルは、中古不動産を買い取ってバリューアップし、再販するというものです。

競合他社も多く、特に以下の企業をライバルとして見ているようです。

3288オープンハウスさんの不動産流動化事業が当社とほとんど同じものですね。あとは8934サンフロンティア不動産さんとか8923トーセイさんあたりになります。

引用元:みきまるの優待バリュー株日誌

業績は絶好調ながら割安放置

2000年以降では赤字転落は無いようで、リーマンショックや東日本大震災の時期にも最終利益を確保しています。

これについては、中古不動産の目利きとバリューアップに強みがあると考えられます。利回りの高い物件(=価格的には安い)を購入してバリューアップするので、再販価格が高くなりすぎず、必ず買い手が居るということのようです。

当社では元々利回りの高い物件を買っている。なので(厳しい時期にも)価格を下げれば買ってもらえたのが大きい。また 利回りの高い物件を買うという方針 は今でも変わらない。

引用元:みきまるの優待バリュー株日誌

中古不動産・リノベーションについては国策的な側面もありますし、今後の需要も大きそうで魅力があります。それに加えて指標的な割安さもあるため、購入されている個人投資家も多いようです。

私は中古不動産(リノベーション)にゲームチェンジとしての魅力を感じています。
指標の割安さ、総合利回りの高さから、ここで購入することにしました

引用元:RYUの投資日記

一方で、やはり景気や不動産市況の影響はさけられないことから、業績の安定感には疑問の余地もあります。

市場環境が好調な現在は良いですが、もしもリーマンショックのような事態が起こると大きく影響を受けてしまいそうです。

引用元:株主優待と高配当株を買い続ける株式投資ブログ

有能な営業マンによる属人的な仕入・販売によるフロービジネスであることなどの観点から、業績を中長期的に展望するのは困難であるため、割安評価も仕方ないと指摘されています。

出口も主に個人の富裕層等が多いため彼らに販売する数億円の中小型物件の仕入が激烈を極めている状況や、今後の金融機関の融資姿勢が不透明なことを鑑みると、中長期的な業績を展望するのは困難であり、市場での割安な評価も納得のいくところです。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

懸念は資金面

ムゲンエステートの懸念は資金面にあります。

自己資本比率は2割台と、財務面はやや有利子負債が多い気がします。

引用元:株主優待と高配当株を買い続ける株式投資ブログ

借金をして不動産を購入し、それを再販するということを繰り返しているため、営業CFは赤字が続いています。

ただし、現在のような超低金利の状況で、不動産屋としては当然の戦略とも言えます。

ただその一方でフリーキャッシュフローは真っ赤っ赤

引用元:みきまるの優待バリュー株日誌

加えて懸念されるのは公募増資です。

2016年2月に東証1部への昇格となりましたが、同時に、公募増資と経営陣の持株売り出しも行っています。

ムゲンエステートが東証マザーズから東証1部か2部に
移るようです。
1部になるか2部になるかはまだ不明ですが、
2月5日から変わります。

ここまで良いのですが、同時に公募増資も発表しました。

引用元:無職を目指して、株でがんばる! ~ケ・セラ・セラ~

公募増資の発表で株価は18%を超える下げとなり、結局、発行価格は1,772円となり、調達予定からかなり下回ったのではないかとも思えます。

地合いのせいもあるかと思われるが、その下げ幅は-18.83%であり、希釈率をかなり上回っている。

引用元:licの投資研究日記

その後、2016年は株価は右肩下がりを続け、1,200円台(分割後600円台)まで売り込まれました。

2017年に入って底を打ち、前回の公募増資の発行価格である1,772円(分割後886円)は回復してきています。とはいえ、株価が上がってくれば再度の増資も考えられることは、株価の上値を重くしそうです。

業績鈍化

2017年12月期も業績好調ながら・・・

2017年12月期は3Qまで決算発表がなされましたが、概ね、業績予想にオンラインの状態です。一方で気になるのは、棚卸資産が減少しており、仕入が進んでいない点です。翌期以降の販売が鈍化・減少する可能性があります。

利益面に関しては上期の順調な推移を鑑みるに、会社予算は守られる可能性が高いものの6か月前から棚卸資産残高(45,498→42,517億円)が減少しており、思うように仕入が進んでいない点は今後の懸念材料として割引く必要があります。

引用元:なちゅの市川綜合研究所

2018年12月期は下方修正で減益へ

上記の懸念が顕在化することとなりました。

2018年8月に、2018年12月期の通期業績予想の下方修正が発表されました。

売上高763億円→533億円(-30%)、営業利益80億円→46億円(-43%)と大幅な下方修正となったことで、株価は急落・ストップ安となりました。

前期まで堅調な決算でもあまり株価が上がらなかったにも関わらず、下方修正が出たら一転奈落の底へとコメントされています。

最近は堅調な決算でもダラダラと
株価が下がっていってしまう感じがします。
そして下方修正を出してみたら
一転奈落の底へ。

引用元:アフォの中長期優待株投資 ~自由への挑戦~

ムゲンエステートだけでなく、不動産銘柄が調整しており、不動産バブルが曲がり角を迎えたかもしれないとコメントされています。

第1四半期と今期の決算が冴えなかったムゲンエステートがストップ安に沈みました。先日、以前保有していたイーグランドが大幅に下落し、最近はスター・マイカも冴えません。不動産銘柄が調整しています。不動産バブルが一つの曲がり角を迎えたのかもしれません。そうでないことを願ってやみません・・・。

引用元:地方で資産運用

在庫は増加

ムゲンエステート 販売用不動産 在庫

2018年12月期 第2四半期 決算説明資料より抜粋

下方修正による総悲観とは逆に、2018年12月期1Q2Qにおける販売用不動産の在庫は増加しています。

ここで仕入れた不動産の販売は4Q~来期になると思われますが、その頃には業績も回復してくる可能性があります。

株主優待はクオカード

株主優待は6月で、クオカード1,000円分です。

ムゲンエステートは、横浜F・マリノスのオフィシャルパートナーを務めているため、オリジナルクオカードもマリノス仕様となっており、ファンには嬉しい逸品です。

株主優待のQUOカード、「横浜F・マリノス」仕様で良いですね。

引用元:RYUの投資日記

総合評価

2018年8月時点の総合評価

懸念されていた仕入れの鈍化が、実際の販売・業績に影響してきました。下方修正の発表で急落しています。

2018年8月時点でPER7.56倍/PBR0.90倍となっています。下方修正で利益が下がった分、株価も下落して指標的には同水準を保っています。

株価は業績に一喜一憂していますが、先行指標としての販売用不動産在庫は悪くなく、底値を試した後は年度末に向けて株価上昇となると思われます。

2017年5月時点の総合評価

プラス評価は業績面、マイナス評価は資金面と分かりやすい銘柄です。

不動産市況が良い状況が続けば更なる業績の伸びが期待できますし、リスクを理解しつつも、リターンを期待して投資するという判断も下せる銘柄だと思います。

割安感が高いですが、他の評価は普通~少し悪いものとなっています。

【 きびなごの格付け 】 C
〔A~Eの5段階評価で、Aが最高・Cが普通・Eが最低〕
・業績安定度:D
・財務安定度:D
・配当利回り:C
・割安感:B

引用元:株主優待と高配当株を買い続ける株式投資ブログ

リスクはあるものの、大きなリターンの期待もあるということで、2017年主力株として評価されています。

「ムゲンエステートは危うさはあるが、高いリスクに見合う十分に大きなリターンも期待できる非常に面白い銘柄である。途中で力尽き倒れることがあるかもしれないが、その一方で今後もうまく成長を続けることが出来れば、超お宝ポジションに変身する可能性もある。」

引用元:みきまるの優待バリュー株日誌

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