エヌリンクスは、NHK受信契約・収納代行が主力。不動産仲介に加え、ゲーム攻略サイト『アルテマ』も運営。
株主優待はありません。
エヌリンクスの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
NHK契約収納代行がメイン事業
2018年4月 IPO
エヌリンクスは、2018年4月にJASDAQ市場へIPOで新規上場しました。
公開価格1,810円に対して、初値3,780円(+109%)となり、2倍以上に高騰して寄り付く好スタートを切りました。
午後には高値4,095円まで高騰しますが、引け間際にはストップ安まで売り込まれ、波乱の上場となりました。
その後は低空飛行を続けていますが、2018年中は公開価格よりは上で推移しています。
事業内容
エヌリンクスはNHK契約収納の営業代行を行っています。それに加えて不動産サイト「イエプラ」、ゲーム攻略サイト「アルテマ」を運営しています。
「ウェブ」と「リアル」この両輪を駆使するマーケティングを推進し、最高の『リアル×ウェブ』カンパニーを創造する。ことを掲げていますが、現状の実態はNHK契約収納の営業代行がメインです。
売上・利益の大半は、NHK契約収納の営業代行が占めているにも関わらず、エヌリンクスのWebサイトではメイン事業を明らかに隠しているようだと指摘されています。
今日上場したエヌリンクスのホームページをみてびっくりしたのが
『メイン事業について明らかに隠しているのでは。。』
ということです。
引用元:Kabu Berry
NHK契約収納の営業代行
NHKから放送受信料の契約・収納代行業務を受託しています。
NHKの委託先については、個人から法人への切り替えが進められており、エヌリンクスのような人員やノウハウを持った法人は追い風になっています。

第9期第3四半期 決算説明資料より抜粋
エヌリンクスは拠点数および社員数を増加させることで安定成長しています。
一方で、NHK受信料に対する世間の反感は根強くあります。
高給のNHK社員の代わりに、高給でないエヌリンクス社員が嫌な思いをしながら仕事をしているのではないかとコメントされています。
高給のNHKの従業員の給料を
高給でないエヌリンクスの従業員がいやな思いをして支える。
引用元:Kabu Berry
また、NHK1社への依存度が非常に高いことから、経営的なリスクを指摘する声もあります。
売上総額の80%をNHKの1社で稼いでおり、経営的にはとても不安定と言えますね。当然事業等のリスクにも記載されており、複数の受託業者の存在、自動更新となっていないリスク、放送法の改正リスクを抱えるなど、様々なリスクを抱えているのが現在の状況のようです。
引用元:会計コンサルANDBのブログ
メディア事業
NHKの営業代行がメイン事業であり続けていますが、その安定収益を活かして、ウェブサイトをいくつも立ち上げています。
リリース順に、
- 塾・予備校ナビ
- イエプラ
- 家AGENT
- アルテマ
といったウェブ事業を行っています。
エヌリンクス社長の栗林氏は不動産業のレーサム出身であることから、不動産業界の知見があるため、不動産(リアル)×ウェブという事業領域を目指して起業したのではないかと思われます。
そのため、「イエプラ」や「家AGENT」あたりが本当にやりたいことではないかとも考えられています。
同社のビジョンからすると、「イエプラ」と「家AGENT」当たりがやりたかったことのように思います。
引用元:会計コンサルANDBのブログ
2019年1月段階では、不動産系の「イエプラ」と、ゲーム系の「アルテマ」の2つのサイトがメディア事業を牽引しています。
どちらの業界も競合他社が多いこともあり、今後の成長は不透明だと思われます。
まだ未成長の分野ではあるものの、これらの分野の成長が始まった場合には専業会社との競争にさらされる可能性が高い点が心配ですね。
引用元:会計コンサルANDBのブログ
好財務
2018年3月期において、実質無借金経営であり、自己資本比率は63%となっています。
その後の2018年4月にIPOで8.5億円ほど調達しており、さらなる財務の良化が進んだものと思われます。
総合評価
2019年1月時点の総合評価
2019年1月時点でPER21.2倍/PBR3.57倍となっています。
IPO初日の高騰以降は低空飛行を続けており、PER/PBR評価が下がってきている状態です。
NHKの営業代行業務で安定成長しているとは言っても先は見えているとも考えられ、PER20倍の維持は困難ではないかと思われます。
メディア事業がブレイクするかどうかは見通しづらく、個人投資家が投資する対象としては難しい印象です。
NHKの営業代行業務は、法人への委託の増加、実績を加味する入札形式ということがエヌリンクスには追い風となるため、しばらくは安定成長するのではないかとコメントされています。
NHKの集金代行というのは未来があるのかという事ですが、ぼくはしばらくは安定して成長するのではないか。と短信を見て思いました。
引用元:Kabu Berry
メディア事業をブレイクさせ、他社に模倣が難しいリアルとの関連性を作っていけるかどうかが今後の成長のカギであるとコメントされています。
メディア事業をブレイクさせることは言うまでもなく、同社のビジョンである「ウェブ×リアル」にしたがって、メディア事業から他社には模倣が難しいリアルへのつながりを如何に作っていけるかが今後の成長のカギになりそうです。
引用元:会計コンサルANDBのブログ