日本商業開発は、テナントによる商業施設建設を前提に底地取得、売却益を狙う。『地主ファンド』も組成。
利益のバラツキが大きく、決算の度に話題となります。株主優待はジェフグルメカードです。
日本商業開発の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
JINUSHIビジネス
土地に特化したREIT組成業
日本商業開発は、土地を買い、土地を貸し、貸した土地を売るというJINUSHIビジネスを行っています。
マンションや商業施設などの建物は経年劣化するためリスクが大きいですが、土地のみに絞ることで低リスクで安定的な事業が実現できると考えられています。
「土地は、持っているだけで増える」というのは、このHPの左側にも書いている大原則ですが、日本商業開発は、まさにこの「土地」だけに特化し、「建物+土地」の商品に比べて、リスクの小さくしています。(REIT自体の利回りは低めになります)
引用元:すぽさん投資ぶろぐ(旧サイト)
日本商業開発はさらにリスクを下げるために、予め土地の借り手を確保してからその土地を購入しています。
土地購入前にその土地を借りるテナントを探し、定期借地でテナントに貸し付けます。その後テナントがその土地に商業施設を建てて営業を開始し、収益の中から土地の賃料を払います。そして定期借地終了時にテナントは施設を解体して土地を返還します。返還後は同じようにその土地を次のテナントに貸し付けます。
引用元:サラリーマン投資家ai(アイ)による成長株&配当株&優待株のハイブリッド株式投資実践ブログ
また、貸した土地の売り先として私募REITを設立しています。
日本商業開発は私募REITに土地を売り払い、私募REITは賃貸収入を得て投資家に分配するという構造になっています。
私募REITは需要が旺盛で市場は急拡大していると指摘されています。
安定運用を目指す年金基金等からの需要が旺盛であることと、このビジネス自体の理解が広がっていることから、市場は急拡大中です。
引用元:すぽさん投資ぶろぐ(旧サイト)
物件のイグジット先として私募REITが重要だとしており、その私募REITは今後も成長していく計画です。
物件をイグジットしていくためにも、重要なのが私募リートであり、会社側の発表によれば、今期も(2018年の)1月に250~300億円程度で二次募集をかけ、3年後に残高600億円・5年後に残高1,000億円を目指す計画です。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
決算が読めない難しさ
ここ数年、日本商業開発は、不動産売却案件のバラツキや、ニューリアルプロパティの子会社化などによって、決算の評価が難しく、決算毎に個人投資家の話題となってきました。
2016年3月期の決算を受けて、2017年3月期の予想がよく分からないと指摘されています。
日本商業開発はまたよく分からない決算予想ですね。純利益ベースで22%増益で増配予想もしてるのでこれだけなら全く問題ないけど、経常利益ベースではマイナスの点が謎。
引用元:21世紀投資
2017年3月期の決算を受けて、2018年3月期の予想が減益予想であったことから、決算ショック(株価暴落)が起きました。
決算ショックから早一週間が過ぎました。
2期連続の大幅減益決算予想を冷静に考えてみたいと思います。
引用元:しんちゃんの投資備忘録
ストックオプションの行使条件に注目が集まる
日本商業開発としては、2018年3月期については、JINUSHIビジネスが順調に成長するための過渡期であるとして、2019年3月期以降は利益成長していくことを想定しています。
その確度の高さを示すものとして、ストックオプションの行使条件が注目されています。
2018年3月期の予想純利益が14億円なのに対して、ストックオプションを行使するには純利益55億円~65億円が条件とされています。
2018年または2019年に当期利益55億(30%行使)か当期利益65億(100%行使)で行使とのこと。今期予想が14億なので、すごい開きです。
引用元:しんちゃんの投資備忘録
来期までに純利益65億円を達成しない限り、第5回・第6回SOも(部分)失効してしまうので、大量に採用した社員の士気向上のためにも、辻褄を合わせてくる気がします。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
ニューリアルプロパティを子会社化
2016年には旧熊谷組系のニューリアルプロパティ(NRP)を子会社化しており、その相乗効果や負ののれんから、良い買収であったと評価されています。
NRPは国内のみならずNYマンハッタンの区分やシドニーの一棟および区分を保有しているほか、香港第二海底トンネルやシドニーハーバートンネルの所有および運営権を保有しています。海外事業の成否はともかくとしても、NRPは唯一無二の会社であるため、今後の事業の広がりなどを考慮すると、かなり良い買い物であったと思われます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
またNRPは、オーストラリア初の海底道路トンネルであるシドニー・ハ一バー・トンネルや、香港島と九龍半島を結ぶ香港第二海底トンネルを所有・運営する海外PFI事業(公共インフラの建設・管理などを民間資金が行うもの)を手掛けるほか、マンハッタンやシカゴでも不動産を所有。海外展開を目指す「JINUSHIビジネス」の足がかりに。従来20億円程度だった海外への投資金額を3桁にまで拡大させる。
引用元:KA.Blog
社長のエッセイは必見?
日本商業開発の松岡社長が「僕が不動産ビジネスであたり前だと思うことについて」という書籍を出版しています。
ビジネスモデルや社長の考えを知る上で、一読の価値ありと評価されています。
社長の考え方がよく分かるので、日本商業開発に投資されている方には一読の価値があると思います。この本を読んだ後に改めて日本商業開発の不動産投資事業の実績を見てみると、なるほどという気づきもありました。
引用元:株式投資に目覚めた群馬の至宝
株主優待はジェフグルメカード
株主優待は保有株式数に応じてジェフグルメカードが貰えます。
- 300株以上 3,000円相当
- 700株以上 6,000円相当
基準が300株以上または700株以上となっており、100株以上ではない点に注意して下さい。
ジェフグルメカードは使い勝手が良いため、魅力的だと評価されています。
優待でもらえるジェフグルメカードもなかなかの優れものです。 外食チェーンの優待券は、普通は自社の店でしか使えませんが、ジェフグルメカードはかなりの外食チェーンで使うことができます。 ロイヤルホスト、ガスト、吉野家、松屋、ケンタッキーフライドチキンなど、どこでも使えるのが魅力です。
引用元:阿蘇のふもとで優待・配当生活
総合評価
決算のたびに数値の解釈が難しく、株価暴落や個人投資家の喜怒哀楽が見られる銘柄です。
配当・優待利回りもそこそこありますので、株価暴落時に拾っておいて良い決算が出るのを待つという手もアリだと思います。
業績面と配当・優待のそれぞれに注目する個人投資家が存在しており、総合としても個人投資家に人気のある銘柄です。
2018年5月時点でPER14.2倍/PBR1.5倍となっており、通常の不動産銘柄と比べれば高評価を得ており、JINUSHIビジネスの安定感が期待されているものと思われます。
2014年12月時点での評価ですが、株価が上がりすぎており3.5という凡庸な評価となりました。
ユニークなビジネスモデルで急成長中ですが、できればもう少し早く買いたかったですね。3.0に近い3.5です。
引用元:すぽさん投資ぶろぐ(旧サイト)
2018年3月期の予想は大幅減益となっているものの、配当維持や仕入れが順調なことから会社側のスタンスは自信を感じさせると評価されています。
不確実性のある状況でも、今期も55円配当の維持が明言されており、仕入がかなり順調ながらも自己資本比率は30.1→30.8%に良化し、かつコベナンツ抜きで800億円の資金調達枠も確保しているので、会社側のスタンスは相当程度の自信を感じさせます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
配当金・優待が高評価ながらも、売り時を逃したと悔やまれています。
株価(1,673円)★☆☆☆☆:売り時を逃しました
配当金(3.2%)★★★★★:高い配当利回り
優待内容 ★★★☆☆:利回りが良いわけではありませんが、額が大きいので届くとうれしいです
参考指標:PER 21.3倍、PBR 1.71倍
総合得点(15点満点):9点
※ データは2017年7月11日終値時のものです
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
私はジェフグルメカード優待が大好物なので、それで日本商業開発の事も大好きになりました。(笑)この数年業績は停滞していますが、今後の躍進に期待しながらホールドしていく予定です。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌