日華化学は、繊維加工用界面活性剤が主力。工業用、クリーニング用薬剤、美容室向けヘア化粧品事業も展開。
株主優待はクオカードや自社製品です。
日華化学の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
着々と売上成長するも、為替と原油影響に打ち消される可能性も
事業内容
日華化学は、化学品事業と化粧品事業の2本柱です。
化学品事業は売上比率で73%を占めており、繊維加工用薬剤や情報記録紙用薬剤、クリーニング&メディカル用薬剤、電子材料加工時に使用される界面活性剤等を製造・販売しています。
化粧品事業は売上比率で26%を占めており、ヘアケア用品やスタイリング剤、サロン向け化粧品を製造・販売しています。
江守グループ
日華化学は江守HDのグループ企業です。江守HDは2015年に民事再生手続きとなり上場廃止となっています。
社長も江守氏ですし、主要株主にも江守関連が並びます。
アジアに積極進出し業績悪化して昨年破綻した江守HDのグループ企業です。主要株主も江守関連がズラリ。
引用元:ミドル投資ブログ
市況影響
売上の半分ほどは海外であるため為替影響を受け、製品の原料は輸入ナフサであるため原油価格影響を受けます。
恩恵を受ける場合と、逆風になる場合がある点については頭に入れておく必要があります。
海外割合が54%ですので、為替の影響はそれなりに受けそうです。原料が輸入ナフサですので、原料に関しては為替と原油安の恩恵を受けそうです。
引用元:ミドル投資ブログ
シクリカルであるものの、化学は業績が安定しているタイプが多く、日華化学もそうだと評価されています。
シクリカルっぽいけど化学はめっぽう業績が安定してるタイプが多いけどここもそう。リーマン時は減益の純赤で赤字までいってるけど、基本的には利益は安定して出してます。
引用元:大河の一滴
特別利益
2017年12月期においては、投資有価証券売却益により1億円ほど、補助金収入により70百万円ほどの特別利益を計上しています。
2018年12月期(1Q時点)においては、土地売却益として36億円、補助金収入で1.4億円を計上しています。
これらにより純利益が押し上げられているため、EPS/PERについては割引いて考える必要がありそうです。
中長期経営計画
日華化学は、長期経営計画として2025年12月期を最終年度とする9ヵ年の長期経営計画を発表しています。
これを3年毎に分割して、各期の位置付けを明確化しています。
- 2017~2019年:【改変期】将来の成長のため経営基盤を固める
- 2020~2022年:【成長期】基盤事業の着実な成長と新規事業の確立
- 2023~2025年:【飛躍期】新規事業が基盤事業になり利益が最大化
これらの戦略により、売上高800億円(年率+7%成長)、営業利益64億円(年率+18%成長)を目標値としています。
そして、改変期にあたる2017~2019年の中期経営計画については、売上高500億円(年率+4%成長)、営業利益25億円(年率+20%成長)を目標値としています。
売上の大きい化学品事業における利益率改善を見込む計画です。
初年度となる2017年12月期においては営業利益をV字回復させることで早くも21億円を達成しており、ここから2年間で着実な成長を目指すことで計画は達成できる模様です。
株主優待はクオカードや自社製品
株主優待はクオカードや自社製品がもらえます。
- 100株以上
- クオカード 1,000円分
- 1,000株以上(両方もらえます)
- クオカード 1,000円分
- ヘアケア商品 3,000円~5,000円相当
1,000株以上のヘアケア商品は、ヘアシーズンズ アロマシロップス等がもらえるそうです。
今日は私が過去2年に戴いた1000株優待品を見ておきましょう。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
オリジナルの広告型クオカードです。
日華化学から優待の1000円クオカードが到着しました。
引用元:株主優待一直線
総合評価
売上は割と成長していますが、利益面が安定しません。為替・原油影響を受けることもあり、先行き予想は困難と思われます。
2018年5月時点でPER7.24倍/PBR0.97倍ですが、今期は土地売却等による特別利益が大きいためPERは割引いて考える必要があります。実際にはPER14倍程度か?
長期経営計画のような2桁成長には懐疑的であり、0~1桁成長が続く程度の評価となっている状態と言えるでしょう。
指標的に安く、優待内容もなかなかと評価されています。
日華化学は指標的にも安いですし、優待内容もなかなか良いですし、PF上位に足る良い銘柄と思います。これからものんびりとホールド継続で応援していく予定です。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
割安であるため長期投資には良いかもしれないとコメントされています。
色々ネガティブな点もありますが明らかに割安ですので、長期投資には良いかもしれません。
引用元:ミドル投資ブログ
売上は伸ばしているものの利益が安定しないため、現状ではPBRは高めの水準で手が出しにくいと指摘されています。
今のPBRは高めの方の水準となりそう。PER低いけど資産売却益と一時的なものになりそうで根拠にするべきじゃなさそう。逆に低PBRのときに手を出したら長くはどこかでいい機会が巡ってきそうではある。
引用元:大河の一滴