ニチイ学館は、介護首位、医療事務受託も最大手。人材教育から手掛ける。語学事業育成中、介護軸に中国進出。
株主優待は特別優待チケットまたは関連商品です。
ニチイ学館の概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
基幹事業が回復、赤字事業の黒字化に期待感
基幹事業
ニチイ学館の基幹事業は、医療関連事業と介護事業です。
医療関連事業とは、医療事務トータルサービスや調査・分析サービス等、医療機関の運営に関わるサービス・サポートを行っています。
介護事業とは、在宅介護から有料老人ホームまで幅広く行っており、介護サービスのシェアでトップとなっています。
2016年3月期には介護人材不足が響いたことで最終赤字に転落したものの、2017年3月期にはV字回復を見せており、基幹事業の強さが伺えます。
さらに中長期的には、外国人人材の受け入れを想定しており、人材不足を補う戦略を着々と進めています。
足許で基幹の医療事務・介護事業の収益安定感が増していることであり、人材不足という重荷が慢性的にのしかかるものの、それでも人材を育成出来る「教育会社」の側面を持つ当社は比較的マシでありいよいよ今秋に迫る外国人介護職受け入れを見越して(?)、既にフィリピン人による家事代行サービス事業の展開も予定しているほか、介護事業ではフィリピン人のほか、中国人を100人規模で採用する計画のようです。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
赤字事業
ニチイ学館の事業で赤字になっているものとして、保育事業と教育事業があります。
どちらもトップラインを伸ばし、赤字幅が縮小してきており、これらが黒字化した暁には全体業績の向上が見込めます。
教育事業にちては赤字からの浮上の兆しがまだ見えないものの、保育事業については拠点数が飛躍的に拡大しており、黒字化が見えてきていると指摘されています。
GABA・COCO塾といった語学系に代表される教育事業の赤字は浮上の兆しが中々見えてこないため、向こう数期は全社業績を押し下げるものと思われるものの、保育事業については拠点数を飛躍的に拡大させているため【保育所数:80→122→198(予】、早晩利益フェーズに転じてくると推察されます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
財務はイマイチ
2017年3月期において、ネット有利子負債は約800億円、自己資本比率は19%と財務的にはイマイチです。
そのように現金が必要な状況にあるのは、保育事業等で運営施設を拡大するにあたり土地・建物等の固定資産を多く抱えているためです。
2016年3月期の最終赤字で財務が悪化したものの、2017年も投資を続けており、強気の経営姿勢である印象です。
株主優待は特別優待チケットまたは関連商品
株主優待は100株以上の保有で以下から選べます。
- COCO塾・COCO塾ジュニア 特別優待チケット
- ニチイの教育講座 特別優待チケット
- ニチイの家事・育児・自費介護サービス「ニチイライフ」 特別優待チケット
- ニチイグループの介護施設 特別優待チケット
- JSSのスイミングスクール 特別優待チケット
- 希少犬種 オーストラリアン・ラブラドゥードル オリジナルティッシュセット
- ニチイオリジナルキャラクター「ふれあい三兄妹」ぬいぐるみセット
- ニチイの紙おむつセット
- 吸水ケア専用商品 ニチイのいつでも安心パッド
- 楽しく学べる一日一問! 健康ひめくりカレンダー2018
優待については消耗品であるティッシュが人気のようです。
今回は、家族みんなが使えるティッシュを選びました。
消耗品はいくらあっても困りませんから助かります。
引用元:空と花の色
◆私は、昨年もオリジナルティッシュセットを選びました。
(デザインは昨年と変わっています)
引用元:パンジーAの「株主優待の散歩道」
総合評価
ニチイ学館は、医療関連事業・介護事業でキャッシュを稼ぎ、保育事業・教育事業に投資している状態にあります。
アベノミクスの時流に乗っている印象がある一方で、業績が政策に左右されるところが大きいという点には注意が必要です。
成長性に期待できる反面、2017年10月時点でPERは25倍程度まで評価されており、割安感には乏しいです。
個人投資家の分析ブログはあまり無いようで、東証1部・時価総額800億円という少し大きめの企業なだけに個人投資家の触手は動いていないものと思われます。
業績の定量目標が立てづらいと指摘しつつも、売上が伸びている点を評価されています。
当社業績は政策に左右される部分があるためなのか、中計には定量目標が示されておらず、定性的な方針しかわからないものの、長年横横だった全社トップラインが浮上しつつあるのは、良い兆候かと思われます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所