中本パックスは、グラビア印刷を軸にラミネート、コーティング事業を展開。食品包装、IT・工業材、医療に強み。
株主優待はクオカードです。
中本パックスの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
食品包装で底堅い業績→海外成長なるか?
事業内容
中本パックスは、グラビア印刷・コーティング加工・ラミネート加工によって、紙やプラスチックへの印刷・加工を行うことで、包装たフィルム等を製造・販売しています。
競争が激しい領域を避け、印刷物の厚みがより厚い製品、より薄い製品に特化しています。
より厚い製品としては成形品関連・弁当容器・トレイ等、より薄い製品としては遮光フィルム・シュリンクフィルム等を製造しています。
顧客分野は幅広く、食品関連、IT・工業材関連、医療・医薬関連、建材関連、生活資材関連に最終製品を販売しています。
2018年2月期における売上比率(左)と利益比率(右)は以下の通りです。

2018年2月期決算説明会資料より抜粋
食品関連
売上では過半、利益でも約半分を占める主力事業です。
弁当や惣菜等の容器やトレー、乳製品・菓子・豆腐・ハム・ソーセージ等の食品包装を製造・販売しています。
IT・工業材関連
PC及びスマートフォンのフィルムや、自動車の内装部材等を製造・販売しています。
医療・医薬関連
医薬品の外装袋や個包装湿布等のセパレートフィルムを製造・販売しています。
建材関連
家具に使用する建材化粧紙、ふすま紙や壁紙を製造・販売しています。
生活資材関連
布団の圧縮袋等の日用品を製造・販売しています。
ディフェンシブ銘柄
食品関連の売上・利益が最も大きく、医療・医薬関連もあるため、景気変動の影響は比較的受けにくい銘柄です。
ディフェンシブ銘柄の位置づけとコメントされています。
食品や医療、工業用と包装容器や印刷を行っており、景気の影響は受けにくい、ディフェンシブ銘柄の位置づけになります。
引用元:ミドル投資ブログ
業績は底堅そうとしつつ、原料となる原油高は利益圧迫要因であり、資源価格の変動には影響を受けると指摘されています。
食品関連は、生活必需分野なので、景気変動によらず、業績は底堅そうです。
また、原料となる原油高などは利益を圧迫しそうなので、中本パックスに投資するなら、資源価格の変動にも気を配る必要がありそうです。
グローバル展開
海外売上高比率20%を目標値としています。
米国での営業拠点を設立して自動車内装材用途の受注拡大を図っている他、中国では既に5つの拠点・工場で製造を行っています。
東証2部上場→1部昇格
中本パックスは2016年3月に東証2部へ上場しました。
立会外分売や優待新設を行う定番コースで、2017年9月には東証1部へ昇格しています。
株主優待の新設時には1部昇格狙いであることが指摘されており、想定通りの昇格となりました。
中本パックスは、現在、東証二部銘柄のため、昇格が期待できます。
東証一部に昇格するとファンドなどの買いにより、株価上昇することが多いです。
財務はそこそこ
上場資金を得て財務は拡大しているものの、設備投資負担も大きく、財務はそこそこの状態です。2018年2月期においては、自己資本比率は43%となっています。
有利子負債は少なくないものの許容範囲とされています。
財務はまずまず。流動比率は120%ほど、現預金+売掛金+有価証券>流動負債です。有利子負債は少なくはないですが許容範囲。
引用元:バネ男の株のアレ。
中期経営計画
中本パックスは、具体的な中期経営計画を発表してはいません。
中期経営目標として、経常利益率5%以上とROE8%以上の継続を目指すとしています。
2018年2月期では、経常利益率は4.5%と着々と改善させており、5%が射程圏内に入ってきた印象です。また、ROEについては9.1%と達成済みであり、10%以上を目指してほしいところです。
株主優待はクオカード
株主優待は100株以上で一律1,000円相当のクオカードです。
2018年分の優待を紹介されています。オリジナルではなく普通のスマイル柄に戻っていると残念がられています。
絵柄は、専用絵柄で無く一番オーソドックスなスマイル柄に戻っています。何でなんでしょうか? 株主急増で印刷が間に合わなかったんでしょうか?
引用元:新右衛門生活向上力研究所
総合評価
安定的な業績であり、今後は海外での成長が期待されます。
2018年6月時点でPER15.1倍/PBR1.35倍となっています。2016年の上場から、株価は右肩上がりとなっていますが、指標的には概ねフェアバリューと思われます。
このあたりでレンジを形成しそうです。意欲的な中計を発表したり、海外成長が示されれば上抜けもありそうですが・・・今のところは不明です。
高利回りであり、ファンダメンタルズもまずまずと評価されています。
高利回り銘柄としてピックアップ。業績・財務・CFともにまずまずと言う感じ。利回りは悪くないです。
引用元:バネ男の株のアレ。
ファンダメンタルズに問題はなく、1部昇格狙いで購入したとコメントされています。
企業自身も東証1部上場を目指しているそうで、財務体質も自己資本率40%と強力、扱っているサービスも食品以外にも応用できる印刷技術ということで、東証1部格上げ狙いで購入しました。
引用元:ANA SFC修行卒業生の日常