OCHIホールディングス(OCHI)は、住宅建材の中堅卸。九州が最大地盤。M&Aで全国展開目指す。建材加工や住宅設備機器に注力。
福証バリュー株でしたが、東証2部上場と1部昇格を経てバリュー感は薄れてしまいました。株主優待はクオカードです。
OCHIの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
福証から東証へ出世
事業内容
OCHIは、九州を地盤として、主に建材事業を行っています。
住宅を建築する際に使われる、内装材、合板、外壁などの住宅建材や、キッチン、トイレ、バスなどの住宅設備を取り扱っています。
建材事業で売上の75%程度を占めており、残りは14%ほどの加工事業、7%ほどの生活事業を行っています。
「建材」「生活」「加工」の3事業を柱に、住生活をトータルに支援しています。
3事業部門のネットワークにより、多様なメーカーより多彩な商材を仕入れることができます。この3事業部制でのサプライチェーン体制が確立している点がこの企業の強みと言えるでしょう。
引用元:割安株投資研究所
東証2部上場
2013年11月に東証2部へと上場しました。
福証にいるがゆえに株価が安値に放置されているバリュー株として注目されていましたが、東証2部への上場で株価修正(上昇)となりました。
「福証ではなくジャスダックへの上場だったら楽に今より2割増しくらいの株価で評価されているようにも思います。」と書いたのですが、東証2部へのサプライズ上場でそれは現実のものとなりました。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌
東証1部昇格
2014年11月に東証1部へと昇格しました。
2部上場からちょうど1年での昇格ですので既定路線ではあったものの、株価は大きく反応しました。
上記の2部上場と1部昇格で割安さの修正が行われた結果となりました。
利益成長は遅い
東証上場と昇格はトントン拍子に進んだ感がありますが、業績に目を向けてみると、売上は微増傾向にあるものの、利益については横ばいの傾向にあります。
2017年3月期は31%増益となったものの、2018年3月期は8%減益を見込むなど、利益成長にムラがあります。
M&Aでトップラインは引き上げているものの、人件費・外注費がのしかかり、利益成長に結びついていない状況です。
西日本プレカットセンターにくわえ、10月に子会社化した東京の太平商工(電子絶縁部材・耐熱材料の販売)の約40億円の年商が通年で寄与するため、増収基調が継続します。しかしながら、「働き方改革」による人件費・外注費の増加で、全社の利益は減少する見通しです。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
中期経営計画
2019年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表しています。
2016年5月に発表された段階では、最終年度において、売上900億円(年率+2%成長)、営業利益21億円(年率+13%成長)というものでした。
これを2017年6月において、売上1,000億円(年率+6%成長)、営業利益22億円(年率+14%成長)に上方修正しました。
M&Aの寄与と、消費増税の駆け込み需要による採算性の向上が要因であると分析されています。
売上高の900億円に関しては、2件のMAの寄与が大きく、初年度で超過達成となったほか、利益に関しては人件費の増加が予想されるものの、2019年10月の消費税増税方針が堅持される見通しのため、“駆け込み需要(値上げ)”により、採算性の改善が見込まれます。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
株主優待はクオカード
株主優待は100株以上で2,000円のクオカードが貰えます。
毎年オリジナルデザインのクオカードとなっています。
OCHIホールディングスは建材や住宅設備に関係する会社なので、そのような感じの絵柄になっています。
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
総合評価
福証時代の割安バリュー株が、東証上場で修正された状態です。
東証1部昇格によって上昇した株価は、半値押しの状態で横ばいとなっていることからも、次のカタリストが見つからない状態にあるようです。
トップラインの成長だけでなく、利益成長が見えてくれば、割安感が出てくることで買いの目も見られそうです。
クオカード優待にしては優待利回りが高いため、優待内容の評価が高いです。
株価(1,356円)★★★☆☆:横ばいです
配当金(1.47%)★★☆☆☆:早く2%を越えて欲しい
優待内容 ★★★★☆:悪くはありません
参考指標:PER 13.6倍、PBR 1.47倍
総合得点(15点満点):9点
※ データは2017年7月14日終値時のものです
引用元:「マイホームへの道」株主優待・ふるさと納税で豊かな生活
利益にムラがあり、コンサバ志向の強い会社ですが、増配基調を継続していることについては一定の評価をされています。
増配基調を継続しています。意外と利益にムラがあるものの、5年前まではヒト桁が続いていた配当性向も、じりじり上昇して今期は20%を伺うレベルへ上昇しました。目標とする30%水準に届くには、さらにあと5年はかかると思われますが、コンサバ志向の強い会社ですので、業績含めこんなものかと思います。
引用元:なちゅの市川綜合研究所