パピレスは、95年富士通の社外ベンチャーとして出発。電子書籍販売、配信の先駆者。07年から電子貸本展開。
株主優待は自社電子書籍サイトで利用できるギフトコードです。
パピレスの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
競争激しい電子書籍市場でチャレンジ続ける
富士通の社外ベンチャーとして誕生
パピレスは、富士通の社外ベンチャー制度(社員の起業を支援する制度)を利用して誕生しました。
紙(パピルス)が不要(レス)になるという思いを込めたパピレスは電子書籍業界を牽引しています。
競争激しい電子書籍市場
電子書籍は、成長市場として多くの企業が参入しており、競争が激しい状態が続いています。
楽天やヤフー等のIT企業、元々書籍に関わっていた印刷・取次・書店等の各企業、通信キャリアなどなど・・・
多くの企業をまとめられた図を引用しつつ、競合が多いと指摘されています。
電子書籍の販売は競合が多いですよね。
引用元:割安株投資研究所
競合が多くレッドオーシャンであるため業績の不透明感があり、投資を見送ったと言及されています。
前回パピレスを調査したときは、電子書籍マンガの競合が多かったため投資を見送ったが、
引用元:株ログ
新しいチャレンジ続々
そんな激しい競争において、パピレスはベンチャースピリットを持ち、新しいチャレンジを続けています。
これまで購入のみだった電子書籍に対して、DVDのような「レンタル」という概念を導入し、決められた時間だけ読むことができる代わりに安価に電子書籍を提供できるというRenta!は、主力サービスになっています。
その他には様々なサービスを立ち上げており、そのアイディアと変化できるDNAを持つことを評価されています。
電子書籍のレンタルサイト「Renta!」、書籍を分冊し、章・記事ごとに販売する新しいコンセプトの電子書籍配信サービスを提供する「パピレスプラス」、電子書籍投稿サービスの「upppi」など、周辺サービスを次々と立ち上げているアイデア企業なので、今後お世話になる可能性は大いにありそうです。
引用元:割安株投資研究所
昨今パピレスが注力しているのが、縦読み書籍です。
これまで実物の書籍というのは横読みだったわけですが、電子書籍をスマホやタブレットで読む場合には、縦読みの方が読みやすいためです。
これについて、特にマンガの電子書籍の革命だとも評価されています。
資料にタテヨミの書籍を増やしている。と書いています。
ぼくは思った以上によりヨコからタテというのはマンガの電子書籍の革命だと思いました。
引用元:KabuBerry
有名個人投資家も参戦
有名個人投資家である五月さん(片山晃さん)もパピレスに投資しており、2018年3月時点で9.4%を保有する大株主となっています。
広告宣伝費の増大
競争が激しい電子書籍業界で、消費者への知名度向上の観点から、Renta!のテレビCMを実施しています。
それによって広告宣伝費が増大しており、利益率の低下を招いています。
特に、2018年3月期2Qの決算については減益となり、株価はストップ安まで暴落しました。
売上は順調に二桁増で素晴らしいんですが、利益が減益です。
にしても、既にこれだけでこんだけ下落する結果には見えないのですが。。。
引用元:信用全力 ~天国と地獄~
インフォコムと提携
2018年3月、同じく電子書籍サイトめちゃコミックを運営するインフォコムが、パピレスの株式の約10%を取得し、業務提携を行うことが発表されました。
電子書籍のシェア上位であるめちゃコミックとRenta!の提携により、競争が激しい電子書籍業界の再編・落ち着きが進み、広告宣伝費や各種経費の共同化などによる経費削減・利益率向上が期待されます。
インフォコム、パピレスともに翌日の株価は上昇しており、市場には好意的に受け止められているようです。
提携発表前、権利落ち日にも関わらず大幅高だったことに不信感を抱かれています。
昨日の日経爆下げの中、しかも権利落ち日に大幅高だったので売ってしまったパピレスちゃん・・。
株主優待はギフトコード
株主優待は100株以上で10,800円相当の自社電子書籍サイトで利用できるギフトコードがもらえます。
ギフトコードが書かれた紙のチケットが届くそうです。優待サイト等で電子的にコードを発行する等、IT化してもよいのでは・・・とも思えます。
今年は、ほんとうにチケットが届きました。
パピレスなのに、紙で印刷もののチケットきたww
引用元:ビスくんのフリースタイルライフ
手間が少なく、気軽に楽しめると評価されています。
昔読みかけた漫画を主に借りているのですが
電子書籍を読むのに特別なアプリやソフトのDLが
必要ないため手軽に楽しめるんです。
引用元:とある共働き家庭の舞台裏
総合評価
売上拡大が続きながら、利益が鈍化する懸念により、株価は右肩下がりを続けていました。
ここにきてインフォコムとの業務提携・株式取得というニュースから流れが変わる可能性が出てきました。今後は、利益の成長(逆に経費の削減)の結果が求められます。
2018年3月時点でPER16倍/PBR4.4倍となっていますが、利益成長が確認できればPER25倍以上への復活もあり得るでしょう。
インフォコムのさらなる株式取得や、東証1部への昇格、海外での成長等、カタリストも豊富であるため、(利益成長局面に戻れば)割安成長株として投資候補になるかと思われます。