パラカは、時間貸し駐車場運営・管理。土地賃借型を中心に、土地自社保有型も展開。地方都市展開に重点。
株主優待はクオカードです。
パラカの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
コインパーキング管理で安定成長→終焉?
パラカはコインパーキングの管理・運営を行って安定成長を続けています。
土地賃貸型と自社保有型
パラカのコインパーキングは、土地を賃貸している場所と、土地を自社で保有している場所があります。
パラカは駐車場を運営しています。貸借駐車場とパラカ自身が保有している駐車場の二本柱で運営しています。
引用元:Kabu Berry
2016年9月期においては、土地賃貸型と自社保有型では、以下の比率となっています。
- 売上 賃貸型:保有型=85:15
- 利益 賃貸型:保有型=57:43
賃貸型が多い一方で、利益は自社保有型の方が効率的にあげられるようです。そのため、自社保有型の駐車場を増やしている傾向にあります。
当社は自己所有駐車場を増やして、ストック収入を増やす戦略を重点的に行っていて、その資金はおおむね20年固定の銀行借入で賄っているそうです。
調達レートを上回る運営利回りを達成できれば、当社の利益は伸びる形になり、今のところそのような形で利益増加に繋がっています。
引用元:利回り生活
安定成長を続けている
パラカは創業以来増収を続けており、リーマンショック時も黒字を確保しており、安定成長を続けていると見ることができます。
リーマンショック近辺(07年→08年)の売上、利益を切り取っても、売上は増加を続け、利益も2割減程度に留まっています。景気後退局面に強いビジネスであることが確認できます。
引用元:利回り生活
業績は、ここ数年は、基本的に増収増益の傾向です。
駐車場運営は、ストック型ビジネスですので、安定感が高いです。
そういったビジネスモデルながら、増配を続けている点も評価できます。
ただし、駐車場(コインパーキング)を手掛ける企業は総じて伸びているので、業界全体の成長によるところが大きく、パラカに独自の強みがあるとは思われていません。
駐車場を作って儲かるかどうかを見極める目利きが競争力の根源だが、
同業他社と比較し、相対的に特別な競争力があるとは思えない。
引用元:化学男のバリュー投資
1つ強みをあげるとすれば、駐車場ビジネスに専業であるということでしょう。パラカはパーク24や日本駐車場開発と比べると利益率が高いです。それは駐車場ビジネス以外の利益率の低い事業に手を広げていないためです。
指標を見る限り同業他社より数値は断然良い。
この理由はパーク24がレンタカーやカーシェア事業、
日本駐車場がスキー場など利益率、投下資本利益率の悪いビジネスをしているため数値が悪い。
引用元:化学男のバリュー投資
成長余地はあるか?
人口減少に傾いてきている日本で、駐車場需要はまだあるのか?という疑問があります。
日本の駐車場需要ってどうなんでしょう?
高齢化や若い人の車離れもあり、あまり大きくないような気もします。
引用元:化学男のバリュー投資
パラカの主張としては、人は減っていても車の保有台数は増えているため、駐車場需要はまだあるということのようです。
パラカの資料を見たら答えが載っていました。
簡単に話すと
「人口は減るが車は増える。」
ということです。この図から「若者の車離れ」というのはあまり見えませんね
引用元:Kabu Berry
安定成長が崩れるか
2018年8月、3Q決算と同時に業績の下方修正を発表しました。
従来は増収増益予想でしたが、増収ながら減益の予想へと修正しており、安定成長が崩れた可能性があります。
修正理由(減益理由)として、ホテル・オフィス・マンション等の建築により立地の良い高収益駐車場が解約されたこと、2018年1~2月の北陸地方の豪雪の影響の2つがあげられています。
後場寄りに上記内容が発表されたため、株価は-10%を超す急落となっています。
日成ビルド工業による買付け
2015年2月に日成ビルド工業がパラカの株を買い進めていることが判明し、注目が集まりました。
憶測が渦巻く買付け
日成ビルド工業によるパラカの買付けは、どこまで買い進めるのか?何のための買いなのか?ということが分からず、憶測が渦巻く状態でした。
この会社は立体駐車場メーカーということもあり、
「どうもシナジーを狙った買収目的ではないか?」
という憶測も手伝って人気化しているわけです。
引用元:エナフンさんの梨の木
日成ビルド工業の発表している説明会資料をもとに、パラカの買収について計算された方もいます。実際には2017年4月現在でパラカ株を16.9%保有するに落ち着いています。
もし1,974百万円すべてをパラカの買収資金に充当するなら、現在のパラカの時価総額は126億円のため、19.74÷126≒0.16、つまり16%分の株を購入できることになります。(大きい買い需要が発生することによる株価上昇分は考慮せず)
すでに7%保有しているため、16+7=23、つまり23%保有で持分法適用会社になります。
引用元:株主優待バリュー株投資ブログ
防衛策として株主優待を新設
パラカは買収に対する防衛として、株主優待を新設し、株価の向上を図りました。株主優待はクオカードです。
日成ビルド工業による買付けは、株価上昇と優待新設をもたらし、個人投資家にとってはありがたい結果になったのではないかと思います。
これは、お金が余ってるからQUOカードでも配るか、といった話ではなく、昨年1月から10月にかけて日成ビルド工業からの株式買い集め攻勢を受けていたことに対して、株価を高くして対策しようとしたものと思われます。
引用元:利回り生活
割安株を持っていればハッピーなことが訪れるということを再認識した、とエナフンさんは述べています。
割安かつ成長を満たしている株を忍耐強く持ち続ければ、
いずれ大きく上昇しあなたをハッピーにするだろう根拠の一つは、「買収される可能性が高まるから」
ということです。
引用元:エナフンさんの梨の木
株主優待はクオカード
株主優待は一律100株以上で2,000円相当のクオカードがもらえます。
企業ロゴ入りのオリジナルクオカードです。
「Paraca」と、QUOカードは企業ロゴが真ん中に入るデザインでした。
引用元:ライフPLUS
総合評価
2018年8月時点の総合評価
前回評価の通り安定成長が継続して株価も右肩上がりとなっていました。しかし、3Q決算と通期下方修正が発表され、減益が嫌気されて急落となりました。
2018年8月時点でPER10.6倍/PBR1.8倍となっています。不動産銘柄としてはフェアバリュー~やや割高といった印象です。
株価急落も、前回安値付近で抵抗して反発した格好です。この抵抗線で横横となるか、割ってしまうと下落トレンド入りとなり底値を探りそうです。
2017年4月時点の総合評価
安定成長を続けるパラカは、割安成長株として光るものがありましたが、日成ビルド工業の買付けをきっかけとして株価は上昇し、指標的な割安さは減退しました。
しかし、2017年9月期も最高益を見込んでおり、安定成長はまだ続きそうです。また、日成ビルド工業がさらに買い増しする可能性もあります。このあたりに着目して個人投資家たちの注目は衰えていないようです。
【 きびなごの格付け 】 C
〔A~Eの5段階評価で、Aが最高・Cが普通・Eが最低〕
・業績安定度:B
・財務安定度:C
・配当利回り:C
・割安感:C
指標的に妥当としながらも、成長力があることと、日成ビルド工業の買い増しに注目されています。
パラカは指標的には妥当な株価位置ですが、成長力があり利益率も高くてまずまず良い銘柄です。 また私の主力の一角である 1916日成ビルド工業 が筆頭株主(16.6%)までここを買い増ししてきており、更にここから20%超えまで買ってくるのかにも注目しています。
引用元:みきまるの優待バリュー株日誌