ペッパーフードサービスは、ステーキ店展開。既存の『ペッパーランチ』に代わり、立ち食い店『いきなりステーキ』が収益柱に。
株主優待は年2回(6月12月)で優待食事券等です。
ペッパーフードサービスの概要と個人投資家ブログの意見をご紹介します。
目次
「いきなり!ステーキ」で急成長
事業内容
ペッパーフードサービスは、ステーキ店「ペッパーランチ」を国内外に展開しており、さらに立ち食いステーキ屋「いきなり!ステーキ」で急成長して注目を集めました。
その他のレストランとして「炭焼ステーキ・くに」「こだわりとんかつ・かつき亭」「炭焼スハンバーグ・くに」「92’s」「東京634バーグ」「牛たん仙台なとり」等を展開しています。
ペッパーランチ事業
国内外に2017年12月末時点で合計449店舗を展開しています。
- フランチャイズ店(国内):97店舗
- フランチャイズ店(海外):307店舗
- 直営店 :38店舗
- 委託店 :7店舗
FC店(海外)が最も多く、14の国や地域で307店舗と、日本の飲食企業で随一の世界展開規模となっています。
中国、インドネシア、フィリピン、シンガポール、タイ等で特に多く店舗展開しています。
レストラン事業
ペッパーランチ、いきなり!ステーキ事業を除く、その他のレストランについては、2017年12月末時点で国内で合計18店舗を展開しています。
- フランチャイズ店(国内):4店舗
- 直営店 :13店舗
- 委託店 :1店舗
まだ店舗数も多くなく、ほとんどが直営での店舗展開となっています。
いきなり!ステーキ事業
2013年12月、量り売りの厚切りステーキを安価に提供する新業態「いきなり!ステーキ」を銀座に開店しました。
この業態が大ヒットとなり、各地で行列ができるほどの人気と、メディアにも多く取り上げられ一大ブームを巻き起こしました。
わずか2年半後の2016年8月には100店舗を達成しました。
2017年12月末時点で国内188店舗を展開しています。
- フランチャイズ店(国内):47店舗
- 直営店 :110店舗
- 委託店 :29店舗
- 子会社 :2店舗
ペッパーランチとは異なり、ほとんどを直営店で展開して大きな利益成長を達成しています。
ペッパーランチ事件
2007年に女性客に対して拉致監禁・強盗強姦を行ったとして、ペッパーランチ心斎橋店の店長と同僚が逮捕されました。
この影響から株式市場・個人投資家もペッパーランチへ積極的に投資することがなく、2014年頃まで株価は低迷を続けました。
1年前くらいからツイッターの株クラスタの間で話題になっていて知っていたのですが、なんとなく大阪のペッパーランチでの女性暴行事件が頭に残っていて、あまり積極的に行こうという気が起きませんでいた。
引用元:個人投資家TOMの運用ブログ
いきなり!ステーキでの急成長
風向きが変わったのが「いきなり!ステーキ」という新業態の誕生です。
立ち食い・高原価率で流行していた「俺の~」シリーズのビジネスモデルをステーキ店に流用したものです。
通常の飲食店の食材の原価率が30%なのに対して、ペッパーフードサービスの原価率は60%と高く、それを立ち食いにして高回転率で儲けるビジネスモデルであるとコメントされています。
ビジネスモデルとしては俺のフレンチや俺のイタリアンのような、高い食べ物を立ち食いで高回転率にして儲けるというもの。
引用元:個人投資家TOMの運用ブログ
いきなり!ステーキの驚異の満足度や収益力について解説されています。
ところが、遅ればせながら、今のペッパーフードサービスは、昨年12月に1号店を出店した立ち食いスタイルの”いきなり!ステーキ”を抜きには語れないということを知った。
引用元:偏屈たぬきのへそまがり投資日記
メディアでバンバン取り上げられてヒットしているとコメントされています。
新業態の「いきなりステーキ」は各種メディアでバンバン取り上げられており、こういうヒットは店舗利用客のみならず、全国のFCオーナーの心を熱く揺さぶる良い材料にもなる筈です。景気が良くなってくると、やっぱ肉だな的な。
引用元:なちゅの市川綜合研究所
類似業態
真似できそうで真似できないノウハウや品質があるのではないかとコメントされています。
この企業のブランドの一つである『いきなりステーキ』ですが、同業他社に簡単に真似されても良いように思いますが、どういったわけか真似できるライバルが現れません。
引用元:risk offの株式投資ブログ
ただし、2018年になって、モンテローザの「カミナリステーキ」や、ステーキのあさくまの「やっぱりステーキ」等の類似点が出てきています。
パクリ系外食大手のモンテローザ、いきなりステーキのパクリ「カミナリステーキ」を開業
引用元:市況かぶ全力2階建
株価高騰
2016年8月には100店舗を達成し、メディアにも大きく取り上げられ、成長が加速します。
2017年初からは1年半で株価10倍となる等、成長性を超えるバブルの様相となっていきます。
いきなりステーキのペッパーフードサービス、1年半で株価10倍(ペッパーランチ事件から株価60倍)
引用元:市況かぶ全力2階建
東証1部へスピード昇格
「いきなり!ステーキ」の急成長とともに、10年以上滞在したマザーズから昇格を果たしています。
2017年5月には東証2部、その3ヶ月後の8月には東証1部へスピード昇格しています。
財務はそこそこ
財務は業績と共に急拡大しています。
2017年12月期においては、自己資本比率は27%ながら、借入金25億円を補って余りあるキャッシュ44億円を保有しており、財務はそこそこな状態です。
財務面は安定的と評価されています。
自己資本比率は2割台ながら、「現金等>有利子負債」と、財務面は安定的です。
株主優待は優待食事券等
株主優待は年2回(6月12月)で、保有株式数に応じて優待食事券または自社商品がもらえます。
- 300株以上
- 優待食事券 3,000円相当(500円×6枚)
- または自社商品1セット
- 1,500株以上
- 優待食事券 6,000円相当(500円×12枚)
- または自社商品2セット
- 3,000株以上
- 優待食事券 9,000円相当(500円×18枚)
- または自社商品3セット
優待食事券
以前はペッパーランチで利用していたが、最近はいきなりステーキで利用しているそうで、今回もいきなりステーキでの利用をレポートされています。
以前はペッパーランチで株主優待を使っていたのだが、いきなりステーキが誕生してからは毎回ステーキを頂いている。
優待食事券でいきなりステーキへ行った様子をレポートされています。
株主優待券を使って、いきなりステーキ池袋東口店に行ってきました。
引用元:お気楽家族の1コマ漫画日記
ペッパーランチで優待食事券を使って食事されている様子と感想を紹介されています。
「ペッパーフードサービス(PFS)」の株主優待を使い、「ペッパーランチ」でビーフペッパーライスとカットステーキを食べてきた。その感想のまとめ。
自社商品セット
本当は優待券がよいが外食は難しいので自社商品を選択したとコメントされています。
冷凍チャーハンとハンバーグのセットです。
ペッパーフードサービスから株主優待の自社商品の冷凍炒飯とハンバーグが届きました。
本当は優待券でいきなりステーキを堪能したいのですが、今は赤ちゃんがいるので外食は難しいと思うのでこちらにしました。
総合評価
ペッパーランチでジリ貧となっていたところに、新業態「いきなり!ステーキ」の大ヒットでまたたく間に10バガーを達成しました。飲食チェーンの成長力の凄さを改めて示した例となりました。
2018年8月時点でPER32.2倍/PBR17.3倍となっています。株価は調整していますが、指標的にはグロース株の標準的な位置に落ち着いてきました。
株価は2017年に10倍以上に急騰して天井となり、下落トレンドとなっています。高成長は続く見込みですが、規模拡大と類似店誕生により成長鈍化は避けられません。また、高PBRであるため、普通に考えれば公募増資で資金調達した方が良いと思われ、いつ発表・実施があってもおかしくありません。
総合評価は普通のC評価で、全体的にパッとしない評価です。
【 きびなごの格付け 】 C
〔A~Eの5段階評価で、Aが最高・Cが普通・Eが最低〕
・業績安定度:C
・財務安定度:C
・配当利回り:D
・割安感:D